アルケミスト 夢を旅した少年 (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042750017

感想・レビュー・書評

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  • 生き方の教科書のような本。でも一度だけで全ては理解できない。じっくり読みこんでもすんなり入ってこない。でもなんか気になってしまう。そんな不思議が残る。

  • あらゆる年代の人にも、重要な示唆を与えてくれそうな本。どのタイミングで読んでも、何らかの示唆がありそうで、定期的に読み返すのがよいかもと思った。

    本書を読んで、ハッとさせられたのは、夢を追うことについて、夢を本当に実現しようとする人と夢を見続けること自体を良しとする人がいるということ。後者は、実際には夢を実現したくない。叶えてしまったら生きがいを失ってしまう= 自分の夢を知っていてもその実現を望まない人だという。
    自身は、後者にはなっていないだろうか。と夢を追いかけている過程自体に満足していないだろうかと。

    "人は、自分の1番大切な夢を追求するのがこわい。自分はそれに値しないと感じているか、自分はそれを達成できないと感じているから。永遠に去ってゆく恋人や、楽しいはずだったのにそうならなかった時のことや、見つかったかもしれないのに永久に砂に埋もれた宝物のことなどを考えただけで、人の心はこわくてたまらない。なぜなら、こうしたことが本当に起こると、非常に傷つくから。
    傷つくことを恐れるのは、実際に傷つくよりも辛いものだ"

    "夢の実現を不可能にするものが1つだけ、それは失敗するのではないかという恐れだ"

    本書に散りばめられたこうした学びを教訓に、勇気を持って、自分の人生に責任を持つ覚悟を決めて、夢に向かって歩み出そうと、そんな風に思います。

  • ラッパーのJJJが新しいアルバムのタイトル「MAKTUB」はこの小説に出てきた言葉だとラジオで話していて気になったので読んでみた。不思議の国のアリスのような、なんだか神秘的な物語だった。

    スピリチュアル系はあまり信じてないけれど、物語の随所に書かれた格言は人生の真理だなと感じた。何度も読んで体に染み込ませたいな。

    • ひまわりさん
      読書クマちゃんさん、はじめまして。
      私もこの本は愛読書中の愛読書でした。飽きもせず何度も見返しておりました。
      特にスプーンのはなしが好きでし...
      読書クマちゃんさん、はじめまして。
      私もこの本は愛読書中の愛読書でした。飽きもせず何度も見返しておりました。
      特にスプーンのはなしが好きでした。
      読むたびに希望が生まれるんですね。
      お邪魔しました
      2023/08/07
    • 読書クマちゃんさん
      初めまして!コメントありがとうございます。素敵な物語でした。

      スプーンの油の話ですね。深く考えさせられる内容でした。
      初めまして!コメントありがとうございます。素敵な物語でした。

      スプーンの油の話ですね。深く考えさせられる内容でした。
      2023/08/21
  • さまざまなところで紹介されており、ベストセラーとして知られる本書。
    一度は読んでおきたいと思い手に取ったのですが、今の私とは波長が合わなかったのか、なんとなく消化不良で終わった感…。
    ですが、本書を読む中でこれからも心に留めておきたい言葉に出会うことができたので、それはメモしておきました。

    主人公は羊飼いの少年・サンチャゴなのですが、彼の存在がきれいすぎて、むしろ彼が道中で出会う人々の方が心に引っかかりました。
    自分のこれまでの生活を変えることに抵抗するクリスタル商人。
    錬金術師になるために旅の道中も本にのめり込むイギリス人。
    彼らの姿を見ながら、最近の自分を省みることが多かったように思います。

    数年後に再び読んだときに新たな気付きがありそうなので、またいつか読んでみたいです。

  • 素晴らしい本だと思う。
    人はなんらかの使命があって生まれてきたんだと、読み終わった途端、視野がどこまでも広がっていくような感覚に囚われた。
    人の人生を変えてしまうような本だなあと感じる反面、危うさもある気がする。
    使命のために生きていると思って生きることって楽じゃない。いつも使命感に囚われて、「なにかしなくちゃ」「このままじゃだめだ」って気持ちになる。それが人生を息苦しくさせる。「来月発売のワンピースの新刊読むために生きよ〜。」くらい肩の力を抜いて生きることも大切だと思うから、あまりにもこの本を信仰しすぎるのはやめようと思った。 

  • 本作品の主人公は錬金術師(アルケミスト)ではない。
    旅好きの,一人の羊飼いの少年の物語である。

    少年はある夢を見た。同じ夢を二回も。
    それはエジプトのピラミッドに行けば,そこに隠された宝物を発見できるだろうというものだった。
    羊と宝物との間で迷う少年。そんな時に出会ったある老人の言葉をきっかけに,少年はスペインのアンダルシアの平原からエジプトのピラミッドへと長い旅に出かけた。

