- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062730457
感想・レビュー・書評
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ストーリー展開のスピードが上がってきたとともに、ケイの、ヒステリックなまでの情緒不安定なところとか、最終的に周りの人を信じないところとかが、彼女の幼少期の体験に原因があるらしいことがわかってきた。
うん。うん。
そうこなくっちゃ。
理由もなくあの性格なら、ちょっとこの先ついて行けそうもなかったけれど、これで安心して読み続けられる…かもしれない。
今回の話は、前作で〈狼男〉に襲われたケイが、職場から、地域から、孤立していく様子が克明に描かれている。
「警察のものです」と言った〈狼男〉に対して、家のドアを開けてしまったケイのことを、世間の人々は非難する。
「なぜドアを開けた?」
いつの間にかケイこそが、〈狼男〉を殺害すべく呼び出したのではないかという憶測まで流れて。
仮にも被害者であるケイが社会的に糾弾されて、加害者であるはずの〈狼男〉の方が社会的に守られる。
それは無責任で扇情的なマスコミと、政治的というか、組織の論理のごり押しのせいなのだけど。
さすがにそれはやりすぎではないか?と少し前なら思っただろう。
だけど、最近の相撲界を見ているとねえ。
あるんだねえ、そういうことって。なんて納得してしまう。
下巻では当然審問中心になると思われるが、話がどう転ぶのか、とても楽しみ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
このシリーズ、好きでそこそこ読んでるんですが、今回は前作の『警告』のクライマックスで発生した事件の直後から物語が始まってるんですね。で、それを知らずに『警告』を経ずに読み始めてしまったので、冒頭はもはや何が何やら、といった状態になってしまいました。まぁ、前作は前作で一段落がついていたようなので、すぐにこの『審問』という作品の世界と設定に馴染むことはできましたが。
考えてみたら、このシリーズは作品を重ねることと物語の中の時系列が進んでいくこととがほぼイコールなので、おとなしく発表された順番どおりに読むべきでした。
相変わらず、奇抜で醜悪な犯罪者を創り上げ、描き出すことにかけては著者の力量はずば抜けてます。そして、これも相変わらずですが主人公であるケイ・スカーペッタの検屍官としての洞察力と、検屍にあたっての解剖作業の描写力も見事。解剖の部分については見事過ぎて読んでてちょっと気分悪くなるぐらい。
シリーズの性質上、どうしても犯罪の描写や性の描写がキツくなるので、その辺が苦手な人には勧められないんですが、一気に読み進められる好いシリーズだと思います。
このシリーズで初めて上下巻に分かれてるので、物語の内容の詳しいところは下巻の書評で改めて。 -
上巻はほぼ前作の「警告」の続編。
ただし、ケイの追い詰められ感とストレスからくる不安定さは過去最大級。
マリーノは下品で短期で汚いおっさんなんだけど、たまにかわいいと思えるようになってきた。
優秀とは言え"絶対私は間違ってないわ!!!"なケイに対して毎度毎度、相当我慢してるとこ、優しいよね。 -
驚きましたね。前作『警告』の直後というか、そのまま繋がって始まります。冒頭からの緊迫感半端ないですね。
それと、物語の雰囲気に少し変化を感じますね。ここまでは、冷静に話が進んでいっていた感じがしますが、今回は感情的に見られるところも散見します。
上巻では、「やっぱりそうなの?」と言う疑惑が持ち上がります。下巻でどの様に料理されるか見もの。 -
フランスへ呼ばれたり忙しいスカーペッタだが、フランスではほとんど収穫もなく騙されてるんじゃない?って雰囲気に(笑)
狼男のシャンドンも捕まり下巻では裁判が始まりそう。
しかし、執拗に繰り返されるマリーノはじめ醜男の容姿の描写はなんとかならないものか( ´Д`)=3 作品中一回くらいは人物描写で必要なのかもしれないが何度も繰り返す必要ないんじゃないかなあ。しかもスカーペッタが男性と見ることができない男性ほど醜男。。。。(笑) -
完全に前作の続きで、且ついろいろ過去の登場人物が絡んでくる。
ジェイミーバーガー登場 -
図書館から借りてきていた本を読みつくす。
次の本が読みたいのに借りに行く元気がないほど体調が悪し。
仕方ないので、家にある本を読むことに。
『審問』は途中(下巻)で放ったままだったような?
と思いだし、これに。いやー、随分昔に買った本なので、ほとんど忘れてます。
検死官シリーズ第11作。
そうそう、殺人者ジャン・バティースト・シャンダンに襲われたんだった。うーん、この人どういう人?
嘘つきなの?
ちゃんと裁かれるの?