スモールワールズ

著者 : 一穂ミチ

• 講談社 (2021年4月22日発売)

感想・レビュー・書評

[りここ✈︎さんの感想 · 2022年2月25日]

心の機微をこれだけ細密に表現できる作家さんはなかなか出会えないので、ショックな瞬間もありつつ、心を抉られるような気持ちも生まれ、複雑だった。
・魔王の帰還
・花うた
・愛を適量
が特に好き。

「自分の母親に言えんことをよその女に言うてええわけなかろうが」

「残された者の痛みにもランクがあるのだ」

「理由とか原因を他人に紐づけてると人生がどんどん不自由になる」

[ナッツさんの感想 · 2022年3月21日]

ぞくぞくする短編ばかりでしたね〜。

ひどい書き方になりますが、
本作に含まれている短編の中に、幸せを感じるお話は一つもありませんし、読了後の後味もあまり良くありません。。

誰にも見せたくない弱いところ、ずるいところ…
その人たちの、綺麗ではない濁った一面を覗いてしまったような気分で、少し居心地が悪いです。

当たり前ですが、生い立ちや境遇、価値観などは人それぞれだし、
その人にとっての"世界"は、誰のものでもなく、その人だけのもの。

こんなにも不安定で複雑な心の機微を、詳細に描いている著者の表現力・想像力はすごいなぁと思いました。
文章自体は読みやすかったので、すぐに読み終えることができましたが、ずしんと重たいものが残ってしまったような…
今、猛烈に、楽しい気持ちになれる何かを欲しています…（笑）

[ありが亭めんべいさんの感想 · 2022年1月8日]

恐るべし一穂ミチ　と言う読後感。
初読みの作家さんでしたけど、6篇の短編(ﾈｵﾝﾃﾄﾗ 魔王の帰還　ﾋﾟｸﾆｯｸ 花うた　愛を適量　式日)のいずれもが心に染み入って来る。
日本推理作家協会賞候補だったと言うﾋﾟｸﾆｯｸも良いけど、私的には後半の3篇がとりわけ響きました♪
さすが直木賞候補の作品、決して明るくも楽しくも晴れやかでもない話しばかりだけど、切なくて哀しくて痛くて泣けてしまうけど、いやあ素晴らしい！

[とがさんの感想 · 2022年12月14日]

かなりテイストの違った、ただ全部死に少し近い部分がある短編集。
魔王の帰還とピクニックが印象に残った。

魔王の帰還は主要な登場人物3人の人柄にとても惹かれた。
魔王、いい人すぎる…

ピクニックはすごくもやもやして後味が不思議なお話しだった。
もし周りにこんな一面を持つ人がいたら…とゾッとした。

個人的にはすごくハマる訳ではないが、確かに面白い短編集だった。

[みんみんさんの感想 · 2022年10月3日]

ちょっとした関係を匂わせる短編６つ
上手いなぁ…６つ全部の完成度が凄いわ(*_*)

どの話も読み始めてから途中ん〜？っとなって
え⁇そうなの⁇

何言ってるかわからないですね\(//∇//)笑

短編上手いって凄いなぁって思うんです。

一穂ミチ才能満載の一冊です！

[はるたろうさんの感想 · 2023年5月21日]

2023/05/21
#一穂ミチ作品

6つの短編ヒューマンストーリー。
順風満帆な人生なんてない。
誰もが小さなトゲを抱えて生きてる。
緻密な心の動きが表現されていて
ムムムとなった（表現力よw）。

[1Q84O1さんの感想 · 2022年12月23日]

６つの短編
『ネオンテトラ』
夫婦円満を装う主婦と家庭に恵まれない少年の話
美和は実は恐ろしい…

『魔王の帰還』
「秘密」を抱えて出戻ってきた姉とふたたび暮らす高校生の弟の話
帰還の秘密を知ると辛いが心が温かくなる

『ピクニック』
初孫の誕生に喜ぶ祖母と娘家族の話
真相はそう来たかとちょっと怖くなりました…

『花うた』
人知れず手紙を交わしつづける男と女の話
やっぱり結婚するか

『愛を適量』
向き合うことができなかった父と子の話
これも心が温かくなるかな

『式日』
大切なことを言えないまま別れてしまった先輩と後輩の話
おっ？最初に繋がったぞ

　　　　　　　　　　　　　　以上！一言感想

[ひろさんの感想 · 2022年5月7日]