    旅の途中,少年は色んな人と出会う。
    泥棒に金を盗られ,クリスタル商人のもとで働き,砂漠では錬金術師を目指すイギリス人に会い,オアシスでは運命の人と出逢う。

    少年は彼らから多くのことを学んだ。そして,それよりも多くのことを自然から学んだ。

    錬金術師は物語の後半になってようやく登場する。
    彼は決して多くは語らず,それでいて彼の言葉は重く,深みを帯びていた。

    「傷つくのを恐れることは,実際に傷つくよりもつらいものだと,おまえの心に言ってやるのがよい。夢を追求している時は,心は決して傷つかない」

    羊飼いの少年同様,私も多くのことを彼から教わった。この物語は著者パウロ・コエーリョの紀行体験がもとになっているらしい。先が見えず,これからどう歩んでいこうかと幾度なく思い悩むこの頃。今この時に,自分がこの本と出会えたことに感謝したい。

  • 20130801読了。
    面白かった。一番大切なもの、捜し求めているものは足元にあった。
    でも、それがそこにあるということは、遠く回り道をしなければ気づかなかった。そしてその回り道は決して無駄ではなかった。
    人生、どんなことでも意味のあることなのだと改めて思えた。

  • はじめは聖書でも読んでいるのかな?という感覚だった。
    でも後半は良かった。太陽と交わす言葉がじんわり響いた。

    夢は抱いているけど(いたけど)なんだかんだと言い訳を言って行動しない人を批判する訳でもなく、そのまま認める。それもアリ。
    少年のように自分が抱く夢に向かって行動するのもアリなのだけど、その渦中、驕らず諦めず信じる事をやめず自分の心に耳を澄ませ、周囲からの声にも耳を傾ければ…やがて。

    んー何回か読まないと私には真意が分からないかも。

  • 夢を実現するためには、必ず試練が立ち現れる。
    現実と向き合い、周囲の声に惑わされず、
    自分の心の声を聞き、正しい選択をすること。
    そして失敗を恐れる事なく、常に前へ進む事。

    夢を実現することは、あらゆる困難に立ち向かう事になる。
    困難を乗り越えるためには、
    直ぐに諦めるのではなく、
    常にアンテナを貼り、気づき(前兆)を求める事が大切である事に気が付かされた。

    そして、夢を実現した時
    困難にも意味があったと思えるのだと思う。

    過去は変えることは出来ない。
    未来もどうなるか分からない。
    しかし、良い未来を迎えるためには
    現実と向き合い自分次第でいい方向に変えること
    で道が開くのだと思う。

    読んでいて、今の自分では理解が難しい所もあったが
    人生とは何か、夢を実現するとはどんなことか
    を教えてくれる物語だった。
    何度も読み返したいと思う。

  • この本は、自分の人生の如何なる時でも、進むべき道を指し示してくれるものだろう。

    前兆に従い、自分の運命を生き、その運命をたのしむ。それがなんと素晴らしいことなのかを、この本は教えてくれた。

    作中に出てくる、ウリムとトムミムのように、いつまでも大切に持っておきたい本。

    - 夢が実現する可能性があるからこそ、人生はおもしろいのだ P.16

    - 誰もみな、他人がどのような人生を送るべきか、明確な考えを持っているのに、自分の人生については、何も考えを持っていない P.21

    - 私たちは持っているもの、それが命であれ、土地であれ、それを失うことを恐れています。しかし、自分の人生の物語と世界の歴史が、同じ者の手によって書かれていると知った時、そんな恐れは消えてしまうのです P.91

    - 「彼のやり方は僕とは同じではなく、僕のやり方は、彼のやり方と同じではない。でも僕たちは二人とも、自分の運命を探求しているのだ。だからそのことで僕は彼を尊敬している」P.100

    - 「人は愛されるから愛されるのです。愛に理由は必要ありません」P.144

    - 「何もしていようとも、この地上のすべての人は、世界の歴史の中で中心的な役割を演じている。そして、普通はそれをしらないのだ」P.188

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著者プロフィール

1947年ブラジル、リオデジャネイロ生まれ。現代において最も影響力のある作家の一人といわれている。2002年よりブラジル文学アカデミー会員。著作の多くが世界的ベストセラーとなり、88か国語に翻訳され、これまで170以上の国々で3億2000万部以上を売り上げた。多くの名誉ある国際的な賞を受賞しており、そのなかにはフランスのレジオン・ドヌール勲章がある。2007年には国連ピース・メッセンジャーに任命された。

「2021年 『弓を引く人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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