スロウハイツの神様(下) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
4.34
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本棚登録 : 9245
レビュー : 1059
  • Amazon.co.jp ・本 (488ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062765572

作品紹介・あらすじ

莉々亜が新たな居住者として加わり、コーキに急接近を始める。少しずつ変わっていく「スロウハイツ」の人間関係。そんな中、あの事件の直後に百二十八通もの手紙で、潰れそうだったコーキを救った一人の少女に注目が集まる。彼女は誰なのか。そして環が受け取った一つの荷物が彼らの時間を動かし始める。

感想・レビュー・書評

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  • この本もきっと誰かにとっての「辻村ブランド」になるのだろう。

    学校と家庭が世界のほとんどを占める十代前半にとって、この二つに居場所を見いだせなければ、これほどつらいことはない。
    そんな時、息苦しい密閉空間に小さな窓を開いて風を通してくれるのが物語の存在だ。
    生きるか死ぬかの瀬戸際(比喩ではなく)に、あの本の続きが読みたい、次号の漫画が待ち遠しい、来週のアニメが気になる、やりかけのゲームをクリアしなければ、などが明日へのモチベーションになるというのは決して大袈裟な話ではないことを僕は知っている。

    古いかさぶたを剥がされ、むき出しの柔らかい部分をなぞるようなひりひりとした感触。
    そのかさぶたを集めて作った甲冑をまとい、血を流しながら行軍する赤羽環。
    暗く冷ややかな泉を湛えつつ空を仰ぐ狩野荘太。
    封印しながらも大切に抱えていた箱から、ようやく鋏を取り出す長野正義。
    はじめからわかっていた森永すみれ。

    苦手だと思っていた人々はいつしか気になる存在になり、やがて愛おしくなっている。どうでもいい人ならば最初から心に引っかからない。そういうものだろう。
    大人になったいまでは、アクロバティックな綱渡りを繰り返しながらもぎりぎり魂は売っていない(いや悪魔と契約はしているのか?)黒木がかわいく思える。
    千代田公輝はずっと格好良かった。

    何かを生み出す人(クリエイター)はそれだけで偉い。
    感想を言ったり、批評したり、あるいはケチを付けたり、そんな人達よりも圧倒的に偉い。
    脳みそを絞り、体を動かし、0を1にする。
    それだけで尊敬に値する。

    何の意図もなく書いていた物語でも、どこかの誰かの力になっている。もし作者がそれを知り肌で感じた時、その何倍の力を生み出すのだろうか。
    その力がリングのように巡って広がっていけばいい。
    世界は家と学校の往復だけじゃない。
    スタートダッシュは負の感情でもいいから、はやく大気圏を突破して太陽の光をエネルギーに代えてほしい。

    僕は誰に向かって言っているのだろうか。
    それでも、どこかの誰かに届いてほしい。

    (物語はもちろん素晴らしいが、ミステリとしても一級品だと思う。最終章の伏線回収は言うに及ばず、その他さまざまな「正体」を示唆する描写や表現の細かさに、上下巻を読み返してみて驚く。
    あと『とっても!ラッキーマン』を急に読みたくなったのは僕だけだろうか。)

    • kwosaさん
      koshoujiさん!

      コメントありがとうございます。

      どうしていままで「辻村深月」を読んでこなかったんだろう。
      そんな思いを抱えつつも...
      koshoujiさん!

      コメントありがとうございます。

      どうしていままで「辻村深月」を読んでこなかったんだろう。
      そんな思いを抱えつつも、楽しみがたくさん残っていると考えれば嬉しくなります。
      koshoujiさんのおすすめを踏まえつつ、しばらくは講談社路線を読み進めようかと思っています。

      終盤でたたみかけるように真相が明らかになっていく展開はカタルシスを感じるとともに、まさに「涙腺決壊」ですよね。
      人間の優しさをストレートに描くのではなく、上質のエンタテインメントに仕立て上げる手腕も素晴らしく、多くの方々に愛されるのもよくわかります。