味わいの異なる6つの短篇集。人間を水槽の中の魚に例えたように、小さな世界。常識だけでは推し量れない人間の内面が繊細に描かれており、いろんな感情が同時に沸き起こった。
「ネオンテトラ」で切なさと驚きを、「魔王の帰還」で笑い泣きし、「ピクニック」で驚嘆、「花うた」で美しさに胸を打たれ、「愛を適量」でホロっとし、「式日」で僅かな希望を抱いた。
一冊の本でこれだけ感情が目まぐるしく動いたのは初めてだった。

[松子さん · 2022/05/13]

おびひろ、おはよー(^^)
こちらも雨です。
あぁ、これ以上雨がひどくなりませんように…

ひろ、ブルーピリオドって美大生の男の子が主人公の漫画で、おびにおすすめしてもらったんだけど面白いのっ♪
私もおすすめっ♪
おびの予言通りすっかりはまってます(^^)V

おび、ブルーピリオド展のチケット
5月下旬販売だって！
私もこの展示いきまーす♪
『青の渋谷』他多数、あったら見てみたい

[ひろさん · 2022/05/13]

おはようございます(*^^*)
雨ですね～。
ブルーピリオド、ふたりのお勧めだからおもしろいんだろうなぁ！アニメ化もされてるんですね。展示会は行けないけど、漫画かアニメみてみようかな♪

[おびのりさん · 2022/05/13]

おはようございます。
ひろさん、コミック貸してあげたいです。
ブルーピリオドは、まだ新刊で購入中。
藝大受験の時が一番面白かったですが、終わらず、続いてしまったのでこれからどうするか心配。

[鴨田さんの感想 · 2024年4月21日]

一穂ミチさん初読。フォローしてるひとの感想を見て、気になったので読んでみた。

中篇六篇。ラスト2編がLGBT関連。最初と最後に同じ少年（ラストでは青年）が登場して、ひとの人生が微妙に交差する具合が味わい深い。

一番泣けるのは、二篇目の『魔王の帰還』。
風貌の描写は全然違うが、西加奈子さんの『サラバ！』のお姉さん（渾名は「御神木」）を思い出した。

[mihiroさんの感想 · 2021年5月1日]

凄く良かった！
全6話の短編集だけど、全部味わいが違う。
哀愁あり、感動あり、ゾクっとするのあり、、
そしてその1つ1つどれもが、短編なのに凄く印象的で余韻を残す。

どの話も私的には★4とか★5だったけれど、その中でも1番好きだったのは「魔王の帰還」。
これは泣いた〜
素敵なお話でしたㅠㅠ

連作というわけではないけど、さりげなくどこか繋がってるのも面白かった♬

講談社の特設サイトで、この中には入ってない「回転晩餐会」っていうのが読めます♬
こちらも良かった〜♡♡
これが初読みだったけど、追いかけたい好きな作家さんになりました.*･ﾟ　

[チーニャ、ピーナッツが好きさん · 2023/11/19]

mihiroさ〜ん、こんにちは♪
この本やっと読みました〜
「魔王の帰還」良かったですよね。
ユーモアある感じでも切なくてジーンとする素敵な作品でしたね。

そ、それから「回転晩餐会」☆
知らなくてびっくりしましたよ〰️
たった今読んでまいりました！！　読めて良かった〜♡♡
いつもありがとうございます(*^^*)

[mihiroさん · 2023/11/19]

チーニャさ〜ん、こんばんは(^-^)/
わ〜！読まれたんですね〜！！
私、この本大好きだったんですよ〜♪
なんか1話ごとにテイストが違って楽しめました⤴︎⤴︎
「魔王の帰還」めっちゃ良かったですよね〜（ ; ; ）
笑ったし泣いたし、1番好きなお話でした♡
回転木馬も素敵な話でしたよね！
知って読めた時はちょっと得した気分でした笑
好きな本でお話できて嬉しい✌︎(๑˃̶͈̀◡︎˂̶͈́๑)✌︎
私こそいつもありがとうございます〜\♡︎/

[チーニャ、ピーナッツが好きさん · 2023/11/19]

mihiroさ〜ん、こんばんは♪

ね、1話ごとにテイスト違ってましたね。
それからmihiroさん情報ありがたくて。お得気分を味わえましたよ〰️ദി ᷇ᵕ ᷆ )♡
ほんと、好きな本でお話できて嬉しい〜*⸜( * ॑꒳ ॑*)⸝*

著者プロフィール

2007年作家デビュー。以後主にBL作品を執筆。「イエスかノーか半分か」シリーズは20年にアニメ映画化もされている。21年、一般文芸初の単行本『スモールワールズ』が直木賞候補、山田風太郎賞候補に。同書収録の短編「ピクニック」は日本推理作家協会賞短編部門候補になる。著書に『パラソルでパラシュート』『砂嵐に星屑』『光のとこにいてね』など。