- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041132203
感想・レビュー・書評
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明日の自分よりも
今日の自分の方が若いと思いつつも
今日の自分は
若い頃に思い描いたような大人になっているのか。
もっと大人になっているつもりだったのではないか。
若い頃の宿題を
今に持ち越していないか。 -
女性主人公を中心とした日本のお仕事小説。
多彩な作者による短編集。
新たな作家との出会いがあるかも。 -
女性の作家による、女性達が主役のお仕事小説アンソロジー。会社員は勿論のこと、地下アイドル、小説家、パイロットに至るまで、様々な仕事に携わる女性達の苦悩と喜びが描かれる。
いやぁ、さすがのセレクト!仕事に翻弄されまくり、汗も涙も出尽くしてカラッカラなのに、毎日シフト通り生真面目に働く自分の姿を登場人物達に重ねながら、ページを捲っていった。
お気に入りは…
山本文緒「社畜」既読ではあるが、何度読んでも新鮮なのが文緒作品。短いながら切れ味鋭い!彼女のお仕事小説はたくさんあるのに、敢えてこれを選ぶのかと…そのセレクト眼にも感心する。
田辺聖子「美女山盛」昭和の作品だから、セクハラ描写ガンガンで一瞬面食らうんだけど…昔ってこうだったよね~。そして、この露骨なルッキズム、なくなったわけではなく今だってえげつないよねと思う!でも、美女なのに抜けててどこか憎めない梢がいいキャラで、笑いのツボもしっかり押さえている。
津村記久子「おかきの袋のしごと」これも既読だが、何度読んでもウィットが効いてるし、うっすら怖いし。職場あるあるの描写がシニカルでコミカルで、つくづく津村さんのお仕事小説は最高だなと思う。そして、おかきが食べたくなる。
有川ひろ「ファイターパイロットの君」いやーっ胸キュン!初デートのエピソードに身悶え。こんなに理解のある旦那様羨ましいけど、働く母の苦悩がことごとくリアルで、胸に迫る。
何より、選者である三宅香帆の解説がよかった。どんな意図で、どんな思いを込めてこれらの作品を選んだのか。仕事に疲弊しまくった身にはものすごく沁みた。昭和~平成の仕事小説が若い人にどこまで響くだろうとは思うけど(古いなと感じるかもしれないけど)、いつの時代も働く女達のエピソード一つ一つが、励みになる。う~ん、いくつになっても好きだわ、お仕事小説。七転八倒する登場人物に共感しながら自分も七転八倒し、怒ったり悲しんだり笑ったりしながら今日も働くのだ。 -
働く女性のアンソロジー。津村さんと山本さんの話は既読の作品だったけど、それを含めて楽しく読めた。最後の有川さんの作品が印象的で、この作品が収録されている『空の中』を買いたくなった。この本と合わせて出版された『僕たちの月曜日』の帯には、別に出世なんてしなくていいと書かれ、こちらには、ただ不自由なく働きたいだけと書かれているところに諸々な感情がわいた。
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2023年01月30日読了。
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おもしろくてスイスイ読めますが、昭和感を感じるストーリーが多かったです。