      最新作、楽しみですね。
      これからも辻村深月さんをゆっくりと追いかけていきます。
      2013/03/21
    • koshoujiさん
      こんにちは。返事が遅くなりました。
      「スロウハイツ」の次に好きなのは、何と言っても「名前探しの放課後」です。
      「スロウハイツ」同様、最後...
      こんにちは。返事が遅くなりました。
      「スロウハイツ」の次に好きなのは、何と言っても「名前探しの放課後」です。
      「スロウハイツ」同様、最後は号泣で、涙が止まりませんでした。
      ただ、この作品にはラストの仕掛けに対して予備知識がないと意味が分からない部分があるので、
      その意味を理解するためには、先に「ぼくのメジャースプーン」を読んでおいた方が良いかもしれません。
      まあ、そこをさらりと読み飛ばせば、とりわけ気にすることもないのですが。
      2013/03/26
    • kwosaさん
      koshoujiさん

      お返事ありがとうございます。

      『名前探しの放課後』本当に良さそうですね。
      みなさんのおすすめを総合すると『凍りのく...
      koshoujiさん

      お返事ありがとうございます。

      『名前探しの放課後』本当に良さそうですね。
      みなさんのおすすめを総合すると『凍りのくじら』『ぼくのメジャースプーン』を読んで『名前探しの放課後』という流れがいいのかもしれませんね。
      せっかくなので存分に楽しみたいと思います。
      おすすめありがとうございます。
      2013/03/26
  • よかった!の一言につきます。
    淡々と読み進めた上巻、あらゆるところに散りばめられた伏線を
    下巻では見事に回収され、その素晴らしさに一気に読みぬけました。
    さすが!!辻村さん。

    コウちゃんの環に対する、無償の愛っていうのかな、不器用なんだけど必死なところがなんとも愛おしい。環のコウちゃんへの思いも、これもまた不器用なんだけど一途で、後半は読んでいて涙がポロポロこぼれてきました。

    スロウハイツの住人もみんな素敵で、スーと環の関係もすごく好き。
    こんな女友達っていいなぁと思う。

    愛がいっぱいつまった本でした。人を愛するってことはなんて素敵なことなんだろう♫とあらためて感じました。
    下巻を読み終わったうえで、もう一度上巻から読み直したくなります(#^^#)

  • 前半少し重いのは辻村深月作品の特徴だろうか。
    文庫で言うと上巻の終わり、下巻の始まり辺りから急に読むほうが勝手にスピードアップする。
    一般道から首都高速に乗り、そこから彼女の故郷である山梨へ向かう中央高速に入ったかのように。
    60.70.80.90キロ、加速は増してぶっちぎり150キロのスピード感で先が読みたくなる。
    そして最後は何とも言えない爽やかな読後感と感動の涙。
    涙はもちろん、ラストに近づくに連れて徐々に溢れ出してくるのだが。
    今回もこう来たかと……。分かっていても瞼の裏が熱くなり始める。
    この本で言えば、十章「姉を語る」から最終章「死にたかった」とエピローグまで。
    普段、面白かった本でもすぐに読み返したりはしないが、これは十章に戻って、また最終章とエピローグへ、それを読んでさらにまた十章へ。
    何度繰り返したか分からない。というよりも毎晩のように読み返した。
    同じスタイルで。それでも涙が零れる。
    この本は、もう”素敵な物語”としか表現のしようがない素晴らしい小説。
    本を読んだ後に幸せな気持ちになれる数少ない傑作だと思う。
    辻村深月さん、あなたは天才だ。
    ちなみに「名前探しの放課後」も十章からエピローグまで、時々読み返します。
    こんな作品をどんどん書いてください。

    • シアンさん
      コメントありがとうございました。
      私も辻村さんの作品の大ファンです。
      ミステリなのに、それだけじゃない+αがある。
      そういう意味では別にジャ...
      コメントありがとうございました。
      私も辻村さんの作品の大ファンです。
      ミステリなのに、それだけじゃない+αがある。
      そういう意味では別にジャンル立てしたいくらいです。
      2012/08/16
    • たぴおかさん
      コメントありがとうございました。
      そして、レビュー読ませていただきました。
      わたしも泣きました!うれしくて泣いたって感じでしたよ!コウちゃん...
      コメントありがとうございました。
      そして、レビュー読ませていただきました。
      わたしも泣きました!うれしくて泣いたって感じでしたよ!コウちゃんが全部知ってたってことがすごくうれしかったのです。
      「名前探しの放課後」はまだ読んでいないので、ぜひ読みたいと思います^^
      2012/09/09
    • kwosaさん
      koshoujiさん

