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- / ISBN・EAN: 4935228997664
感想・レビュー・書評
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ストーリーはあまり好きじゃない。だけど、映像が好き、俳優が好き、音楽が好き。
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THE BACK HORNと出会わせてくれた映画。
ラストに流れる”未来”が映画にはまりすぎてて心臓鷲掴み!
監督曰く「明るい未来なんてどこにもない」映画。
オダジョーと浅野さんという最強タッグも見どころw -
黒沢清監督を知りたかったので。
なんじゃこりゃー的な演出が多くて観ている最中は結構楽しめた。主人公であるオダギリジョーがとにかく落ち着きがなく、ことごとく定住しない人間なので物語自体もテンポよくポンポンと次へ次へ進んでいくから飽きがこない。
ただ、資質の問題として自分には観ていてピンとこないところが多かった。
なんであの人はあんなことしたんだろうとか、彼らはあのクラゲに何を重ねて見ているんだろうとか、多分この映画はそういうところを論理よりも皮膚感覚で理解していくタイプの映画に思えるのだけど、その意味で僕はほとんど物語に共鳴することができなかった。良くも悪くも自分がこの映画に出てくるような「鬱屈とした精神を抱えていらついている無軌道な若者達」ではなかったのだということを思い知った。むしろそういう彼らを見てうんざりしたり、怯えたり、あるいは憧れたりしているような人間だったので、どこかまったく文化の違う場所で撮られた映画を観ているように感じられてしまうところもあった。
劇中の登場人物でいえば年齢的にはオダギリジョーや浅野忠信に近いのだが、一番感情移入したのが藤竜也というていたらくぶりであった。
とはいえ撮り方が面白くて、俄然黒沢清監督の他の作品を観たくなった。その意味では収穫は大きかった一作。 -
雰囲気はとても好き。オダギリジョーはいいね。加瀬亮も。
部屋の美術がすごい。マジで汚い。 -
ちっとも明るくないアカルイミライ。
叱ってもらえること、関わり合うことの大切さを思い出した。 -
青山真治からの流れで、黒沢清へ。
哀川翔の『復讐』も気になるところですが、それよりまずは浅野忠信から黒沢監督の作品に入ろうと思い、『アカルイミライ』。
オダギリジョーはあまり好きではなかったが、この映画では良かった。浅野忠信については言わずもがな。
内容については、監督や出演者も言っていたが、まさに、見終わった後に各々の中で某かの化学反応を起こさせる映画だった。
なんとかしてその反応を言葉にしたいと思わせ、それを試みさせるものの、同時にそうして表されることを拒んでくる。
この作品は、とりわけエンディングが良かった。
音楽(the back horn「未来」)との相性も抜群。
ああして日々は続いて、アカルイミライ、になっていくのだろう。
私たちは現出と幻出の狭間で生きていて、それを屡々忘れそうになるけれど、見えているものは見たいものでしかなく、そうであるからまた、見たと思ったものが実際に現われたものか幻なのかはわからない。
両者は明確には分かちがたく、そこに私達の狡さや汚さや弱さがあるのだろうが、一方だからこそ、幻を退け実在を見ようとする真摯な姿勢は、さらに弱々しく悲しみを含みざるを得ず、赤い涙を流しながら退っ引きならない切実さを呈することになる。
そして、アカルイミライ、はそうしたところにあるのだろう。 -
事あるごとになんか見返しちゃう。
べつに観てもいいことなんかないのに。
べつに生きててもいいことなんかないのに。
最後のTHE BACK HORNの歌が沁みる。 -
浅野忠信だもの。
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人と上手く接することが出来ないうえ、何の目的も見出せず苛立ちだけを募らせる青年が、一見穏やかながら内に危険な感情を秘めた同僚との奇妙な交流を通して、新たな何かを見出していく姿を描く。
嗚呼、期待していたほどよくなかった。と思うのは恐らく、わたし自身がアカルイミライを欲してるからだろう。わたしの望む明るい未来は、海でしか生きられないクラゲが川に大量発生するような未来じゃないから。本来は淘汰されるはずのものが、目的意識も無く何となく浮遊している社会。それが現実で、それが未来だとするとどうなんだろう。オダギリはそれじゃだめだって分かったみたいだったけど、結局映画全体的に言わんとすることが掴めなかったのはわたしの頭が悪いからなのかどうなのか。最近の単館映画的邦画にありがちなダルダルな感じは、一種の流行なんでしょうか。