ブローチ

著者 :
  • リトル・モア
3.97
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本棚登録 : 1181
感想 : 181
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  • Amazon.co.jp ・本 (136ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784898151402

作品紹介・あらすじ

小さな祈りを胸にかざる。心を静かに揺さぶる。溜め息と希望の絵物語-。新しい名作の誕生。

感想・レビュー・書評

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  • ブクログ本棚で見つけて
    衝動的に借りてしまいました。
    登録者も感想も凄く多い本
    なのに知りませんでした。

    透かしの技法っていうのでしょうか。
    とても綺麗で繊細
    よくできていると思いました。

    でも、「文章」の透かしはどうでしょう。
    私にはメリットは感じられませんでした。

    絵本ってめくるたびに新しい世界が出るのが楽しいでしょう。
    「絵」については透かしに意味があるのでOK。
    でも次のページの「文章」がうっすら見えるって
    何か良いことあるんでしょうか?

    いくつかレビュー読んでみたけど
    「なるほど」と思うものは見当たりませんでした。

    私が未熟なせいでしょうか?

  • 大人向けの絵本

    イラストが透けて、めくるたびにシーンがどんどん変わっていくのが素敵

    アニメーションみたい

    インテリアとしても素敵

    子供にはまだ触らせられない(笑)

  • 文字で音楽を奏でたかのような絵本。
    音として頭に響いてくる不思議な体験。

    エコーがかったように聞こえたり。
    リフレインがあったり輪唱があったり。

    文字の全部や一部を絵で隠すことで
    ページの前後で異なる意味を含ませたり。

    目を落とす時文節の順番が変わる面白さ。
    楽しい。

  • だいじなものを探す旅が、そのまま人生の歩みのようにも思われる文章と、トレーシングペーパーに描かれた、芸術性の高い繊細な絵とデザインが合わさった、この絵本は、今を生きている大人の女性に捧げられた作品だと感じました。

    薄いトレーシングペーパーに描かれているので、次のページの絵や文章が透けて見える事で、今のそれと合わさった絵になるような構成は面白いが、実際捲ってみると、文章の真下に重なっていた文章が現れたり、思っていたのと違うデザインだったりと、その意外性は、まるで思い出せそうで思い出せない人間の心象風景のようにも思われますし、よくよく見ると、絵の中に目的のものが見えているのに、そこでは見付けられないところには、人間の不完全さを表しているようにも思われました。

    しかし、不完全であるかどうかは、これまでの数え切れない人生の歩みを否定するわけでも、人生をつまらなくするわけでもなく、これまで色々あったとしても、この先何が起ころうとしても、「今どうしたい気分なの?」といった、シンプルな問いに帰結するようなメッセージも感じられました。

    そして、それ以上に、私が最も印象的だったのは、内田也哉子さんの文章で、途中からの一連の流れは、恵まれているようで何故か生きづらく感じてしまう、その言葉にし難い心情の描き方に、とても共感できるものがあり(最後の言葉よりグサッときた)、それを書きたいのですが、ネタばれを気にする方はご注意下さい(結構、長々と書いてるので)。











    隣のひとが
    笑っている
    「なに、笑ってんの?」
    よせばいいのに むっとする
    そのうち
    何だか おかしくなる
    わけもわからず けたけた からから 伝染する笑い
    時には
    わけがわからないくらいの方が
    いまを味わえるのかもしれない
    なんて
    のんきに思ったり
    そして何だか
    空しくなる
    またか
    誰が何人まわりにいようと
    たったひとりの孤独
    泣いてみたりする
    叫んでみたりも
    沈黙とも勝負する
    溜め息をしすぎたら
    深呼吸になった

  • 透けて見えるページの仕掛けが面白い。

  • 大人向け絵本。
    透ける絵が綺麗で癒された。

  • 絵も綺麗だし、文章も好き。お気に入りです♡足りないことを数えすぎて満ちているいまを忘れてしまわないように小さな祈りを胸にかざる

  • 文章は素敵だと思うのですが、各ページに少しずつ綴られているために流れが頭の中で途切れてしまって読みづらかったです。。
    あと、紙が薄すぎて破ってしまわないかハラハラしながら読んだために集中力がもたずでした。

  • おしゃれなカフェに置いてあった。絵本だけどオトナの本。

  • この絵本は大人向きだと思います。シルヴァスタインの『ぼくを探しに』のように、人間は今を認識しながら時の経過をスライドさせて生きていく生き物だと感じさせられました。トレーシングペーパーのかさなりがとても儚いけれど、テキストにとても合っています。私のブローチは何なんだろう。考えながら、これからの下山人生を歩みたいと思います。

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著者プロフィール

ゲスト/内田 也哉子(ウチダ ヤヤコ):1976年東京都生まれ。樹木希林と内田裕也の一人娘として生まれる。夫は俳優の本木雅弘。三児の母。エッセイ、翻訳、作詞、ナレーションのほか、音楽ユニット〝sigh boat〞としても活動。著書に『新装版 ペーパームービー』(朝日出版社)、『9月1日 母からのバトン』(樹木希林との共著/ポプラ社)、『なんで家族を続けるの?』(中野信子との共著/文春新書)、翻訳書に『たいせつなこと』(フレーベル館)、『点 きみとぼくはここにいる』(講談社)、『うみ』(岩波書店)など。

「2023年 『梅おばあちゃんの贈りもの』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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