      本棚に花丸とコメントをありがとうございます。そちらにも返事を書かせて頂いています。

      これは本当に読み返したくなりま...
      koshoujiさん

      本棚に花丸とコメントをありがとうございます。そちらにも返事を書かせて頂いています。

      これは本当に読み返したくなりますよね。
      そして、優しさや人間の心の機微をエンタテインメントの手法で提示してくれるそのセンスがとても好みです。
      幅広いファンを獲得しているのもうなずけます。

      koshoujiさんが『冷たい校舎の時は止まる』『スロウハイツの神様(上)』のレビューにお書きになった「辻村深月」への考察も興味深く拝読しました。
      『スロウハイツの神様』を最初の辻村作品に選んだ僕は、幸せな出会い方をしたのかもしれませんね。

      他のブクログ仲間さんにも伺ったのですが『スロウハイツの神様』の次はコレ! というのは何かありますか。
      koshoujiさんのおすすめを教えて頂けるとありがたいです。
      2013/03/21
  • 上巻が多少ダレ気味だったが、下巻の半ば以降から一気に加速。
    小さなエピソードも台詞もすべてが、実に鮮やかに回収されてラストへと向かう。
    赤羽環の設定が何故こんなにえぐいのか。
    スロウハウスに作家のチヨダコーキが住まうのは何故か。
    何故登場人物たちの距離がこんなに近いのか。
    今ではよく分かる。
    これは、クリエイターたちの成長と再生の物語だ。
    お互いがお互いから何かを受け取り、何かを与え、そして新しい階段を昇って行く。

    物語が人生を支える。
    そんなことを言うと陳腐に聞こえるが、誰の人生の中でも、一冊の本や一本の映画が、あるいはひとつの曲が、心の支えだった時があることだろう。
    大人になっても忘れらない名作や名曲も、ひとつやふたつではない。
    それは、間違いなくあなたの一部となり、成長を後押ししてくれたものだからだ。

    『私は虚構と現実がごっちゃになったりはしていないし、自分の現実をきちんと捉えたその上で、チヨダブランドを読むのが何よりの幸せです。
    (中略)読んでもいないのに、本を悪く言う人もいるだろうし、読んでも心に響かない人もいると思う。
    だけど、私には響いたんです。
    あの時期に、チヨダ先生の本を読んでいなければ、私は今、ここにいませんでした。』

    ・・その著作に影響されたという殺人事件から、作家チヨダ・コーキは筆を折る。
    そこに届いたのがこの手紙だった。
    『コーキの天使ちゃん』と呼ばれたこの手紙の主に秘かに会いに行き、そこでコーキが見たもの。
    もうここから先は涙が滲んで読めなくなるほどだった。
    『天使』どころではなかった。
    手紙の主の、あまりに過酷な現在。
    離ればなれで暮らす妹との、週一のわずかな逢瀬。ここは泣けた。たまらなく泣けた。
    そしてコーキもまた、そこから再生していく。

    『大人になるのを支える文学。・・・それで構わないんです。
     (中略)その時期を抜ければ、それに頼らないでも自分自身の恋や、家族や、人生の楽しみが見つかって生きていける。それまでの繋ぎの、現実逃避の文学だと言われても、それで構いません。自分の仕事に誇りを持っています』
    そう言わしめるほどに。

    良いことばかり書いている作品では決してないし、善人ばかりが登場するわけでもない。
    でもその後味は、初夏の風に吹かれているように爽やかで心地よい。
    もしかしたら、誰もが誰かから何かを受け取り、何かを与えているのかもしれない。
    そう思うことが、私をつつましい気持ちにさせる。
    創作に関わることを、どうか諦めないで欲しいという作者の願いが痛々しいほどに伝わってくる。
    そしてこの作品もまた、誰かの心の支えになっていくことだろう。

