蚊がいる (ダ・ヴィンチブックス)

著者 :
  • KADOKAWA/メディアファクトリー
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本棚登録 : 978
感想 : 139
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840154307

感想・レビュー・書評

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  • ほむほむ新作エッセイ。相変わらず面白かった。吹き出すことしばしば。職場でのんきに読めた。とにかくこの装丁が素晴らしいよね。中身とは特にマッチしてないけど。ほむほむっぽくもないけど。

  • 相変わらず、小市民的で面白い。
    その中でも、穂村氏の女ともだちで
    家にいる時は食べている時と、家事している時と外出前の支度をしている時以外は横になっているって話しがうけた。本を読んでるときも、テレビを見てるときも、メールをうってるときも横になってるんだとか、で結婚して相手が普段が座ってることに驚いたらしい。
    上には上がいるもんだと、ちょっと安心した。

    この人や穂村氏とは友達になれそう。
    でも、なんだかんだ言っても成功者だよなぁ。

  • 穂村弘の声を聞いたのは、NHKの番組で。寺山修司について園子温と対談していた。とても遠いところから話しかけられているような気になってしまうくらい小さく細く喋る人だった。この時は、違う世界で生きている人なんだなと思ったけど、エッセイを読むと、寺山修司を語っていたときの熱く、それでいて冷めた物言いをしている穂村弘ではなく、ちょっとのことで戸惑って泣きそうになっているわたしと何ら違いのない(ように思える)穂村弘だった。
    普段生活していたら見逃してしまうだろうことを穂村弘は見逃さず、きちんと文章にしている。少しの動きも物事も見逃さない観察眼はおそらくわたしには無い。無いけど共感してしまう。どうしてだろう。この人は、天才ではない天才だと思った。

    芸人、ピース又吉直樹との対談もおもしろかった。なかったことにされているものをあえて出現させる仕事をしていると語る2人が格好よく見えた。

  • 私にほむほむ耐性ができてしまったのか?あまり面白くなかった。
    いや、面白いけど以前ほどではないというか。
    初期のころは、繊細な感性ゆえに世間とずれてしまう悲哀とそれを表現する能力の高さが笑えたし共感もしたのだが、このごろは、テクニックは変わらないが繊細ながらもふてぶてしいところが感じられ、ちょっと興ざめ。まあ、いつまでも繊細なだけだったら死にたくなるよな、大人として繊細・内気を営業の武器として生きているんだもん、当然だよ、とは思うものの、少しさびしい。
    結構経験豊富で、女にもてて、おしゃれで世渡り上手な本当のほむほむを前面に出した新機軸で、次回は勝負してほしい。
    っていうか、本業は短歌だから、これは余技か。真剣勝負ではそもそもないのか。

  • この人のエッセイはもうホント、共感できる。自意識の過剰さが自分と似てるのです。でも、最後の方に又吉さんとの写真が載ってるのですが、スマートで洗練されてるんですよね。小太りでもさっとしていて欲しいのに。

  • 歌人である穂村弘のエッセイ集。
    相変わらずおもしろくて、ひとつひとつのエッセイはとても短いのだけれど笑わされる。
    現実社会と自分の内面の乖離的なものって当事者にとってはとてもきついものなのだろうけれど、それを軽快な笑いに昇華させているのがすごい。
    「菓子パンをベッドで食べる人」が自分の成し遂げたこととして定着しちゃったらどうしよう・・・・というエッセイでウェイン・ルーニーのウィキペディアの話が出てくるくだりがあるんだけど、彼の項が「人物について」より先に「植毛について」が書かれていることを思わず確認してまた笑ってしまった。
    この人のエッセイ、やっぱり好きだ。

  • 面白かった!タイトルが本の全てを表している。横尾忠則の装丁も素敵。

  • いる…そう感じたときはもう遅い。
    手遅れにならないうちに立て直す?
    ムダな努力と分かっていても、
    足掻いてしまう自我が、また、いる。

    ないことから考え始められるのか、
    あるから考えすぎてしまうのか…
    誰かに確認したいけど、
    恥ずかしくて聞けない自分が、そこにいる。

    確認なんてしなくても、必ずいる…
    ひとりっきりになるって、ほんとは
    誰にもできないんじゃないかって。

    だから大丈夫なんやわ!
    ほんとは、あまり自信ないけど(笑)

  • 穂村さんのエッセイは、なんとも力の抜けた感じがいいんだなぁ。
    とりあげられるエピソード自体は、わりとささいな、ささやかなことだったりすのだけど、それが穂村さんの手にかかると……
    なんか、わかるなぁ。って思えることが、あちこちにあって、くすり。ふふ。ときどき、いたた。なのです。

  • 濃厚ほむら節。

    「世界の切り替えスイッチ」は
    なるほどな~とおもいました。
    君が代は、短歌の形式(五七五七七)でつくられてるんですって!

    p43 効果的な切り替えスイッチを数多く持っていればいるほど、私たちは多次元世界を生きることが可能になる。

    知識、能力、嗜好、興味のあること
    なんてのは人それぞれ違うから、
    同じものを見ても同じように感じることはできない、とゆう話。

    小説がスイッチになる人もいれば、
    ただの紙の束としか感じない人もいる。

    SFとかじゃなく現実として
    世界はパラレルの様相を呈しているんだなぁ

    とても、納得。
    その考え方、賛成します。


    巻末には、ピース又吉さんとの対談あり。

    穂村さんの文章は好きだけど、
    正直、身近にいたら付き合いにくいだろうな…

    ごめんね、ほむほむ。

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著者プロフィール

穂村 弘(ほむら・ひろし):1962年北海道生まれ。歌人。1990年に歌集『シンジケート』でデビュー。短歌にとどまることなく、エッセイや評論、絵本、翻訳など広く活躍中。著書に『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』、『ラインマーカーズ』、『世界音痴』『もうおうちへかえりましょう』『絶叫委員会』『にょっ記』『野良猫を尊敬した日』『短歌のガチャポン』など多数。2008年、短歌評論集『短歌の友人』で伊藤整文学賞、2017年、エッセイ集『鳥肌が』で講談社エッセイ賞、2018年、歌集『水中翼船炎上中』で若山牧水賞を受賞。

「2023年 『彗星交叉点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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