日本に殺されず幸せに生きる方法

著者 :
  • あさ出版
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感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784860636074

感想・レビュー・書評

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  • 発売日直後に購入していたが、ここに記録を残すのは3か月も経った今となってしまった。著者の前2作と同様に、これまで培われた自らの考え方を点検してくれる本だった。一読すれば、労働環境(長時間労働)、介護といった福祉全般の先行きの暗さを漏れなく思い出させてくれる。これに、限定的でない福祉的な高等教育の機能整備を加えることなど、絵空事かと思ってしまう。

    意外だったことは、イタリア・スペインでは、上司がいるためがゆえの残業。お付き合い残業、同僚とダラダラしゃべる残業が蔓延していることだ。サッサと仕事を終え、オペラを観に行ったっり、するイメージだっただから。

    4章では、時間感覚の無さや労働生産性の低さを改善することが、経営者層・労働者層の課題と指摘されている。ただ多くの現場では、そうしたことをまだまだ議論の俎上に乗せる雰囲気は無く、「タイムマネジメント」なる言葉を発しようものなら周囲から浮くこと請け合いである。といっても仕方がないので、日々の課業に自分なりの工夫を施しながら、効率的に責務を果たすしかないのが実際のところだ。ただ、効率よい働き方によって出した成果に対するモチベーションやインセンティブは不十分と考える。

  • 日本はまだまだ捨てたもんじゃないという点が新鮮だった

  • 題名はとても刺激的だが実際読んでみると視点のバランスがとれていた。内容や意見にはすべて同感し特に巻末の「必要ないものやサービスを提供せざるを得ない理由は…」には激しく同意した。欧州から帰国する度に日本の便利さに感謝すると同時に全部が無駄に思え情報やサービスの洪水に疲弊してしまう。ただそれも時間の経過とともに慣れて元通りになるのだけれど。

  • ●日本は「サービス過剰」だから、無駄な労力を多い。

    最後に書かれていた著者の意見には、賛成です!

    「製品」についで、「サービス」まで「ガラパゴス化」していく。



    まるで、いろんな機能がてんこ盛りになっていく、昔の電化製品のように。

    サービスをシンプルにして、欲しい人だけが、オプションで払うようにする。

    そんな日本になれば、無駄な残業は減ると思います。

    もちろん「日本の良さ」や「気遣い」は、無くさないようにですが。

  • タイトルだけ見れば「えっ?」と感じるが、内容を見れば納得できるタイトル。

    将来、自分が介護される身になるかもしれないし、その場合は、家族にかなりの苦しみを与えてしまうし、何も産まないという事が分かった。

    また、働き方や、我々消費者の認識を少しずつ変えれば、日本という国にはまだまだ希望はあるとも分かった。

    「自分が良いと思った、信じたからやる。」という言葉も印象に残ったし、自分の信じた道を突き進みたい。

  • 本屋でサクッと立ち読み。単純な悲観論ではなく、著者が住む「不況先進国、イギリス」を引き合いに出して、論じている点は興味深かった。斬れ味鋭い著者の言葉や言い回しはきっと好き嫌いが別れるのだろうなと思いますが、自分は好きです笑。

  • ◎1000円
    ●かなり自律した『強い人』の意見。
    ●少し偏っているが、全体的に面白い見聞が得られる。
    ●第六章のような内容が、言われないと分からない人が多い日本が空しい。

  • 前著に続いて、日本と世界の比較から、日本の労働環境に感じる違和感をまとめた一冊。

    著者曰く、今回は労働を主題にもってきた、とのことだが、2冊も似たようなテーマで書いているのは否めず、改めて一冊出す必要があったのかは少々疑問。

    イギリス在住ということで、イギリスに関する著述は経験が豊富なのだとは思うけれども、他のヨーロッパ諸国の経験は果たして豊富なのだろうか。イタリアのダメっぷりを一つ二つの経験を誇張して書いてないだろうか。そのあたりに疑問が残る。

    そして労働環境を変えるためにはスキルを磨け、その元手はお金だ、というのであれば、尚更他の本の主張と特に差異もない。
    会社にしがみつくような生き方はしたいと思わないし、内容自体には共感もあるのだが、なんだか少し纏め方が軽すぎやしないだろうか、というのが印象。

  •  日本の会社では「当たり前」と思われる状況は、どうも世界的に見ると「異常な働き方」であるようです。とはいっても、私たち一般の日本人には、他国の人の仕事事情はなかなか伝わってこないものですね。
     本書は、外国にいる人間から見た「日本の働き方の問題点」を洗い出し、どのような対応策とればよいかを提示した一冊です。

     詳細なレビューはこちらです↓
    http://maemuki-blog.com/?p=562

  • 月刊メイロマ。トゥギャッターにまとめられてるのも、ツイートの延長みたいなフロー情報で、発言内容の極端さというか、過激さが強調されている気がする。ストックとしてまとめられた著作を読むと、メイロマさんの言わんとしていることの本質が掴めると思う。ツイートに共感できる人は是非どれか一冊手に取ってみてほしい。

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著者プロフィール

谷本真由美(たにもと まゆみ)

著述家。元国連職員。
1975年、神奈川県生まれ。
シラキュース大学大学院にて国際関係論
および情報管理学修士を取得。
ITベンチャー、コンサルティングファーム、
国連専門機関、 外資系金融会社を経て、現在はロンドン在住。
日本、イギリス、アメリカ、イタリアなど世界各国での就労経験がある。
ツイッター上では、「May_Roma」(めいろま)
として舌鋒鋭いツイートで好評を博する。
趣味はハードロック/ヘビーメタル鑑賞、
漫画、料理。
著書に『キャリアポルノは人生の無駄だ』(朝日新聞出版)、
『日本が世界一「貧しい」国である件について』(祥伝社)、
『不寛容社会』(ワニブックスPLUS新書)など多数。

「2022年 『世界のニュースを日本人は何も知らない4 - 前代未聞の事態に揺らぐ価値観 -』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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