  • こんなに豊かな感情を内に秘めて人は生きているのだったか。
    上巻の素っ気なさにまんまと騙されていた。
    こんなに純粋で深い恋の物語だったなんて。
    いや、恋ではなく愛かもしれない。
    (こんなありふれた言葉しか出てこない自分が情けない。この言葉がこの本の価値を下げませんように)
    自分の想いが届かなくても、相手が知らないままでも、そんなことよりも一心に願うのは相手の幸せであり、笑顔だけ。
    コウちゃんの回想を読んで、嬉しくて涙が出た。
    なんて素敵な物語なのか。
    こういう物語があるから夢見る夢子さんをやめられないのかもしれない。(本のせいにするなと怒られてしまうかな)

    上巻のレビューに書いた「心温まる兆しはない」の言葉は撤回します。
    薦めてくれた先輩に感謝。

  • 好きな人のために生きている。
    好きな人がいたから生きた。
    決して、想いを伝えることはなく、
    遠くから、近くから、そっと見守ることしかできなかった。

    『スロウハイツの神様』(辻村深月)は、そんな不器用な人たちの恋のお話だ。


    大きな声で言いたい。
    お願いだから、上を読んだらすぐに下を読んで欲しい。
    上巻はこれといった大きなイベントもなく、展開もなく終わる。
    不満気に下を読んだらどうか。
    こりゃおどろいた、と散りばめてあった話が、一気に一つにまとまるのであります。
    下のスピード感は半端ないです。


    最後の、コーキの「お久しぶりです」。
    この言葉に、この物語の全部が詰まっているような気がしました。
    すごく感動した!


    何かに一途に打ち込むことって、私はこれまでなかったし、
    今後も縁が無いものだとおもってました。
    しかし、夢を追う彼らを見て、彼らがすごく格好よくって、
    すごく、羨ましい。
    彼らのように、追われるように、ひたむきに、
    頑張ることも悪くないなぁと思いました。



    それと、理帆子さんがでてきました。
    大人の理帆子さん、いい働きをしています。
    彼女は、もう、少し・不在じゃないのでしょう。

  • 辻村さんは、なんて本を書くのだろう。
    今朝の通勤でこの上巻を読み終えて、今日中に下巻を読み終えた。読み終えた今、私はとても幸せな気持ちになっている。

    あまりに話に入り込みすぎて、この本の中と現実の境目がわからなくなっている。
    話に出てくるチヨダ・コーキの本を私も好きでいる錯覚になり、会社終わりに図書館によったついでに借りたいな、と本気で思ってびっくりした。小説の中の小説家なのに。
    家に帰って、こんな悲惨な事件があった、と家族に話そうになって気づいた。あの事件は小説の中で起きたことなのに。

    話の中に出てくる人物は、ひたむきに真剣に生きている。
    終わりの方の話は、嬉しく暖かい気持ちで読みながら、少し鼻の奥がツーンとした。
    どんな言葉を並べても、この本を読んでよかったという思いをうまく表現できないように思う。

  • 伏線の回収されっぷりが気持ち良い。コーキの天使ちゃんと神様と。不器用で、まっすぐで、強く、優しい人たち。

    下巻まで読んで良かったです。

  • すごいもん読んだ!!!と,読み終えたときに思わず言ってしまいました。最後の最後で,全てがつながる。読んでいる途中から,それまでの伏線の多さに驚いてばかりいました。後半の駆け抜けるような展開。でもキャラクター1人1人のストーリーや心情が丁寧に描かれていて,息が止まりそうなくらいドキドキしたり,切なすぎて泣きそうになったり。正義の言葉を借りて言えば,本当に退屈しません。とても楽しかった。登場人物の誰かが自分の友達で,その話を聞いているような感じがしました。物語が終わっても,みんなのその後をつい想像してしまいます。そして,心から応援したい!

