バイバイ、ブラックバード

著者 : 伊坂幸太郎

• 双葉社 (2010年6月30日発売)

感想・レビュー・書評

[masaoさんの感想 · 2015年7月27日]

伊坂さんのをいくつか読んでみて、だんだん慣れてきた感じがあります。
非現実の中に、現実っぽい個性的な人や出来事や台詞を小説でわかりやすく登場させています。古代から人に受け入れられやすくする方法として神話などがあるように、ストーリーに組み込むと、抽象的なことをわかりやすく理解できるようになります。伊坂さんは意図してなさそうですが、読者の私は強いメッセージを受けとることが多いです。
言葉にしてしまうのは、軽々しいですが、正義や強さが常に流れています。
星野さんが主人公かと読んでいたら、実は繭美さんの話でした。繭美さんの近くにいたら、好感は持てないと思いますが、読んでる分には愛らしく見えてきます。そういうことが現実にもあるんだろうなと思わせてくれます。ゆうびん小説もおもしろいものです。こんなことがあったらおもしろいだろうなと思うことを大事にしたいなと思います。

[1855さんの感想 · 2015年6月2日]

ゆうびん小説というスタイルがおもしろかったのかな。
ウチにもし届いていたらすごくワクワクしたと思います。死神の精度のほうがかっこいいし、夜の国のクーパーのほうがおもしろかったです。

[manyamさんの感想 · 2015年5月25日]

やっぱりマツコデラックス

[shonanbeaさんの感想 · 2015年4月24日]

サッカーボールに群がる子供達みたいに、損得や難しいことなんか頭になく、ただ、ひたすらにボールを追う。そんな時期が、自分にもあったなぁと思い出させてくれた。パンになりたかったは、分かる気がした。

[ikuさんの感想 · 2015年4月22日]

なんじゃこれ、っていうストーリーだけど……よかった、好きです。
〈あのバス〉で恐ろしい場所に連れて行かれる前に、星野一彦は5人の彼女にさよならを言いに回る。5股もかけているのに、それぞれの別れにはうるっと来る優しさがあって。

伊坂幸太郎が、ひとつ書くたびに50人に郵送したという5つのストーリー。
そして書き下ろしの最後の1編で、巨漢の繭美が感動をくれました。

[chrtmyさんの感想 · 2015年4月12日]

さらっと読めて、読み終わったときにはさわやかな読了感があった
人を好きになるって、悪いことじゃないと思った

[kuriorikuさんの感想 · 2015年3月29日]

読んだ事あったかなー？と思いながら読んで、ラストで読んだ事あるわ！と、思い出した。その後が気になる。

[mikanchさんの感想 · 2015年3月27日]

繭美はマツコデラックスのイメージ
もっとでかいかな？
結局あのバスとはなんだったのだろうか
明日卒検だから、最後のバイクの描写がよかった

270327

[southyorkshireさんの感想 · 2015年2月24日]

憎めない奴

[unoke5833さんの感想 · 2015年2月3日]

主人公、星野一彦は、大きな負債をかかえて、＜あのバス＞に乗せられることになった。＜あのバス＞の行き先は、地獄が待っていると、監視役の繭美は言う。彼女は、身長１８０センチ、体重１８０キロのでかい女だ。
　その時、一彦は５人の女性と付き合っていた。バスに乗せられるまで２週間、その間に、５人との別れをさせてくれという無理な要求は、なぜか本部の許可がおりた。
　そして、一彦は繭美と結婚することになったという設定で、５人の女性に会いに行く。
　その中で、一彦の裏のない性格が明らかになっていくのだが、サディスティックで暴力的な繭美がそこに付き合っていくことで、変化が出てくる。
　繭美は、どうしてもマツコ・デラックスを思い浮かべてしまったが、その彼女が、何かあるごとに辞書をとりだし、「私の辞書にはその言葉はない」と示すのが面白い。言葉はペンで消してある。
　そして、とうとう２週間がたち、一彦はバスに乗ることになるのだが…。ラストは期待したとおりではあるが、気持ち良い！

　　これは、「ゆうびん小説」として、５人とのエピソードごとに、５０人の読者に送って読んでもらうという形をとったものに、ラストのひとつをつけて完成させた異色本でもある。

著者プロフィール

1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、「新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞し、デビューする。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で、「吉川英治文学新人賞」、短編『死神の精度』で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で、「本屋大賞」「山本周五郎賞」のW受賞を果たす。その他著書に、『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX アックス』『重力ピエロ』『フーガはユーガ』『クジラアタマの王様』『逆ソクラテス』『ペッパーズ・ゴースト』『777 トリプルセブン』等がある。