だいじょうぶ3組

著者 :
  • 講談社
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感想 : 125
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  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062162999

感想・レビュー・書評

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  • いい話です。
    正直、ラストが駆け足すぎるなあとか、トクさんとその後どうなったのか、など
    考える所(粗)はあるのですが、小学生向けとしては非常に素晴らしい作品だと思います。
    ただ、人権問題に発展する部分があり、そこで少しもやもやする何かを感じたのですが、いかんせんデリケートな問題なので批判しにくいのです。

    余談ですが、図書館に青い鳥文庫版(挿絵あり)もあったので見てみると、
    作中でクラス一のイケメンと称される陽介よりも、康平のほうが男前に描かれています(笑)

  • とにかく、ぽろぽろと泣かされました。乙武さんのことは「五体不満足」で知りました。そこで、図書館で「だいじょうぶ3組」を見つけたので借りました。読書感想文に扱いやすい題材、と思って借りたのが盲目だったといいますか・・・。甘い気持ちで、字を読むだけの気持ちで読んだのが、涙腺を緩めたひとつの理由でもあるような気がします。
    私自身、まだ教わる立場ではありますが、先生側の考えもわかるな、なんて思いました。友達が、後輩が、「もしも」と思うと...
    赤尾先生と青柳先生の対立の場面、いくつかありました。赤尾先生の意見だな!というときもあれば、いやいや青柳先生の正論も・・・と思いました。なかなか正解はないと言いますか。
    遠足のシーンで青柳先生の生徒が「自由そうでいいな」「楽しそう」と言っていて、ああやっぱり赤尾先生かな、と。
    目指すところは同じだろうが、やり方ひとつで生徒は変わる。
    小中学生はもちろんですが、教師を目指す方やすでに教師をされているかたにも読んでほしい本でした。

  • これは、小説なのでしょうか?

    乙武くんが、小学校の先生をしていたと聞いていたので…
    その時の経験を書いた本かな?と、思っていました。

    読みだすと…主人公は「赤尾慎之介」
    五体不満足の新任の先生が、5年3組の担任になって…
    というお話。

    すごく面白いですし、泣けます。
    でも、小説を読んでいるような文体。
    読みやすくて、一気に読んでしまいました。


    中1の長女も読んでいましたね。
    「感動したよね~」と、彼女に感想を聞くと…
    「こんな先生いないし~」
    「先生そんなにかかわらなくてもいいかな。もっと放っておいて」
    「転校する子を、あんなに盛大に送ってあげないし」

    そうね~去年、長女のクラスで上履き無くなる事件あったが、
    解決してなかったよね…。
    勉強出来る子が、水泳出来なくても、放って置かれるわね…。
    大人は、こういう先生いると素敵ね~と、感動するけど…
    子どもは、実体験からあまりにも、かけ離れ…
    サメテしまうのかしら?
    でも…熱心に読んでいたわよね、彼女。

  • 赤尾慎之介先生が五年三組の生徒達に体ごとぶつかり合っておられる姿に感動させられました。
    そこには、陰で支えられた介助員の白井優介先生がおられたこそ。
    色々、できわく事に涙、ほろりとさせられた場面もあり。
    現実で乙武さんは、教職員でやってこられたこそだなと思った。
    きっと、ここで教えられた生徒は大きくなってかけがえのない教育を受けられたと想う。
    映画化となり撮影されてるが、放映が楽しみです。

  • 子どもの名前と顔を初日で一致させる。実体験をもとにした本。
    「普通」を教える学校。「普通・常識」が普通でなくなりつつ社会。

    教師生活は「山あり、谷あり」の事だったでしょう。
    この本を読んで、普通の先生より特徴的な先生の方が印象的であり、
    先生との1日、1日がこどもの成長を支えていく。

    本当に教師という職業がうらやましくなりました。
    でも、塾講師ですら満足にいかなかった僕には少々荷が重いのですが・・・。

  • 5年3組にやってきた新しい担任の先生は手と足が無かった。
    車椅子に乗った"フツーじゃない先生"に、興味はありつつも「だいじょうぶかなぁ」と思う28人の生徒たち。
    だいじょうぶ、だいじょうぶだよ。

    乙武さんが3年間の教員経験を活かして書かれた小説。
    5年3組の28人とともに「先生」として成長する1年間を、8つの短編で繋いでいる。

    経験からくる教師の難しさ、楽しさが存分に表現された作品で、素直にストレートに「こういうことを伝えたい」を感じ取ることのできる小説です。

    「子どもたちにも読みやすいように」と小学5年生以上で習う漢字にはふりがながふられる配慮もされており、小学生から読んで欲しいなぁと思ってしまいます。
    映画化もされるようですが、肩に力を入れずに素直にストレートな思いを受け取っていただければなと思います。読んでいて楽しかったです。

  • 「五体不満足」で有名な乙武洋匡さんによる小説。

    映画化も決定し撮影中とのことだが、非常に心を打つ話。

    メインターゲットになるであろう小学生(中学生)に是非五体不満足と一緒に読んでもらいたい。

    まっすぐ生徒に向かっていく熱血?教師、と素直にまっすぐ育っている5年3組の児童たち。

    特別なことはない、小学校ではよくあるであろうエピソードなのにじんわりとやさしい思いがこみ上げる。



    ただ、少し綺麗すぎる感はあるし、大人が楽しむものではないとはわかりつつ、どうしても物足りなさがある。

  • 社会では結果が求められるけど、頑張る過程が人を成長るんだ。いけないところ、弱いところもあるけれど、人にはみんな、いいところ、素敵なところがあるわけで、それを大事にしてけばえんだってこと。それを子どもたちに伝えるのが、教師ってものだということ。いろいろ気づかせてくれた。

  • ストレスなく読めた。大人向けの自己啓発本といってもいい感じ。

  • 良い小説です。小学生から中学生とその親あたりが読者層になるかと思います。親子で読んで話し合いたい本です。さすがに小学校低学年には読めないので、映画を娘と見に行こうと思います。

    娘は乙武さんの写真を見てびっくりしてました。だからこそ映画を見に行こうと思います。

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著者プロフィール

1976年東京都生まれ。早稲田大学在学中に出版した『五体不満足』(講談社)が600万部のベストセラーに。卒業後はスポーツライターとして活躍。その後、教育に強い関心を抱き、新宿区教育委員会非常勤職員「子どもの生き方パートナー」、杉並区立杉並第四小学校教諭を経て、2013年2月には東京都教育委員に就任。教員時代の経験をもとに書いた初の小説『だいじょうぶ3組』(講談社)は映画化され、自身も出演。現在は、執筆、講演活動のほか、インターネットテレビ「AbemaTV」の報道番組『AbemaPrime』の水曜MCとしても活躍している。『自分を愛する力』、『車輪の上』(以上、講談社)、『ただいま、日本』(扶桑社)、『ヒゲとナプキン』(小学館)など著書多数。

「2021年 『だから、みんなちがっていい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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