- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784845628384
感想・レビュー・書評
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・ノーベル文学賞
選考基準として一番前面に押し出しているのは「人類にとっての理想を目指す、世界でも傑出した文学者」。これはどうやら人権擁護や迫害を意味するようだ。また、高齢受賞者が多くかつヨーロッパ主要言語しか読めない審査員なので、そういう言語での著者が圧倒的に有利。特に北欧。
第一回ではトルストイが取り損ねている。
・芥川賞
歴代選考委員はほぼ作家しかいない
日本一有名な新人賞。芥川没後、菊池寛によって作られた賞。菊池は文藝春秋社の設立者で、つまり出版社社長が文壇を盛り上げるために作ったためマーケット開拓の意味も含め対象が新人だった。
文芸誌に載った純文学が対象。
初回で三島由紀夫は候補にしないと取り決め、太宰は2回目から候補から外されるようになった。
・直木賞
大賞小説、エンタメ小説が受賞し、中堅かそれ以上の作家が対象。
・物価―賞
フランスのゴンクール賞に対抗してイギリスで作られた賞。元はイギリス圏対象だったが、今は英語であればOK,作家の人間関係や義理を考慮に入れない選定。また、良い物を書けば同一作家が複数回受賞できるという特長がある。
また、多くの文学賞と違い、選考委員が最終候補いがいの全ての推薦作品を読む。年の100冊以上。また、選考委員は毎年変わる。
・ゴンクール賞
フランス最古の文学賞。作家ゴンクール兄弟の遺産で作られた。
・ピュリツァー賞
ジョセフ・ピュリツァーにより作られ、文学以外に音楽、報道等部門がいくつかある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
姫路大学附属図書館の蔵書を確認する→
https://library.koutoku.ac.jp/opac/opac_link/bibid/SS00099932 -
海外作品を読んでいるとよく目にするのが
ブッカー賞。最近では小川洋子さんが
国際賞にノミネートされたので聞いたことが
ある人も多いかも。
でもブッカー賞って?詳しく知らない…
ということでこちら。
ノーベル賞、ブッカー賞、芥川賞、直木賞、
ゴンクール賞、カフカ賞、ピュリッツァー賞、
エルサレム賞が取り上げられている。
やはり、一人の作家が複数回受賞でき、
選考委員が100冊以上の候補作を
全部読む、というブッカー賞への信頼は大きい。
逆にピュリッツァー賞は「選考委員は色々な分野の
人が集まっている。つまり、文学に全然理解が
ない人たちを説得しないと、賞をあげられないんですよ(笑)。」(P163)ということらしい。
それぞれの賞に個性があって、解説者さんたちの
トークも面白くこの本自体に読みごたえがありました。 -
忙しい時は読んではだめ。読みたい本が山のように増えてしまうのです。知既知の本も未知の本も、こんな読み方あるのだと、今すぐ手に入れたくなりました。本で世界を巡りたいならガイドブック代わりにぴったり。
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知らない作家読んでない本が沢山、そして読みたい本も沢山。
まずはやはりブッカー賞あたりから制覇すべきか、それともエルサレム賞あたりか。 -
図書館
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名前は聞いた事があっても、どういう賞か知らない。
有名な賞8つ。
それぞれの過去の受賞作が紹介されている。
かまえずに読んでみようと思う。 -
本屋で見つけて、編者が都甲幸治ってこともあり、是非読みたいと思って入手。最近特に、洋邦問わず文学賞が気になるってこともあり、これもとても楽しく読ませてもらいました。方々で言われていることだけど、ノーベル賞より注目すべき文学賞は、あれもこれもあるってことですね。実際には”8大”文学賞では決してないけど、芥川賞と直木賞の章も設けられていて、それはそれで日本人なら気になるものではあるし、ちょっとした息抜きみたいにもなっていて、高感度高しでした。毎度のことながら、また読みたい本・作家がたくさん見つかって、嬉しい悲鳴再び。
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902
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タイトル通り各文学賞について複数の方たちが好き勝手(?)話をしたものが1っ冊の本にまとめられている。面白かったのは文学賞の背景であったり、審査の仕方であったり文学賞の周辺まで考察したり説明があったりで、なかなか読み越えのある本だった。世の中にはまだまだ知らない本がたくさんあるのでとても勉強になった。