- Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065186008
感想・レビュー・書評
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タイトルに惹かれたけどやっとこさ読み切った。私には合いませんでした。特に一作目。
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東武伊勢崎線沿線に住んでいたので、情景が思い浮かぶ。
叔母と姪のつながりを感じる。 -
乗代雄介『生き方の問題』「僕の書きつつの切迫が、そっくりそのまま貴方の読みつつの切迫になることを夢想しながら僕は描いている。」この小説を読む「ぼく」は、「貴方」ではない、「貴方」にしか読まれることのないはずの、「僕」のラブレターを読んでいる不思議
乗代雄介『最高の任務』一人称は私となってるけど、男を感じる、けれどやっぱり女だ。男にも女性的な部分、女にも男性的な部分があって、最初に「私」と書いた力技で女にならざるを得なかったのだろう。
一人称の錯覚みたいのはやっぱりあって、「僕」と書いて、口調も男っぽかったらそれは男だ、と判断して読んでしまうけど、それを逆に利用すればいい。女というものを全く想像できなくても、「私」と先に書いてしまって、あまり考えず考えず書いていけば、自然と女になっていくんじゃないだろうか -
第162回芥川賞候補作である「最高の任務」と中篇「生き方の問題」を収録した乗代雄介さんによる一冊。両作品とも「書くこと」の意味を問う作品で、「最高の任務」は手紙を通して年上の従妹に対して、「生き方の問題」は日記を通し大好きな祖母へ対しての回想が語られる。ふと日常で見逃してしまいそうなことが実は意味があり今に繋がってる。手紙・日記の文体なので読み辛いかなと思ったが、思いのほかスラスラ一気読み出来た。
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「生き方の問題」従姉との幼い時からの触れ合い(肉体的にも精神的にも)から生まれた心の動きを手紙に託す。
「表題作」亡くなった叔母が、残した任務とは。 -
「生き方の問題」と表題作「最高の任務」を収めた本。
「生き方の問題」は、従姉の貴子に送った手紙の体裁で話が進む。長い長い手紙である。貴子と再開してから一年後に書かれた手紙のようだ。貴子との官能的な触れ合いが、なぜそのようなことになったのか、坦々と赤裸々に語られる。男なら、主人公に没入できるかもしれない。でも、何か不思議な話だ。
「最高の任務」は家族を巻き込んだ、姉に内緒の任務が果たされる。叔母の死との関係性に疑問を持ちながらも、小学五年生以来の任務を遂行する。姉は何のことやら分からないのだが、最後に明かされる。こちらはラストの姉の情動を読み解けなくて、自分的には消化不良。 -
小説を読んだぞという満足感がありました。
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「生き方の問題」と「最高の任務」の2つの中編が収録されています。いずれも、血縁関係が大きな影響を与えているように感じました。血のつながり故に、一方は、がんじがらめにされているようで、もう一方は、見えないけど温かくつながっているような。
同じテーマで、こうも変わるかと思ってしまった、不思議な小説でした。