ウエハ-スの椅子 (ハルキ文庫 え 2-1)

著者 : 江國香織

• 角川春樹事務所 (2004年5月1日発売)

感想・レビュー・書評

[nya4kiさんの感想 · 2013年11月14日]

幸せに不幸になっていく

[tata0113さんの感想 · 2013年10月24日]

「愛に溺れていくから自分が壊れていく」　
主人公はそう感じていたようですが、
生産的でなくても、建設的でなくても、
どんな形であれ、愛は愛であると思う。
と、読後に思いました。

ぽつりぽつりと私の「好きなモノ」「キライなモノ」
「子供の頃のこと」など語りながらストーリーが展開され
独特のリズム感で読みやすかったです。

[aiさんの感想 · 2013年10月4日]

エッセイを読み終えたばかりだからか、まるで江國香織自身の日記を読んでいるような錯覚に襲われた。

満ち足りた生活が心をも満たすかというとそうではなく、当たり前の日常は案外脆く、子どもの頃の自分は大人になっても生き続けている。

「人生に絶望するわけではない。あのころからずっと、人生と絶望とはイクォールなのだ。」

[ミーコさんの感想 · 2013年9月19日]

江国ワールド過ぎて、既視感たっぷりな話。

お酒が好きで、静かな生活をしていて、ある程度の余裕のある暮らしをしている、主人公。恋人はかならず正しい言葉、過不足のない愛をくれる。そして主人公は、あるときは絶望や孤独としずかに対峙し、あるときは子供時代の幸福や孤独を反芻する。。。

あれ…これだけ云うと「冷静と情熱～」と同じｗ

大好きな作家ですが、これはあまりにもだらだらとしててちょっと疲れてしまったなあ。あと、この恋人、妻子持ちのくせして調子良すぎ！一発なぐりたい（笑）

[ますたぁさんの感想 · 2013年7月26日]

子供の頃のエピソードと入り乱れて物語りが進行するので、一気に読んでしまわないと読み難い

物語だけど、エッセイを読んでいるような気になる
それが江國香織の世界観と言ってしまえばそれまでだけど
ま、それだけ妙なリアリティがあるってことですね

[ssn002さんの感想 · 2013年6月22日]

中年の女性画家と、その恋人と、画家の妹と、その恋人の話。

[けーこさんの感想 · 2013年5月21日]

もうこうなったら、救いがない。
最後はよかった、と思う反面、もうだめだ、と思ってしまった。

いったん人を好きになって
愛して愛されて
また愛して愛されて
だからまた愛してしまったら
もうそれを知らなかった自分には戻れない。
別れたから、元に戻るだけ、っていうのは嘘だと思う。

だからこそ、愛することってすごくリスクがあることだと思う。
自分が傷つくのが怖くて彼を愛せなかった私は、間違ってたのかな？とか思っちゃった笑

[MIWAさんの感想 · 2013年4月7日]

小説というよりも、「語り」というにふさわしいような文体。つらつらと「わたし」の過去と現在と、ぼんやりとした未来とをとりとめなく聞いているような感覚になる。大きな起承転結があるわけでなく、巧妙な言い回しがあるわけではないのに、その「語り」にずっと付き合っていたくなる、そんな一冊です。

[youさんの感想 · 2013年4月2日]

終わりのない恋。

幼馴染の絶望くん。
妹は勇猛果敢！
全ての言葉を断言してしまう恋人は優しくも残酷。

全体的な浮遊感の中、お風呂のカビとりをしてくれる恋人の生活感たっぷりなオプションにどこか安心。

[chiky952さんの感想 · 2013年3月30日]

これは江國さんの自伝かと思ってしまうような内容。。
自分が小さいときのことを思い出しながらゆっくり読んだ。

著者プロフィール

1964年、東京都生まれ。1987年「草之丞の話」で毎日新聞主催「小さな童話」大賞を受賞。2002年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で山本周五郎賞、2004年『号泣する準備はできていた』で直木賞、2010年「真昼なのに昏い部屋」で中央公論文芸賞、2012年「犬とハモニカ」で川端康成文学賞、2015年に「ヤモリ、カエル、シジミチョウ」で谷崎潤一郎賞を受賞。

「2023年 『去年の雪』 で使われていた紹介文から引用しています。」