新装版 星降り山荘の殺人 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 2912
感想 : 216
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  • Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062937016

感想・レビュー・書評

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  • 事件が起こるまでが長かったように感じました。それなりにミステリーを読んでいる方には「あれ?これはおかしくない?」とちょこちょこ伏線に気づけるかもしれません。
    誰がホームズで誰がワトソンなのか。
    犯人に見当がついてしまいましたが最後の展開は予想出来なかったです。

  • 読みやすい

  • いやあ、すっかり騙された。

    各章のはじめにタイトルではなく説明文がある。「まずは本編のワトソン役が登場する」といった具合に。あまり見かけない書き方なので、なにかあるとは思ったが、これも当然仕掛けのうち。
    正義感あふれ凡人のワトソン役の和夫、才溢れ美しく人の奥深くを見破るスターウォッチャー星園。最初は胡散臭く感じていたスターウォッチャーが自分の過去を話して、お互い打ち解けて二人はバディを組む。ここから既に作者の術中にはまっているんですね。
    舞台は雪に閉ざされ連絡手段のない山荘。次々と起こる連続殺人(クローズドサークル)。
    和夫は星園と一緒に謎解きを始める。ワトソン役和夫の視点で物語は進み、いよいよ全てのヒントが出たところで解決編へ、という流れです。

    ↓めちゃくちゃネタバレします

    序盤で、ワトソン役と探偵役が登場する際にこの二人は『犯人ではありえない』と書いてあったので、和夫と星園は犯人から除外してたのにー。
    解決編で、星園が和夫を犯人と名指しする。そこから和夫が「きっと星園が犯人に罠を仕掛けているんだ」と混乱しながらも信じ、私も「どうなってるの〜?」とわけ分からず読み進めました。作者にまんまとしてやられました。思えば、たしかに序盤に探偵役が登場していましたが、それは麻子さんだったんですね…はー、たしかに、探偵役は犯人ではなかったわ。
    それにしても、犯人が仕掛けた『生き残った全員が一人の人物を犯人だと納得している状況』というのは恐ろしい罠ですね。それを探偵役と読者が思っていた人物が仕掛ける恐怖。
    すっかり騙されたー。ずいぶん古い作品ですが、今読んでもあっと驚く展開。
    また、キャラがたっていて、読みながら続編すら目算できる星園詩郎を、この1作品と一緒に廃棄できるのは度胸があるなあ。誰がどう見ても、和夫と詩郎はいいバディだったもの。そこから既に読者を騙す仕掛けなのが流石。

    ただ、動機が心に迫ってこないのと、星園の最後の豹変っぷりが蛇足かな。あの過去話は完全な嘘だったのかどうかなどもモヤッとする。個人的には(安っぽいかもしれないけど)犯人役にはもっと犯罪を犯して然るべき追い詰められた理由と切ない過去がほしいので、星園の過去話と動機を絡めて物語性があればなおよかったかも。ベタではあるけどね。ここが完璧だったら★5だったなあ。

  • 大どんでん返し。予想しなかった。だが、スッキリしなかった。

  • 長いけど、続きが気になってどんどん読んでしまいました。やっぱり推理小説って面白いですね(^-^)

  • なぜか急に探偵になるタレントや秘書に客観的に見て違和感しかなかった。

    文章も遠回りすぎて自分は読みづらく感じた。

  • あっさりと騙された。
    登場人物に感情移入しづらいのと、動機面にやや疑義はあるけれど、最終的にはハッピーエンドっぽくもあり、さくっと読めて読後感も悪くない秀作だと思う。

  • ミステリー書評
    読書レベル 初級〜中級
    ストーリー ★★★
    読みやすさ ★★★★★
    トリック  ★★★
    伏線・展開 ★★★★★
    知識・教養 ★★
    読後の余韻 ★★★★
    こういう人におすすめ:

    裏表紙や帯の書評すら読まずに、とにかく些細な事前情報もなく本格ミステリーとして挑戦したい1冊だと感じました。それゆえ、これ以上はここでは語りません。とにかく、ミステリー好きの方にはこの名作に出会っていただきたいです。

  • ラストシークエンスで伏線がどんどん回収されて『あー!そういえば!』の連続。気持ちいい。1ヶ月程度で書かれたと思えない完成度の高さ。丁寧なお仕事。素晴らしい。

  • 雪山つかった
    クローズドサークル
    噂通りの
    どんでん返し

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著者プロフィール

一九六二年静岡県生まれ。日本大学藝術学部卒。九三年「競作 五十円玉二十枚の謎」に応募し、若竹賞を受賞、九四年『日曜の夜は出たくない』で本格的に作家デビュー。二〇〇一年『壺中の天国』で第一回本格ミステリ大賞を受賞。著書に『星降り山荘の殺人』『片桐大三郎とXYZの悲劇』『皇帝と拳銃と』『豆腐の角に頭ぶつけて死んでしまえ事件』『月下美人を待つ庭で猫丸先輩の妄言』などがある。

「2021年 『作家の人たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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