私たちはどう生きるか コロナ後の世界を語る (2) (朝日新書)

  • 朝日新聞出版
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感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022951359

作品紹介・あらすじ

新型コロナで世界は大変容した。経済格差は拡大し社会の分断は深まり、暮らしや文化のありようも大きく転換した。これから日本人はどのように生き、どのような未来を描けばよいのか。多分野で活躍する賢人たちの思考と言葉で導く論考集。

感想・レビュー・書評

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  • コロナ後の日本社会はどのように変化してゆくのか。変化した社会にどう生きるか。桐野夏生さんの「不寛容な時代、自由な小説から力を得て欲しい」の言葉に、不安の塊がふうっと軽くなりました。

  • 一つ一つは短いけど、いろんな専門家の方が今の社会を語っていて、専門書の導入に良いかも。

  • 朝日新聞の特集記事の書籍化なので全体的には「朝日テイスト」な論考が多いが、一部の外国人はそうでもない。聞く相手を間違えたんだろうけど。短いインタビュー記事なのでどれも内容は薄いのだが、多和田葉子の日独対比は興味深かった。

  • 金田一秀穂さんは
    日本語は緊急事態に向かないと言う

    緊急事態を宣言します、には
    本当に緊急事態なの?

    緊急事態宣言を発出します、だと
    ああそうですかとどこか他人事

    日本語の得意は落とし所を探す事

    ロックダウンより20時閉店
    和を持って貴しとなす、それでいい

  • コロナ禍をテーマにした、識者たちの短いインタビュー記事が集められたものだが、人間の生死について、人間どうしの関係性について、また経済について(これに関しては私自身の基礎知識がなく、よくわからなかったが…)など、コロナ禍に限らず、人間社会が抱える普遍的で本質的な事柄が多岐にわたって言及されていた。
    色々なるほどと思う言葉に出会ったが、特に、世界的な傾向にある「分断」が抱える問題について、アメリカ人経済学者の言葉が腑に落ちた。彼は、それは誰か一人の責任ではなく「差異を超えて互いに話し合うことを妨げている深い分断そのもの」が問題であると語った。特定の人物に責任を転嫁させるような報道に違和感があったが、話し合い、過ちを認め合うことが「分断」から「結束」への橋渡しになると思った。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/771252

  • 文字通り、コロナ禍においてどう生きるかを説いた本。

    オムニバス形式なので統一感はないが、コロナについての各有識者の意見が知れたのは良かった。

  • 著書が揃う事は良いと思うがその後は?

  • ●民主的にも正当化されていない1部のテクノロジー企業が、社会経済の大部分を左右する。しかも市民自らが自発的に従うことに慣れてしまっている。私たちが言う「全体主義」はこうした状況です。
    ●「個体の生」と「個体の生を超える生」の2つの理解があると言うこと。後者を大事に考えれば、社会を次世代に引き継ぐこともまた、命を守ることだと言う考えに至るはずです。
    ●メディアリテラシーの向上。台湾では小学校1年生に対しても、1つの道だけを覚えさせるのではなく、自分の考えを持つように促し、同級生と討論させる。これを中学卒業まで続ける。
    ●コロナでインフレの圧力が強まる可能性はある。インフレが怖いのは国家債務を実質的に減らす一方、貧富の格差を広げるマイナス効果がある店です。資産を持つ富裕層はリスクに備えられますが、貧困層は無理です。逆進的な税金と同じ効果をもたらすのです。
    ●今コロナでどんなに孤独で苦しくてもその苦しみは永遠に続きませんよ。「すべてのものは移り変わる」というのがお釈迦様の教えです。

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著者プロフィール

【著者】マルクス・ガブリエル
Markus Gabriel/1980年生まれ。後期シェリングの研究によりハイデルベルク大学から博士号を取得。現在、ボン大学教授。日本語訳に、『神話・狂気・哄笑:ドイツ観念論における主体性』(ジジェクとの共著、大河内泰樹/斎藤幸平監訳、堀之内出版、2015年)、『なぜ世界は存在しないのか』(清水一浩訳、講談社選書メチエ、2018年)、『「私」は脳ではない:21世紀のための精神の哲学』(姫田多佳子訳、講談社選書メチエ、2019年)、『新実存主義』(廣瀬覚訳、岩波新書、2020年)、『アートの力』(大池惣太郎訳、堀之内出版、2023年)など。

「2023年 『超越論的存在論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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