深夜0時の司書見習い (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784049140576

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  • 図書館で発見し気になって手に取った『深夜0時の司書見習い』(近江泉美)。

    今まで図書室を利用する人達の話では『耳をすませば』(宮崎駿)、『ぼくがスカートをはく日』(エイミボロンスキー 西田佳子)、『本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません』(香月美夜)などを読んできましたが、

    司書として働く話では、『税金で買った本』(ずいの 系山冏)ぐらいしか読んだ事なかったので、

    その枠をさらに広めるのもいいかもしれないと思って読んでみました。

    私が日々利用している図書館は「公立」ですが、

    ここで登場するのは「私立図書館」です。

    あまり聞いた事や行った事がなかったので調べてみると、特徴としては以下3点。

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    ● 民間の団体が管理する
    ● 公立図書館よりも運営や管理などにコストがかかってしまうため、図書館によって料金を取る場合がある
    ● 専門的な内容を取り扱っていることが多い

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    本書では地主が無償提供してくれてましたが、代が変わって土地を買い取るかお金をもらって立ち退くかを不動産屋に迫られる形になっていますが、

    リアルにありそう。

    そんな私立図書館で主人公が自身の父親から強制的にホームステイさせられる事になるのですが、

    そこで繰り広げられる司書の仕事がまぁ面白い。

    「人に本を薦めるというのはこういう事なんだ」という事を暖かく教えてくれる。

    そうして本を介して人に触れるシーンを経て主人公の内面が変わっていく様子が見え、

    引いては私の中の気持ちも「あぁ、これってこうなんじゃないかな…」と整えられていく感じがしました。

    得た情報としては、大まかに【老若男女関係なく読める本】【北海道の環境】【ネット環境下の情報過多時代、及びそこでのいじめ】などがあり、

    いろいろ知れて楽しかった。

  • 深夜0時の司書見習い #近江泉美
    ホームステイに来た女の子が廃れた私立図書館を救っていくファンタジー作品
    司書しか扱えない想像の力をつかってみんなを救っていく主人公がかっこよく迷宮の仕組みも面白い
    しかしかなり内容がとっ散らかっていた気もしたのでそこは個人の自由かなと
    #読了 9/17

  • 雰囲気は好きだけど要素モリモリしすぎて少しとっちらかった印象(主人公の家族とか背景とか)シリーズ化前提なのかな?本が好きで大切にしたいって想いは伝わってきました。セージさんのことは予想出来てしまってまぁそうだよね、っていう。ワガハイは頼りになるし可愛かったです。

  • ジブリみのあるファンタジー。父親が絶妙に毒親スレスレじゃない…?娘のこと考えているようで考えてないように見える。読者の想像力で図書迷宮の姿が変わるとか、司書の想像力が最強とか設定はなるほど~と思った。最後にはインターネットミームの世界になったな…とも思ったけれど。これで終わっても良いし、続くこともできそうな感じ。

  • 高校生の女の子が私立図書館を救う話。アニメ映画のようなファンタジー。好みが分かれそう。

  • 表と裏の姿がある私立図書館。そこは、物語の幻影が彷徨う図書迷宮であり、本を読む人達の想像力で維持されていたはずの場所だった...。

    〈モミの木文庫〉三つのルール
    一、ケータイやスマホを図書館に持ちこまない
    二、夜は部屋から出てはいけない
    三、猫の言うことに耳を貸してはいけない

    ファンタジー要素のある冒険小説。

  • なんだかファンタジー。
    図書司書というものに憧れていたので、羨ましさもあって読みすすめた。
    出てくるサブキャラ、ワガハイの存在はすごく可愛い。時々甘にゃんこになるニヒルな猫。
    度肝を抜いた伊勢もみじの正体にびっくりしたけど、ありがちなのにすごい展開も早くて読みやすかった。

  • 図書迷宮の描写がよかったです。特にスマホが持ち込まれた後の崩壊に向かっているような様子がが目に浮かぶようでした。
    主人公のアンちゃんが過去を克服しながら、自信を取り戻す様子を応援しながら読みました。

  • 高校1年の夏休み北海道札幌郊外の私設図書館を有する洋館「図書屋敷」にホームステイする事になった美原アンだが館主の籾青爾の忠告を破り幻影の真夜中の図書館「図書迷宮」に迷い込む。荒廃した「図書迷宮」を復興する為アンは迷宮の司書見習いとして働く。 想像力によって形造られる「図書迷宮」、蔵書をより多くの人に読んでもらいたいがアンの期待と不安が想像力に影響する。アンや青爾の苦悩、SNSやネットの悪意と闘うひと夏の成長記。 北海道の自然と空気に囲まれ、紙の本の良さを伝える青春ビブリオファンタジー。

    作中では『荘子』や『クローディアの秘密』など実際にある名作と、その読み方や解釈の一例を語ってくれる。 本の魅力を教わる主人公と一緒に教わった気分になれた。
    「本を読む楽しみ」が上手く描かれている小説だった。

  • 主人公がだんだんと過去のトラウマを乗り越えようとしていたり、セージの過去などで後半はどんどん読み進められた

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著者プロフィール

メディアワークス文庫『オーダーは探偵に』シリーズ著者

「2022年 『深夜0時の司書見習い』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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