甘栗と金貨とエルム

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 280
感想 : 60
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  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048737166

感想・レビュー・書評

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  • 初めての探偵業に手探りで挑む晃に、とても親近感が持てて、思わず応援したくなります。名古屋ならではの食べ物も美味しそうに描かれていて、大阪人の私には知らない食べ物ばかりだったので、その辺りも楽しんで読めました。

    でも、美枝子を始めとした仁礼家の人たちの自分勝手さには腹が立ちました。淑子が可哀想…。これから先、淑子の存在が仁礼家を良い方向に導いてくれると良いな、と思います。決して大円満というラストでは無いけれど、良かったです。こういう、ほんのりと苦みが残るような青春ミステリは大好き。

  • かなり斜に構えた高校生が主人公の
    青春ミステリ。キャラクター造形が秀逸に上手い。
    こういった大人びて、高校生らしからぬ主人公の
    性格設定にしないとこういった探偵役は務まらない。
    17歳にして自分のことを「私」と呼ぶのは、ある意味
    痛い高校生で、斜に構えたようでいて、やはり幼い面が
    剥き出しな17歳として描かれています。

    ミステリというよりは、頼りないし、小生意気な
    ハードボイルドとして面白く読めます。
    その小生意気さが嫌味ではなく、微笑ましく思わすのが、
    案外難しいと思うんですが...どうでしょう。

  •  少年ハードボイルド物。
     田作品との関連が強すぎて、ファン以外にはわからないような。

     世界の雰囲気を味わう作品の色が濃い。

  • まさか学校にあるとは思わなんだ!
    狩野俊介シリーズとは違った感じでまた面白い。
    推理力抜群というわけじゃない甘栗が主人公で、
    探偵?になっていく姿がなんだか新鮮でした。
    状況的に仕方なくても。

  • ミギーの表紙に惹かれて読んでみた。

    探偵の父親をなくし天涯孤独となった少年が、父親の最後の依頼を引き継ぎ、少女の母親探しをする。
    設定に目を瞑れば、一気に読み終えることができた。
    真相は良いけれども、ラストはいらなかったかなぁとも。

    装丁分くらいは十分楽しめた。

  • 高校生の甘栗晃は亡くなった父親の代わりに、探偵の依頼を受けた。
    突然居なくなってしまった母親を探してほしい。
    ナマイキな小学生の淑子の依頼を、甘栗少年は解決できるのか?

    高校生や小学生が主人公の話なのであたたかいイメージを持つかもしれませんが、
    以外に大人の事情が多く絡み苦く感じました。
    ただ、作品全体の独特の雰囲気や主人公のやけに大人びた様子は、他の本にはなかなかないものだと思います。
    表紙もとてもきれいでやわらかく、いい感じなので一度手にとっていただきたいです。

  • 続編ないかなあ…
    確か藤森さんが主人公の話はあったような気がするけど。

    三ヶ日が不憫…
    エルムも好きだけど彼女の想いがテンシンに届いたらいいなあ…

    最近不憫系ヒロインへの肩入れが激しいです。

  • ずっと読みたいと思ててやっと読めました!
    タイトルとジャケットから勝手にファンタジーをイメージ。
    蓋を開けてみれば違いました。
    探偵する話なんで純粋な推理小説といった趣き。
    つまり、結末もよくあるパターンで…。
    続編が出てもよさげ。

  • 2006年10月16日読了

  • 自分にとっての太田忠司三作目。
    語りのときの一人称が私だったので少しイメージが固定しにくかったですが、
    十分楽しめました。
    エルムちゃんの手料理はできれば遠慮したいな(^^;)

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著者プロフィール

1959年名古屋市生まれ。名古屋工業大学電気工学科卒業。81年「星新一ショート・ショートコンテスト」で「帰郷」が優秀作に選ばれる。その後、会社勤めをしながら「ショートショートランド」「IN★POCKET」にショートショートを掲載。1990年、長編ミステリー『僕の殺人』を上梓してデビュー。2022年『麻倉玲一は信頼できない語り手』が徳間文庫大賞2022に選ばれる。

「2022年 『喪を明ける』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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