- Amazon.co.jp ・本 (1368ページ)
- / ISBN・EAN: 9784915512513
感想・レビュー・書評
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ハリーポッター五年目。
過去あり大きな動きありでもりだくさん。
早足のウサギたちが転びまくり、着実にすすんできたカメたちのかっこよさに(読み手が)救われる巻。
老いも若きも男子は危機的傾向。女子はたくましい。
きっとここは物語の中ですごく重要な時期だ。
でもしんどい。いろんな意味で目をそらしたい。
洋の東西を問わず十代半ばってのは恥ずかしい失敗をする時期らしい。
この巻のハリーはまさにそこにいる。
児童書の主人公にあるまじき陰湿なすさみ方は読みすすめるのがつらい。
『はてしない物語』http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/B000J7LMGKくらいつらい。
でも「物語の主人公」ではなく「エネルギーを持て余している上にトラウマ満載でケアも受けられずに閉じこめられている15歳男子」だと思うと、当たり前の愚行だ。
そんでもやっぱりイライラしちゃうから、成長速度が違うロン(安定の鈍さ)やハーマイオニー(達観の境地)やほかの子たちに安心する。
大人は大人で、ひどい経験から抜け出したらハイとローを行ったり来たりするようになっちゃったり、
完全な存在みたいに思われていても「ひと」だったり、
闘う勇気のある人だって不安だったり、
昔の苦痛を忘れられなかったり、
情に流されたりしてる。
それでも大人は完璧じゃない自分を抱えたまま、最低限の仕事はこなすとか、フォロー体制を整えるとか、仲間を信じるとかしている。
大人組を読むときは反抗的なマクゴナガル先生たちに癒されて息をつける。
あとゴースト。そうか、ゴーストは大人たちが子供だった頃も知っているのか。
名前と性格のわかる屋敷しもべ妖精の3人目がでてきた。
種族の傾向と個別の性格がきちんとあるのがムーミンぽい。
マイノリティを出すときのフェアな描き方だ。
ロンのママとやさしいルーピンはうまくやっている様子。
だけどそれはルーピンが「良い人間」にカウントされているだけなのだと、たった一行で思い知らされる。「普通」の「良い人」の無邪気な差別の描写のエグさがすっごいな。
『ブリギーダの猫』http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4896423445のスタンチャを思い出す。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ここら辺から随分シリアス。
ボリュームも増え・・事件や登場人物など、
覚えるのが大変(笑)
少し悲しいラスト。 -
長くかかったけど、やっと読み終わりました。
いきなり話が暗くなった感が…。。そして読み始めから、ハリーがキライになりました((((;゚Д゚))))))) ハリーってあんな自己チューなヤツなんでしたっけ??
次の「謎のプリンス」話がもっと暗くなるのかな。さっそく読み始めるか(・Д・)ノ!! -
今回はハリーがとっても暗いくてこっちまでイライラが遺伝する。
人生そういうときもあるさ。 -
ハリー・ポッターシリーズ第5弾、物語はどんどん暗くなっていく
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うーん…思春期のせいか苛ついてばかりの主人公。読者が読み進める中で同じ様に苛々してくるのは話に引き込まれている証拠なのですが…
全巻に引き続き犠牲者が出てしまいました。あまりにもアッサリしすぎていて拍子抜け、逆に悲しくなります。
もちろんクスリと笑える所もありますが、ちょっと残念な感じが拭えません。 -
ハリーの反抗期到来で、読むのがやや嫌になった巻。あとハリーにとって大切な人間の死が呆気なかったなあ。
ただ、どちらか片方が死ぬ、という展開とかはなかなかよかった。学校以外がたくさん出て来てさらに世界観は広がった気がする