  • 上を読んだときと下を読んだときとでは、環の印象が全く違った。
    環みたいな、人を見下した態度はどうなんだろうと思ったけど、環には環なりの苦労と弱音を吐かず耐えるだけじゃなくコーキを好きだというぶれない強い気持ちを持ってたからこそ、他人にもあれだけの態度が取れるんだなーと。
    死にたかった時、環はコーキの文字に支えられ、コーキは環の文字に支えられて生きてきたんだなーと思うと切なくてドキドキした。
    二人の想いと努力が、お互いに遠慮なしで伝わればいい。
    ところで、一番喰えないのは黒木でも莉々亜でもなく間違いなく狩野だと思う。
    ひっそり2年も環になにも言わず桃花と付き合ったり、コーキのレディマディを越える小説を書いてたり、一緒に住んでるのに自分のことを語らなさすぎて怖すぎる!!

  • 私が読んだ本の中で一番、とびきり、大好きな本。
    一度読んでから是非とももう一度読んでほしいなと思います。
    実はたくさんの伏線があって、再読するとそれに気が付いて「ここでも実は!」という場面が多々ありました。

    最終章はもう何度読み返したか分かりません。全ての愛情がこの章に込められているような気がします。愛は執着、その言葉がずっしりと心に響きました。愛の形は人それぞれだけど、確かに執着しない愛は少ないかな、と思います。

    コウちゃんは相変わらずかっこいいなあ。

  • 私は本を読むのが好き。映画を観るのも好き。絵画や音楽も好き。大切にしている作品もいっぱいある。
    だけど、ある作品(本であったり、映画だったり、絵だったり、歌だったり)によって、自分の人生を左右された憶えはほとんどない。もちろん、『あの年齢』のときに『あの作品』に触れていなければ今の自分は存在していないという、そんな思い出がある筈もない。
    作品に触れて感じるのは「好きか嫌いか」「面白いか(印象的だとか、魅力的だとか、興味深いとか、感動したとか、そんなものみんな含めて)否か」それだけ。
    理由を考えてみる。私の感性が鈍いのだろうか。冷めているのかもしれない。そしてもうひとつ。それは、私が何かに救いや心の拠り所を求めなければならないほどの辛い思いをしてこなかった。家族やまわりの環境に恵まれ、平凡ながらも幸せな日々を送ってきた証なのかもしれない。この本を読んで、ふとそんなことを思った。

    構成・展開もうまく、良い作品だ。
    丁寧に綴られ、そしてクライマックスに近づく第12章~最終章では、コウちゃんと環の互いをそっと思いやる深い想いに、心が震え、胸が熱くなった。
    いつか再び、今度はもっとゆっくり読みなおしてみよう。
    この本を読むきっかけをくれたのはブクログのお陰。感謝!

    • koshoujiさん
      なかなか意味深いレビューだなあと思いながら拝見いたしました。
      『スロウハイツの神様』、作品世界に入りにくかったとは思いますが、最後までお読...
      なかなか意味深いレビューだなあと思いながら拝見いたしました。
      『スロウハイツの神様』、作品世界に入りにくかったとは思いますが、最後までお読みになられ、なんとかご満足いただけたようで、とてもうれしいです。(^_^)
      (追記)
      初めての有村浩作品、「三匹のおっさん ふたたび」を読んで、久々に嵌りそうな作家に出会いました。。
      2012/06/09
    • koshoujiさん
      コメントありがとうございました。
      辻村深月さんの最新刊がおそらく来週か再来週には図書館から連絡が来ると思うので、楽しみに待っているところで...
      コメントありがとうございました。
      辻村深月さんの最新刊がおそらく来週か再来週には図書館から連絡が来ると思うので、楽しみに待っているところです。
      お薦めいただいた「永遠の0」ですが、実はあの本、半年ほど前、チャレンジしたことがあるのです。
      ただ、冒頭部分で物語に入りきれず、途中で挫折し、図書館に返却しました。
      でも、みなさんの評価は高いですよね。
      私は、子供の頃(小学校高学年時代)実話の戦記物(『実録太平洋戦争全八巻』とか『山本五十六その生涯』とか)が大好きで、相当数読んだ過去があり、太平洋戦争の話に関しては、おそらく他の人に比べるとかなりの知識があると思うのです。
      ガダルカナルの悲惨さとか、シンガポール死の行進とか、アッツ島・キスカ島玉砕とかの実話を読んで、あまりの悲惨さに、子供ながらに涙が止まりませんでした。
      それらに比べると、体験者の語りの導入部分が淡々としすぎて、少しばかり物足りなかったのかもしれません。
      でも、そこを堪えて「スロウハイツ」のように、挫けずに最後まで読み切れればよいのかなあ、と思っているところです。
      今はとにかく、発売前や直後に予約した本が、雪崩を起こしたように図書館に到着している状態で、それを読みきるのにヒーヒー言っています。
      こういうのを“うれしい悲鳴”と言うのでしょうね。
      新刊の予約本は後ろがつかえており、延長できないので、落ち着いたら再チャレンジしてみます。
      2012/06/10
    • sorairokujiraさん
      私も、こちらにお返事させていただきますね。メッセージボックスとかがあればいいのにですね。
      『夏天の虹』楽しみですね。次が出るまでが長いのでと...
      私も、こちらにお返事させていただきますね。メッセージボックスとかがあればいいのにですね。
      『夏天の虹』楽しみですね。次が出るまでが長いのでとても待ち遠しいですよね。

