- Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062639705
作品紹介・あらすじ
忌まわしい和音島の殺人事件の後遺症で記憶喪失になった如月烏有は、記憶をとり戻そうと寺社に連続放火。すると焼け跡からは焼死体が発見される。その彼のもとに「今度は何処に火をつけるつもりかい?」と書かれた手紙が届く。烏有は連続放火殺人犯なのか?名探偵メルカトル鮎が真相に迫る新本格ミステリ。
感想・レビュー・書評
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メルカトル鮎シリーズ3作目。この読む順番を間違えると致命的ネタバレを喰らうので注意されたい。
話の方は前作の主人公である烏有さんが記憶喪失になるという衝撃的な冒頭から日記形式で進んでいく。前作からすると本作ではメルカトル鮎、木更津、香月と過去作登場人物が出てくるのが意外だった。
色々と書きたいが、やはりネタバレ無しで読んで頂きたいのでやめておくがヤバい作品でやはり賛否両論ありそうあることは記す。 -
真夏に雪が降ったあの事件の生き残り“如月烏有”。 彼は事件に関するすべての記憶を失い元の日常に帰りつつあった。 しかし、ある女性と絵との出会いによって彼の記憶の奥底に眠っているものが呼び起こされる。 気付くと烏有は灯油とライターを持って燃え盛る寺院を前に立ち尽くしていた。 導かれるままに放火を続ける烏有、だが現場には覚えのない死体が毎回転がっているのだった・・・。
夏と冬の奏鳴曲の主人公が記憶を失った状態で再び登場。炎を前に呼び起こされる謎の記憶、なにかを見透かしているようなタキシード姿の探偵、かつての恋人に似ている前衛画家、謎が謎を呼び烏有くんの正体はまた闇の中へ。続編というよりかはまた何か伏線を張られたような釈然としない話だった。特に続編出てないけど。 -
メルカトル鮎シリーズ第3弾!!
このシリーズ、ツボだわぁ…♡⁝(ᵒ̴̶̷᷄⌑ ᵒ̴̶̷᷅ )⁝
色々錯綜してて、最後はめっちゃ好みの結末に!
前作『夏と冬の奏鳴曲』で和音島での恐ろしい事件から生き延びた烏有と桐璃。
ところが、烏有は記憶をなくしてしまいます。
あんな事もこんな事も全部忘れてしまっただなんて…( ´•д•` )
そして、何故かお寺や神社に火をつけます…(^▽^;)
もうめっちゃおもろいやん。
『夏と冬の奏鳴曲』なかなか難解でしたが『痾』を読むと繋がりで分かってくる事も…!
一作読んでやめてしまうのは勿体無いですね(*^^*)
『夏と冬の奏鳴曲』は音楽や絵画における芸術的な理論がかなり多かったのですが、今回は少しやんわり。
ですが芸術的なこだわりはかなり強く感じます。
『翼ある闇』の木更津と香月。メルカトル鮎が登場。
【ビブルの会】なる、探偵小説好きの人が集まって夕食を共にする会も、毎週火曜日に開催。
いいなぁ…。
タイトルの『痾』は、ググったら『病気』の意味らしい。
確かに頷ける。
メルカトル鮎シリーズ、まだ3作目ですが、めちゃめちゃ好み߹ㅁ߹)♡
黒死館殺人事件のように、一作を細分化してゆっくり読み返したいと思ってしまいます。
(それだけ難解な箇所が沢山…(-∀-`; ))
恐らく、全て読んで全体を把握してからだなと。
繋がりから分かることの方が多そう。
続けてシリーズ刊行順に『メルカトルと美袋のための殺人』を読みます(っ ॑꒳ ॑c)ワクワク
賛否両論あるかと思いますが、大好きなシリーズです!!
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麻耶雄嵩のデビュー作から順を追って読み、これで3作目。
麻耶ワールドに慣れてきて「わぴ子」という奇っ怪な名前にも
ノー突っ込みになってしまう始末。
以前、山科に10年以上住んでいた身にはローカルトークも楽しくて。
そこはいいのだが。
読了して、前作同様、「うーん・・・?」と首をかしげてしまうのは
やはり麻耶ワールド。
しかしクセになるというやつで、また、
気が向いたら麻耶作品を刊行順に読むことになるんだろうと思われる。