- Amazon.co.jp ・本 (86ページ)
- / ISBN・EAN: 9784894191679
感想・レビュー・書評
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2009年4月1日購入
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「夢十夜」に引き続き、パロル舎の本は素敵!画がやはり抜群にいいです。「猫町」は幻想的で好きですが、少し気味が悪い。事物と現象の背後に隠れる第4次元世界における作者の体験は、中毒による幻覚か、一切が真実なのか(おそらくは前者)。世界は表裏一体でどちらが現実なのか分からなくなるという、何かグニャグニャして気持ち悪かった。作者曰く、すべての方向が逆転すると突如、全く別の特殊空間が現れるらしい。
猫、猫、猫、猫、猫、猫、猫。どこを見ても猫ばかり。いつもの角を曲がったら、そこは夢現・無限のめまい町。
そういえば「本屋の森のあかり」にも登場していました。 -
いつか読もうと思っていてようやく読めた本。
三半規管がおかしいらしく方向感覚のおかしい主人公が道に迷って見知らぬ町に来てしまった、という話。
絵が懐古的ですごく合っている!!
後半からちょっとゾクッとした雰囲気にもなるちょっと怖くて不思議な話。好きだなー、こういうの。
語り口調も昔を感じさせて内容に良く合っている。名作と言われるだけの事はあるなぁ。
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萩原朔太郎。「セカチュー」の主人公の彼の名前の由来にもなってましたね。
非常に幻想的な、主に詩をおおくかかれる作家さんです。
この作品は、温泉街に旅に出た主人公がたどり着いた先は、猫がおおくすむ町だった…というどこか幻想的なお話。
表現がうまいのか、読んでいるとその情景が、ほんとうまいことおぼろげに浮かび上がってきます。
いい話だ。 -
著者と同じような空想をしていることがあり、同じく…同じく…と思いつつ読んだ。
こういう不思議な体験は、私の場合は、ウトウトしている時が多くて、
夢なのか現実なのか?その狭間にいるときである。
道に迷って方向がわからなくなるのも、三半器官が弱いせい…というのも納得であったww -
世間的には不気味な作品らしいのですが、猫好きにとっては萌え系です。
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詩人・荻原朔太郎の、小説?なのかな。短編が絵本みたいになっているこの本。全く不思議な世界観!芥川の河童みたいに裏世界へいっちゃうとこがおもしろい!ん、だけど・・・この本は絵が上手くて良い編集してるんだけど、やっぱ文字だけの方が良いのかもしれないなあ。文字だけで自分の想像力で読む方が、文学はおもしろい。それでも、この絵はなかなか良いです。「(装丁を含めた)本」としては手元に置いておきたくなります。
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■友達の部屋で発見。即借り★「夢十夜」より読みやすくてわかりやすくて好きかな。読みやすいと感じたのは作者の問題なのか中身の問題なのか。。
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曇りの日。どんづまりの日。仕事ちょっと抜け出してふらりと珈琲店へ。なんとなく所在ない気持ちで濃いブレンドと煙草を喫し、頁を繰る。いつでも引き返せる非日常に安堵している。でも知らず知らずそっちへ傾斜がすすんでたり。いつも通る道を逆から行くとまるで知らないところのようだったみたいなの誰でもあるよね。
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金井田英津子さんの版画に惹かれて手に取った。内容とあいまって、忘れがたい1冊になりそうだ。