すべてはモテるためである (文庫ぎんが堂)

著者 :
  • イースト・プレス
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  • / ISBN・EAN: 9784781670829

感想・レビュー・書評

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  • 6年前くらいに友達の友達的ポジションの人からいただいてたのにずっと積読にしてしまってたやつ

    モテ本は昔目を皿のようにして読んでいた時期があるので、知ったような話かな、と思ってたのも手が伸びなかった要因かもしれない

    が、読んでみたらある意味でめちゃめちゃ知ってる話だけど、読んだことのない内容だった

    開きざまの怒涛のクエスチョンタイムは、自分もやってたし、「恋人が欲しい」「好きな人ができない」という人に質問してきた内容に近かった、もちろんこの本のが核心を突いてるし、奥深いんだけど

    かつて私は「面白くあらねば存在を許されない」教の信者だったわけだが、これは考えすぎのバカで、バカをいくらやろうともどこかで「ネッ、どうでしょうか、わたくしをこの場に留めておいてはもらえませんでしょうか」あるいは「私はこんなに面白い!お前はどうか!」と一見相対するも根っこは同じな卑近な根性が見え隠れする人間に誰も気持ちよく好意は持てないだろう

    好きなものを持つっていうのはほんとにそうで、
    年間ウン百本の映画を見ている人の「好きな監督?スピルバーグ!」という回答に反射的に憧憬の念を持ってしまうのもその趣味が"誰かに勝つため"とかではなく"ただ好き"であることがわかるからだろう
    こないだ超無敵クラス見てたら超ダムが好きな男の子が出てて、そういう子って別に見た目はなんてことなくても内面から湧き出る魅力というか「自分はこれが好きだ!」って自信になにか惹きつけられてしまうなあ、と超絶飽き性の自分はまばゆく見えてしまう

    仲良くなることをいじられる(またはいじる)ポジションに行くと同義にしてる人がいたりするけど(かつての私である)それもなかなか危険な思想で、この本にあるように人のキャラクターなんてゴレンジャー存在するわけである
    自分はいじられキャラだから…とその枠に沿った行動をしているとそれは相手を見ていないことになるし(イジるって意外とそんなにする人多くないと思ってる)、イジるって高等技術なのにそれをわかってないロン◯ー気取りのイジりャーが寄ってきたりして非常に危険度が高い

    イジる/いじられるではなくて ボケる/突っ込むの役割分担の方がコミュニケーションって感じがするな、とこの本をよんで言語化できた感じ
    もちろん笑い飯スタイルでやりたい方がやりたい時にやる感じだ

    大学の時の師から就活のときに「いい感じのやつであれ」と耳タコになるほど言われた
    別になにか特別光るものなんてなくてもいい、そこにいるとなんだかいい雰囲気になるような気がする、そんな風に思われるにはニコニコして、時に気になったことを質問するくらいでも十分なのだ、と

    あの時はまあよくわからんかったし、よくわかってないのだからギトギトの承認欲求が取れるはずもなくとんでもブラック企業にあえなく入社するわけだが、そこから数年、転職も済ませ、合った仕事に就いたあとに師からも「卒業時はとんでもなかったのに今やこんなに"いい感じ"の人だ」と後輩に紹介されたので多分落とし込めたんだと思う

    なんかすごい自分語りしちゃった、それくらい自分のこれまでが刺激される本だった。しかしこれを承認欲求権化時代に読んだときにはたしてどれくらいできたのかな〜

  • 自分が女なので書いておられることがちょっと理解不能?な部分もありました。
    こころの故郷をつくるというところが、誰でもこころの故郷持ってる方が良いよなー、
    と思いました。

  • 男性向けの本だった、、
    これはこれでおもしろいのかもだけど、モテへの本気度の高さと超男性目線なのに馴染めなくて、ちょっと気持ちが追いつかなかった笑

  • モテを題材にした自己啓発本、もしくは哲学書。
    天才的おもしろさ!

  • 一度挫折してたんだけど、燃え殻さんとの共著がきっかけで読むのを再開。◆なんのためにモテたいか、どういうふうにモテたいか、自分が好きで苦も無く続けられることは何か、どんな相手が好きなのか、などなど、まずは徹底した自己分析から入る。そのあとの具体的な練習方法は、女の子のいる店で練習、次はSNSのオフ会で練習…と。面白い構成だなあ、と。解説で、「だって、この本読んでも、「モテる」ようになったりしないもん」とあるのはご愛嬌。突き詰めていくと、どう生きたいかの問題にいきつくような、哲学的な。認めて欲しい、、受け入れて欲しい。だったら、自分を守ろうとするな、そうすればその先に…と。

  • 哲学者の國分功一郎が推薦していなかったら、絶対に買うことがなかった本(笑)正直、レジに持っていくのが恥ずかしかった(笑)一応、モテマニュアル本の体裁をなしているが、実質、哲学書に近い。だから、平易な文で書かれているけれども、理解するのが難しい箇所もあった。個人的に名言だと思ったのが、「男は【自分の中の女】と似たところのある女性を好きになるんです」である。どういうこと?と思ったあなたは、本書を読むべき!(笑)

  • モテ本マニュアルというより、心理学哲学チックなものを感じた。
    自分の肚を見せて、相手がどう受け取るかは相手の問題という考えは、心が軽くなる。

  • 序盤の方に「男性向けの本だけど、女性もぜひ読んでほしい」と書かれていて安心して読み切りました!
    男性ってこんなこと思ってるんだ、なるほどなー、がよくわかる本!
    哲学者の方との対談もあったりして、モテ本だけど自己啓発に近いです!

