新装版 星降り山荘の殺人 (講談社文庫)

著者 : 倉知淳

• 講談社 (2017年7月14日発売)

感想・レビュー・書評

[nakakoさんの感想 · 2024年3月26日]

とても有名な作品なので読んでみました。
登場人物が個性があって良かったです。

ただ、UFOの話は興味がなくて飛ばして読んでしまいました(笑)（飛ばして読んでも特に問題なかった）
あと犯人は最後までわかならくて驚かされましたが、やかんの件や殺害動機があまりよくわかりませんでした。
冤罪の復讐は？

[よしさんの感想 · 2024年3月16日]

雪によって閉じ込められたクローズドサークルでの事件。どの登場人物にもアリバイがなく犯行が可能な状況の中、細やかな推理によって少しずつ容疑者が絞り込まれていく。終盤のミスリード、犯人の思惑、それを見破る探偵役の推理は意外性があってびっくりした。ミステリをパターン化すれば珍しいものではないかもしれないが、意外に自分は初めて読んだかもしれない。

[祥さんの感想 · 2023年11月25日]

珍しくわりと早い段階で「さてはこいつ、犯人だな」と気づいた。とは言っても、細かいところまでは謎は解けなかったんだけど。章の始めに作者から要約というか、ヒントのようなものが提供される。「そこで本編の探偵役が登場する」の言葉と、その後の登場人物の行動で実際のところ探偵は誰なのか気づけた。

まさか凶器の不都合を隠すために、外でアレするためにソレするとはね。どなたかも書いてたけども、UFO談義や酒盛りシーンがたっぷりあったのに、嵯峨島の最後のシーンとか犯人の背負ってた背景がわりとあっさり目に感じる。

雪国民としては、雪の書かれ方が好き。軽装で来るとほんとうに足が痛くなって歩くのつらくなるよね。

[ciderさんの感想 · 2023年10月30日]

面白かった。たしかに殺人が起きるまでは長いけれど、主人公のツッコミなどところどころユーモアに溢れていて、楽しく読めた。後書きでよいミステリとは、ユーモアと温かみと論理だと書かれていたが、まさにそれはこの本を表していると感じた。

肝心のミステリについては、それぞれの章の最初で読者への推理のヒントが与えられる。そんなフェア(むしろ読者有利)な状況で読んでも、私には犯人は分からなかった。

最後の推理は怒涛の展開で、一気読みしてしまった。探偵役が色々な手がかりを元に論理的に犯人を追い詰めていく感じが気持ちよかった。

後書きの本来本格ミステリとはつまらないものというのを読んで共感し、この本のすごさは、登場人物のクセのある性格、和夫と麻子の恋愛模様、和夫の冷静なツッコミ、和夫が上司を殴って謎のスターウォッチャーのお守りをさせられるちょっと面白い状況などを盛り込むことで、ミステリを"面白く"読ませていることにあるのだと思った。

[えりちゃんさんの感想 · 2023年10月20日]

クローズドサークル！
限られた人数での犯行でなかなか手掛かりもないところからの回収はなるほどと思った！！
後半は犯人がわかる所まではドキドキしながら読み進められて結構分厚い本だが4日くらいで読了。
どんでん返しと思いながら読んでたからここから来るかと思ったら見事にひっくり返された。ただどんでん返しと知りたくなかった…
そして犯人かなと思ってた主人公がそうではなかったので見事騙された。

[mokomaさんの感想 · 2023年9月28日]

確かに騙された。推測していた犯人全て外れた。
スターウォッチャーとして売り出し中の二枚目、星園詩郎の付き人として急遽雪が降り積もる山荘に同行することになった和夫。そこで起きた連続殺人に星園のワトソン的な立ち位置として事件に関わることになるが、最終的に全てがひっくり返された。このコンビとして星園が語った過去についても関わっていくのではと思っていた。動機としては弱く感じたが、時代背景が20年前なので、それもありなのかと思った。
ポケベルやスマホでなくて携帯電話。その携帯でさえ皆が常備する時代でないことが、このクローズドサークルを作り出している。

[紺さんの感想 · 2023年8月8日]

要領は悪そうだが朴訥な主人公と、見た目も麗しいスマートな探偵。
ロッジの配置や雪に残る足跡、部屋から聞こえた話し声、雪のため不通になったクローズドサークルで、いったい誰が犯人なのか。

最後には意外な人物像が描かれていて、笑ってしまいました。





———-メタ的思考によるネタバレ———————


途中まで読んだところで、「この探偵物ってシリーズ化されてないんだな・・・ぁ」で、察してしまい、その後、ションボリと続きを読むはめになりました。。

[ほんすきさんの感想 · 2023年7月28日]

本格ミステリー、クローズドサークルが大好物な私にとって、とてもテンションの上がる作品でした！
ちゃんと読んでれば伏線もヒントもたくさん散りばめられてるとってもフェアな作品。
謎を解きたい！と言う人にはとても良い作品♪
1996年に発売された作品ですが色々な意味で今っぽい作品だなーと思いまし。

[おまきさんの感想 · 2023年7月19日]

面白かったけど
読む前からどんでん返し系だと
知ってしまってたからか
予想がついてしまった……
後、登場人物にも
あまり入りこめなかったので星3

[mjtkさんの感想 · 2023年7月9日]

楽しく読めたけど会話や表現が昭和過ぎる。

著者プロフィール

一九六二年静岡県生まれ。日本大学藝術学部卒。九三年「競作 五十円玉二十枚の謎」に応募し、若竹賞を受賞、九四年『日曜の夜は出たくない』で本格的に作家デビュー。二〇〇一年『壺中の天国』で第一回本格ミステリ大賞を受賞。著書に『星降り山荘の殺人』『片桐大三郎とＸＹＺの悲劇』『皇帝と拳銃と』『豆腐の角に頭ぶつけて死んでしまえ事件』『月下美人を待つ庭で猫丸先輩の妄言』などがある。

「2021年 『作家の人たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」