      私が本を選ぶ方法は色々あるのですが、ひとつはこのブクログ。
      honaoさんも含めて、お気に入りの人は、読む本が似ているので、レビューを見て参考にさせてもらってます。ブクログさまさまです。
      図書館や本屋で表紙や帯を見て、選ぶのも普通ですが、ネットで「泣ける本」とか検索をかけて読んでみたりもしています。
      笑いのツボはそれぞれに違うので、笑える本は、当たり外れがありますが、泣ける本はあまりハズレはないので、参考になりました。
      こんな感じです。

      honaoさんとは好きな本が結構似ているので、嬉しいです。
      これからも、よろしくお願いします。
      2012/06/18
  • 「なんなんだこの本は!!!」
    というのが読み終わった直後の感想。

    悔しい。本当に悔しい。

    この本でこんな感動が待っていたなんて(>_<)!!

    涙が止まらなかった。

    人はこんなにも誰かを思いやることが出来るんだって温かい気持ちになれた。

    感動させられて、涙が止まらなくなって、切なさと優しさ・温かさをくれた本でした。

  • すっごい良かったです!!
    ってかこういう話だったんだ ってびっくりしましたけど・・・
    こんなに泣ける話なの?聞いてない~(ノ◇≦。)

    これは、伏線たっぷりで、読み終わってすぐにもう1度読みたく
    なるタイプのお話ですね~。
    「あ~、あの時のあれはそうだったの!!」
    「その時も??」みたいな楽しさが満載です。

    みんな素敵だわ~。
    残虐な事件から始まり、辛い出来事や悲しい出来事もたくさん
    書かれています、でもこれは優しさのいっぱい詰まったお話でした。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「これは優しさのいっぱい詰まった」
      辻村深月の優しさって、心に沁みてくるよね。
      「これは優しさのいっぱい詰まった」
      辻村深月の優しさって、心に沁みてくるよね。
      2012/09/06
  • あーーもーーーーーー
    すごいよ、辻村深月!!!

    いっぱい書きたい事あるけど、最後の公輝の回想でもう・・・!
    なんてすごいんだ、
    コウちゃんも環も一体どんな想いを抱えて生きてるんだ、
    どんなにしんどい生き方してるんだ・・・

    ファミリーポートレイトにしろスロウハイツにしろ、本を愛していて、本に生かされて、
    本と、物語と共に生きてきた人にしかわからないこの何とも言えない想い、
    創り出す人にしかわからない苦しみ、
    でも創り続けるしかないこの人たちは自分を削ってあたし達を救ってくれてる。

    正義の強さも狩野の優しさもすみれの弱さも環の欺瞞も
    コウちゃんの苦しみも黒木の鋭さも、全部不完全でいい、だからもたれあう。

    すごい、すごいよ。
    こういう本にあたしは生かされている、
    だからあたしはここまで生き長らえている。

    「その時に、死ななくてよかった。
    チヨダ先生の本を読んで、生きててよかった。」

    その通りです。
    ほんとうに。

  • 好きだ!これ!
    と、読み終わって思った。

    上巻を読んで「夢」がテーマかなと、思ってた。下巻で「愛」が絡んで、乗っかったかんじ。幸せな気分になった。

    あんまり、同じ作家を追って読んだことはないけど。環がそうだったように、これからは辻村深月にはまりそうだ。というか、はまりたい!こんな幸せな気分になれるなら、今すぐ全巻揃えたい。

