白昼夢の森の少女

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 521
感想 : 77
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041060582

感想・レビュー・書評

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  • 恒川さんデビュー後様々な媒体で執筆されたのち、今まで収録されていない短編を集めたもの。「傀儡の路地」が不気味で良かった。出典を見ると何作かは読んでいるようなのだが記憶から零れ落ちている。

  • 過去にアンソロジーや文芸誌などに収録された作品をまとめたという、バラエティに富んだ10篇からなる短篇集。今作も恒川さんの描くノスタルジックで幻想的な世界に魅了させられました。相変わらずどの作品も面白すぎて…もう、好きが止まらない!その中でも特に好みだったのは「古入道きたりて」、「焼け野原コンティニュー」、「白昼夢の森の少女」、「銀の船」、「傀儡の路地」、「平成最後のおとしあな」、「布団窟」、「夕闇地蔵」……ってほぼ全部やないかい。そして作中で恒川さんが傑作と仰る、飴村行さんの「粘膜蜥蜴」がとても気になるのでいつか読んでみたいと思います。

  • 「強姦」って便利だな~、「強姦」をストーリーに組み込めば簡単に復讐の合理が可能になるわ~

  • これまで未収録の短編を集めた短編集。
    色んなスタイルの作品が有って、どれもそれなりに「恒川さんらしい」と思わせるところが面白い。それぞれに味は有りますが気に入ったのは、やはり初期の「夜市」や「風の古道」を思わせる幾つかの作品。ホラーとは言えオドロオドロしくは無く、むしろ物語全体から漂う儚く繊細な美しさが沁みてきます。

  • これまでの短編集のような一つのテーマを定めて集められた短編集ではなく、著者がこれまで書いてきて惜しくも収録から外れてきた物語が集められたものです。
    だからと言ってつまらないということはなく、当たり外れはありますが、当たりの作品は恒川節が全開です。
    説話からファンタジー、SF、実話など、趣向に富んだ短編集です。
    中でも表題作の『白昼夢の森の少女』『銀の船』『夕闇地蔵』が特に印象に残りました。
    恒川氏の作品を読むと、広大な大自然を堪能したくなりますね。

  • 日常の世界に割れ目ができて、そこから出入りする不思議のモノたちの話。
    作者には人と違う世界が見えるのかもしれなないと思わせる、まさに白昼夢の世界。

    作者後書きで現実的に戻るので、余韻を楽しみたければ後書きはその後で。

  • 『実際にありそうだけど非現実な夢の世界の物語』

    恒川さん独特の世界観満載の短編集。
    現実世界と仮想世界が境界なく入り混じり、実際に自分が体験しているかのごとく、臨場感たっぷりで楽しめた。
    この世界観、大好きだな〜。

  • 俗な世間が表現されている怪談やファンタジー、そしてショートショート。
    「銀の船」、「夕闇地蔵」が読んで良かったとおもう。

  • 恒川さんの考える設定の発想力に毎回驚かされます。今回のストーリーズは最後の締めかたが不思議だなぁと思いました。ただ他の本達に比べると、少し物足りない感じもしました。

  • 恒川先生の爽やかで少し不思議な世界観を楽しめた10編。

    オレンジボールのピクサー感、
    焼け野原コンティニューや表題作における退廃感が好き。

    特に銀の船は本作の中でもぶっちぎりで好きな作品だった。
    こんな世界があったら自分はどうするんだろうかと考えるのがとても好きで、現実ではないけれどもかけ離れているわけでもない、隣の世界が垣間見える。
    少し違うけれど、はっぴいえんどの風をあつめての歌詞を思い出した。

    昧爽どきを 通り抜けてたら
    伽籃とした 防波堤ごしに
    緋色の帆を掲げた都市が
    碇泊してるのが 見えたんです

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著者プロフィール

1973年東京都生まれ。2005年、「夜市」で日本ホラー小説大賞を受賞してデビュー。直木賞候補となる。さらに『雷の季節の終わりに』『草祭』『金色の獣、彼方に向かう』(後に『異神千夜』に改題)は山本周五郎賞候補、『秋の牢獄』『金色機械』は吉川英治文学新人賞候補、『滅びの園』は山田風太郎賞候補となる。14年『金色機械』で日本推理作家協会賞を受賞。その他の作品に、『南の子供が夜いくところ』『月夜の島渡り』『スタープレイヤー』『ヘブンメイカー』『無貌の神』『白昼夢の森の少女』『真夜中のたずねびと』『化物園』など。

「2022年 『箱庭の巡礼者たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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