  •  自分に自信のないあなた、臆病すぎる(ネガティブな自意識過剰の)あなたは、他人から、特に女性からカッコわるいと思われてしまうんじゃないか、自分が他人からどう見られているか、いつも、すごく気にしてることでしょう。
     そんなあなたは、自分では自分のことを、どう見てますか?
    「モテない」「臆病だ」というのは、わかったから、それ以外に。
     あなたは、たとえば「自分が何者なのか」ということを、会社名とか学校名とか職業とか収入とか血液型とか星座とかではないことで、自己紹介することは、できますか?
     この本の第1章で考えたことを思い出してください。たとえば、あなたはどうしてモテたいと思う人、なのか?
     いま憧れている女性がいるなら、その人のことは、ちょっとのあいだ(無理して)忘れてください。で、仮に彼女とまだ出会ってなかったとして、あなたは、どんな性格のどんな外見の女性と、どんな交際やどんなセックスやどんな結婚生活を楽しみたいと思いますか?
     たとえば、あなたがカラオケにいくと必ず歌う歌は、なんでしょう?
     あなたは、その歌のどんなところが好きなんですか?
     たとえば、あなたが今までに観たか読んだかした、映画かドラマか漫画かアニメか小説か(なるべくなら最近話題になったばかりのものじゃないほうがいい)子どものころ読んだり読んでもらったりした昔話とか絵本とかもふくめた「あなたが生まれてこのかた接した、あらゆる【おはなし】の中で、いちばん面白いと思った」「すごく印象に残ってる」のは、なんでしょう?
     その「おはなし」のアラスジを、簡単にでも語ることはできますか?
     その「おはなし」は、なぜ、あなたの心に残っているんでしょう? その「おはなし」のどのへんが、登場人物のどんな部分が、あなたにとって、どうおもしろかったのか、説明できますか?
     たとえば、あなたは何を想像しながらオナニーすると、いちばん興奮しますか?
     それは、なぜですか?
    「そんなことが、モテるってことになんの関係があるんだ?」と思うかもしれませんが、すごく関係があることなので、本気で考えてみてください……。
     どんな答えでもいいんです。「これこれこういうものを好きな男がモテる」という話じゃなくて、「自分が『なにが好きなのか』をよく知ってて、その理由も認識してる男のほうがモテやすい」ってことを言いたいんです。
     仕事の職種だとか収入額とかじゃなくて、「あなたは『どんなことが好き』なのか」ってことこそが「あなたとは何者か」ということなんです。

     あたしには各分野にインフォーマント(情報提供者)がいて、あたしのために情報をスクリーニング(よりわけ)してくれる、少女マンガならこの人、映画ならこの人、PC関連機器ならあの人、ってね。情報グルメになるためには、浴びるほど大量の情報を消費して、そのなかからカスとカスじゃないものとをよりわけなければならないのですがーーだからこそ、グルメ(美食家)はグルマン(大食家)でなければならないのだーーあたしには少女漫画を月に300冊読んでるヒマも、月に映画を40本見てるヒマもない。そこで情報通のお友だちの登場です。「これ読むといいよ」「あれ見とくといいよ」と言ってくれる信頼できる情報源があると、「ンなら見ようか」ってな気分になる、で、あたしんとこには精選された情報だけが入ってくるってわけです。
     でも、ほんとにその道の「通(コノスゥア)」になりたかったら、これは邪道。舌を肥やすためには、いいもんだけを食べていればよい、っていうけど、なにがおいしいもんかを知るためには、そうじゃないもんも食べてみて「ちがいがわかる」ことが大事。セックスだってどぶに捨てるようなセックスをやってみたら、あーあ、もったいないことをしちゃった、って思うから。やっぱ、数こなすことと、オン・ザ・ジョブ(現場での訓練)って、大事ね。

  • 対談は聞いたことがあって面白かったので読んでみた。
    しかし、ちょっと難しくてよくわからなかった。
    カン違いって何なのか、土俵に乗るって何なのか。なぜ自意識過剰がキモチワルイのか。なかなか肚落ちしなかった。

    モテたかった理由は、「僕は気持ち悪くない存在だと誰かに保証してもらいたいから」ということはわかる。やはり自己承認欲求なのだと思う。

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著者プロフィール

アダルトビデオ監督。女性の欲望・受け身の男性・同性愛や異性装をテーマに「痴女」「レズ」「男の娘(おとこのこ)」などのジャンルで革新的な演出を創案。ソフト・オン・デマンドの若手監督エロ教育顧問も務める。近年は文筆家として活動の場を広げており、著書に『すべてはモテるためである』『なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになるのか』(共にイースト・プレス)、『僕たちは愛されることを教わってきたはずだったのに』(KADOKAWA)、共著に『どうすれば愛しあえるの:幸せな性愛のヒント』(ベストセラーズ)、『欲望会議「超」ポリコレ宣言』(KADOKAWA)などがある。

「2019年 『あなたの恋がでてくる映画』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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