  • 上下巻読み終えての感想は・・・上巻の最初の方は正直たいくつな話だな?って思いながら読んでました。でもダラダラ読んでいくうちに、半ばあたりから『お!』と思うくらい面白くなってきた。後はもう下巻まで一気読み。なにこれ!なんて素敵なお話なんだろう!コーキ視点の話で思わず涙><上巻での伏線の数々が下巻で全て回収!感動ものだ。環のコーキを想う気持ちが、コーキの環を想う気持ちが心に染みて、読み終えた時はしばしボー然。こんな素敵な本と出会えてよかったと思った。

  • 展開は予想の範囲内だし相も変わらずコウちゃんと黒木さんだけが癒し。でも、環のスーの友情のあり方がよかった。環のコウちゃんへの、畏敬と恋が綯い混ぜになった想いが、コウちゃんを掬いあげるところがとてもよかった。実はこうだったんだよ、系の話なのに面白い。あらすじ書きで伝わるならそれは小説にする程のことではない、みたいな文を前どこかで読んだけど、スロウハイツの面白さはまさしくそういう、あらすじで伝わらない面白さ。

  • ああ、もう良すぎてどうしよう。心臓バクバク、胸がドキドキ(あれ?一緒かな)。上下巻を読み終わるとあらゆる文章の無駄の無さに驚かされる。全てが温かく奇跡的に繋がってる。すごい。当たり前すぎてなかなかいわないけど、創作者って本当にすごい!と思いました。それはもちろん辻村さんに対しての言葉であり、スロウハイツの住人達に対しての言葉でもあり。 久しぶりにこんなにのめり込んで夢中になりました。普段再読はめったにしませんが、この物語は絶対します。

  • 上下巻読了。
    上巻はまったり読んでいたけれど、下巻に入ってぐいぐい引き込まれた。
    好きなことに没頭出来る幸福。
    実を結べない苛立ち。
    一線を越えられた者と越えられない者。
    消化出来ない心の陰。
    痛ましくもある虚勢。
    若者の心の動きを丁寧に描いているので、時には共感し、苛立ちながら読み進めました。
    そして最終章にはやられました。
    張られていた伏線が、隠されていた真実を明らかにしたとき。
    涙無しには読めなかった。
    ああ、あれはそういう事だったのかと。
    素敵な作品です。
    これは再読したい。
    チヨダ先生の『V.T.R.』も読んでみたいです。

    • koshoujiさん
      こんにちは。
      この作品、何度読んでも涙が零れてくる名作だと思います。
      一生の宝物のような小説です。
      辻村深月さんは出版社によって作風を...
      こんにちは。
      この作品、何度読んでも涙が零れてくる名作だと思います。
      一生の宝物のような小説です。
      辻村深月さんは出版社によって作風を変えていますが、
      この講談社感動路線の最新作は三月に発売されるようです。
      ご参考まで。
      2013/02/19
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著者プロフィール

辻村深月(つじむら みづき)
1980年山梨県生まれ。千葉大学教育学部卒業後、2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。2011年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、2012年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、2017年『かがみの孤城』で「ダ・ヴィンチ ブックオブザイヤー」1位、王様のブランチBOOK大賞、啓文堂書店文芸書大賞などをそれぞれ受賞。本屋大賞ノミネート作も数多く、2018年に『かがみの孤城』で第6回ブクログ大賞、第15回本屋大賞などを受賞し、2019年6月からコミック化される。他の代表作に『子どもたちは夜と遊ぶ』『凍りのくじら』『ぼくのメジャースプーン』『スロウハイツの神様』『名前探しの放課後』『ハケンアニメ!』『朝が来る』など。新作の度に期待を大きく上回る作品を刊行し続け、幅広い読者からの熱い支持を得ている。2020年、河瀬直美監督により『朝が来る』が映画化される。

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