企業参謀―戦略的思考とはなにか

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  • プレジデント社
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  • Amazon.co.jp ・本 (406ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784833416948

感想・レビュー・書評

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  • 企業の全社戦略に関する本。
    全社戦略、中期経営戦略を考える視点が網羅されている。
    今では当然のようになった考え方やフレームワークが多い。
    しかし、これは今だからそう感じること。
    この本が書かれたのは約20年前。
    30年前からこの域に達していたことを評価すべきだと思う。
    しかし逆に言うと、20年経っても変わっていない戦略手法は評価できないのでは。。。
    一つの真理にたどり着いているのだろうか?

    以下メモ
    戦略的思考とは、物事を本質的に分解する作業と、それを別の形に組み合わせ、ソリューションを導き出す行為を指す。
    本質に迫るためには、解決策的な問いを立てる必要がある。問いを立てるためには、事象を抽象化するプロセスを経る必要がある。
    抽象化のプロセスを経るためのフレームワークとして
    ・イシューツリー
    ・プロフィットツリー → イシューツリーよりも収益に特化したツリー、そもそも論を展開出来る。ただし、経営に関する問題に限定される。

    中期経営計画策定にあたり、登場する考え方
    ・PPM
    ・プロダクトライフサイクル
    ・製品市場戦略 → かなり良いのでまた読み直す
    ・SWOT
    ・What If → もし状況がこうなったら、どの様に考え、あるいは行動、反応したら良いのか?

    参謀五ヶ条
    ・Ifを考える
    ・完璧主義を捨てるKFS(Key Factors for Success)を徹底的に
    ・物事に影響を与える
    ・制約条件に制約されない
    ・記憶に頼らず分析
    PPMの象限、マトリックスのマス一つずつに対して標準戦略を考える必要あり。

  • 特に尺度分析で財務指標をピラミッド構造でまとめている部分が使いやすい。中期経営戦略の策定プロセス、商品・市場戦略、継続的な差別化の3要因が分かりやすい。今後は、低成長下の戦略部分を読み込みたい。

  • 旧版は読了済み。新装版がKindleで販売されていることから、再読。

    ハウツーでなく、ものの考え方の記載が多く、著者が伝えたいのも後者。初版がでたのは、今から約30年前だが、使えない感は全く無し。それは、後者中心の記載故。

    問題解決に臨むにあたり、制約要件に目が行きがちな自分にとって、戦略的自由度の考え方が不足していると感じる。これは柔軟性不足を意味しており、この改善が成果をあげるために必須。本年の課題の一つだ。

  • 大前研一さんが30歳の頃の作品です。当時はMBA的な経営分析ツールなどはまだ一般的ではなかった中で、大前さんがマッキンゼーで自らの思考と体験を通じて身につけ、本書で紹介されている様々な考え方は、確かに深みがあります。
    社会環境が大きく異なり、事例も古いのは致し方ないことですが、その分、若干読みにくいと感じました。ただ、実務に照らし合わせて考えながら読み進めることで、なるほど、と思わされる個所が多いです。

  • 数年前に勝って内容が理解出来ず、放置していた本だが、なぜ、名著なのか少し理解出来た。

    もう少し経営の知識をつけたうえで、再度トライしたい。

    2013/9/23

  • ビジネスブレイクスルー大学院に興味を持ち、学長である大前さんの代表作である本社を読んだ。実際にMBAのコースでも教科書の一つとして使われているようです。

    豊富な例がありとてもわかりやすい。が、わかるとできるは大違い…30年近く前の本であるが故に大前さんの先見性の高さにも驚かされる。

    また、日本の会社組織の課題に欧米の手法を単純に当てはめてもダメというスタンスにとても共感するとともに当時から変わっていないという事実にも愕然とした。

  • 俺には難しすぎる。。。

  • ■書名

    書名:企業参謀―戦略的思考とはなにか
    著者:大前 研一

    ■概要

    オピニオンリーダーとして常に最先端で活躍を続ける大前研一氏が
    ,最善解を導き出す戦略的思考法を公開
    1975年と77年に刊行され著者の出世作となった『正・続企業参謀』
    の新装版。手本と解答がない時代,成功のプロセスを自ら考えなく
    てはならない。そのための入門書としての位置づけだ。
    変革しなければならないのは個人であり企業だが,個人や企業が変
    わるには「こうすれば変わるのだ」という「気概」が必要になる。
    そのうえで著者は,戦略的計画の核心として(1)目的地に達した場合
    ,守り抜けるものでなくてはならない(2)己の強さと弱さを常に知り
    抜いていなければならない(3)リスクをあえてとる局面がなくては
    ならない(4)戦略に魂を吹き込むのは人であり,マネジメントのスタ
    イルである,とポイントを挙げている。さらに,経営者が備えるべき
    先見性の必要条件として事業領域の規定と明確なストーリーの作成
    だけでは不十分で,自らの経営資源の配分にムダがなく,また原則に
    忠実で,かつ世の中の変化に対しては原則の変更をも遅滞なくやっ
    ていくという十分条件が備わっていなければならないとする。
    (From amazon)

    ■気になった点

    ・一点の汚れも許容できないという方針で臨めば、戦略立案には
     無限の人員と時間がかかる。

    ・問題に立ち向かう時は、「何が出来ないか」ではなく「何が出来る
     か」を最初に考える。そして「出来る事」を出来なくしている制約
     を1つずつ執拗に剥ぎ取る戦略を考えていくことが大切だ。

  • 目的
    中計策定に貢献する意見を出すため。
    投資判断改善に活かす意見を出すため。

    混然一体としたものを分析するには一度それを解きほぐし、解きほぐされた個々のものが全体に与える影響を計る。あるマーケットにおける売上が落ち込んで来た場合は、マーケット全体のパイが減少しているのか、それとも自社の売上だけが減っているのかを見極め、対応に至る。
    設問の仕方を解決策志向型に行う。例えば残業を減らすにはどうしたらよいか?ではなく当社は仕事量に比して充分な人がいるのか?という風に。
    計画を立案ではまず目標値を設定し次に現状のペースが続いたらどうなるのかという基本ケースを策定する。ここの前提、定量化が肝になる。その上で目標と基本ケースを埋めて行くためにコスト提言、売上の向上、利益率の改善、新規事業等の目論見を立てる。
    競争に勝つには「相手よりも一枚上をいく戦略をタイミングよく実施すること」。実施を決断する上では何かを失うことを恐れず、完璧主義を捨てること。
    物事には成功の主要因となるKFSが存在する。KFSが何であるかを認識し、これをうまく管理、コントロールする。

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著者プロフィール

1943年、福岡県生まれ。早稲田大学理工学部卒業後、東京工業大学大学院原子核工学科で修士号を、マサチューセッツ工科大学大学院原子力工学科で博士号を取得。(株)日立製作所原子力開発部技師を経て、1972年、マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク入社。 以来ディレクター、日本支社長、アジア太平洋地区会長を務める。現在はビジネス・ブレークスルー大学学長を務めるとともに、世界の大企業やアジア・太平洋における国家レベルのアドバイザーとして活躍のかたわら、グローバルな視点と大胆な発想で、活発な提言を行っている。

「2018年 『勝ち組企業の「ビジネスモデル」大全 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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