夜行観覧車

著者 :
  • 双葉社
3.27
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  • (380)
  • (70)
本棚登録 : 7781
感想 : 1169
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575236941

感想・レビュー・書評

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  • 高級住宅街での事件で、それぞれの家族が当たり前に抱えている黒い部分を描いた作品でしたが、個人的には評価は低い作品でした。
    結末も良く理解出来なくて、中途半端な感じを受けました。
    告白のイメージが、強すぎるのかもしれません。
    でも、それを考えてもこの作品は盛り上がりに欠けて、つまらないと思うのは私だけでしょうか?

  • やはり、湊さん上手です。
    全体の流れの作り方、表現、人間模様。秀逸。
    しかし、告白ほどのインパクトがない。
    まぁそれは他の湊作品にも言えることですが。
    他の駄作を読むのであれば、これを読んだ方がいいですね。割とお勧めです。

    追記

    松たか子の感想が作品よりも上手だと思ったのは、私だけでしょうか。
    「息もつかせぬ展開の連続だった。家族が摩擦を起こしながら、それでも家族であり続ける姿は、胸が痛むほど美しい。  家々に灯るあかり、それは希望そのものだ。」

  • 高級住宅街に住む家族たちを描いた作品。そこで起こったひとつの事件をメインに、各家で繰り広げられる家族模様。高級住宅街であるがゆえの苦しみや、もっとも信頼できるはずである家族に対する疑心や恐怖や悪意。本当にこの方は、人間の嫌な面を描くのが巧いです。いそうだよね、こういう身勝手な人たちって。
    でも嫌などろどろばかりではなく。家族や友情の暖かさを感じられる部分もあって、後味は悪くありません。彼らの取った方法は正しいのかどうか分かりませんが、今後を乗り越えられるといいなあ。

  • それぞれの立場に立つと全員の気持ちがわからないでもない気がした。

  • 高級住宅地に住むエリート一家で起きたセンセーショナルな事件。父親が被害者で母親が加害者。向かいに住む家族との二つの視点で話が進み、事件の動機と真相が明らかになる。登場人物が全員なかなかのクズっぷりで、家族愛をテーマにしているのだけれどやはりそれは湊かなえの描く家族愛で一筋縄ではいかなかった。

  • 登場人物全てが痛々しい。相変わらずのドロドロした関係がたっぷりで好きになれそうな人が1人もでてこない。単純な会話でもどれが地雷になるかわからない。きっと医師の夫はそんなつもりじゃなかったはずなのにね。この後の遠藤家が気になる。

  • 積もり積もったものが爆発し。
    自分をコントロール出来ない状態が頻繁にあるのであれば、世間体を考えるよりも先にカウンセリングでも受けさせるべきでは。
    事件の全容は分からないままだが、ふとした瞬間に張り詰めていた糸が切れてしまったのかもな。

  • 3.0

  • 2023.07.24読了

  • 愛知大学図書館OPAC https://libopac.aichi-u.ac.jp/iwjs0012opc/BB00838062

    学生のおすすめポイント
    このストーリーは、主に遠藤家、高橋家、小島さと子の3視点から時系列でそれぞれの家庭で何が起こっているかを軸にして話が進んでいくので、頭の中で状況を整理しやすく読みやすい。
    とてもカッとなって人を殺してしまうようには見えない淳子と、夫婦で言い争っているのは見たことがないと子供たちに言われる弘幸の間で何が起こったのか、自分の身近で起こってもありえなくはない内容の事件ということで、家族の話に興味がある人もない人にもおすすめしたい。
    途中まではそれはいかがなものかと思ってしまう人物の言動もあるが、最終的にはほっこりとした気持ちで読み終われるところもおすすめポイントである。

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著者プロフィール

1973年広島県生まれ。2007年『聖職者』で「小説推理新人賞」を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビューする。2012年『望郷、海の星』(『望郷』に収録)で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞する。主な著書は、『ユートピア』『贖罪』『Nのために』『母性』『落日』『カケラ』等。23年、デビュー15周年書き下ろし作『人間標本』を発表する。

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