中原中也全詩集 (角川ソフィア文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 38
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  • Amazon.co.jp ・本 (804ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041171042

感想・レビュー・書評

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  •  うつくしさと力強さを兼ね備えた言葉達だと思った。
     単語選びのきれいさを見ると、消えそうな言葉と感じてしまってもいいと思うのに、絶対に消えないで、しぶとく残る印象。きれいなのに力強い、よりは力強いのにきれい、の方が表現として合っているかもしれない。

    「朝の歌」「失せし希望」「一つのメルヘン」「ひからびた心」「月夜の浜辺」が好き。

  • トタンの屋根がセンベイみたいに夕陽を食ってしまったとして
    それになんの不都合があろう
    空と山とに笑われながら、思いの丈を現在に叩きつけても
    それはまったく自由であろう
    だが自由とは
    他者の自由を禁ずる自由でもあったというわけなんですよ
    それに気づいた友人たちが
    去っていくのを見送ったあと
    テンポ正しく真面目にやろうと
    思ったときには遅すぎた
    中也も息子も早くに死んで
    あとには自分のポエムのみ
    汚れっちまった悲しみのように
    誰も乗らないブランコのように
    打ち捨てられていた
    のだった

  • こんなものも読んだりします。
    散文はよくわかりませんが、口に出してみるのは好きです。
    理解するのでなく感じるものだということにしています。

    短歌や俳句なども好きです。知識が無いので何を読んでよいのかわからないのが欠点です。

  • 地元が登場すると聞き、また大学の大先輩だと聞き読んでみた。

    声に出すと体にしみいる詩である。

著者プロフィール

山口県生まれ。東京外語専修科修了。若くして詩才を顕わし、15歳で友人との共同歌集『末黒野』を出す。1925(大正14)年上京、小林秀雄、永井龍男、河上徹太郎、大岡昇平らと交遊し、1934(昭和9)年に第一詩集『山羊の歌』を自費出版する。1933年の結婚後、長男文也を2歳で失ってから心身が衰弱し、1937年、鎌倉で急逝。小林秀雄に託されていた詩稿が、翌年に『在りし日の歌』として出版された。

「2024年 『女声合唱とピアノのための 盲目の秋』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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