- Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065222690
感想・レビュー・書評
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タイトル通り世の中にある一つ一つの「小さな世界」がまとめられた作品。
初めての作家さんだったのでとても楽しめました。
多くの方から絶賛されている作品だったのでかなり期待して読んだからか、ちょっと物足りなさが。
でも6作品一つ一つを読見返すとやっぱり面白い。
『ネオンテトラ』
『魔王の帰還』
『ピクニック』
『花うた』
『愛を適量』
『式日』
どれも登場人物一人一人の姿、そして街の雰囲気を容易に思い浮かべることができ、没入感がとても高かった作品です。
https://omiomika.com/smallworlds/
この作品は2021年4月に発行されると書店を中心に様々なところから絶賛されました。
第165回 直木賞は惜しくも受賞を逃しましたが、その後も読者層を拡大し、読んだ方々から「本屋大賞最有力の作品」との声が次々と挙がっています。
そんな中で(ようやく)読んだ作品ですが、個人的にはそれら絶賛による期待値が高かったせいか、読後は「あれ...ちょっと期待はずれ?」と思ってしまいました。
ただ、短編6作品の最後『式日』を読み、その中に最初の作品『ネオンテトラ』につながる場面を見てから、改めて全6編を思い浮かべると、たしかに一つ一つが個性を持っていて、世の中全体にとっては小さな出来事でも当事者にとっては大きな世界がたくさん動いている日常、まさにタイトル通り『スモールワールズ』だなと感じさせられます。
読んで、間をおいて、一つ一つを思い返してみる。
あぁ、やっぱり面白い。もう一回読みたくなる。そんな作品。
確かに本屋大賞、最有力かも。
1話だいたい30分~1時間で読めるので、多くの方にオススメできる作品です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ゾッとしたり、ホロリと涙が浮かんできたり、なにそれ!って腹が立ってみたり…とにかく様々な感情にさせられる短編集。どの話もそれぞれ良かったが、読んだ後、ほわっと心が温かくなった魔王の帰還は魔王を主人公に続編出してほしいと思うほどお気に入り。
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一穂ミチさん、初読みの作家さんだったのでワクワクした。『スモールワールズ』を読んで、他にはどんな作品があるのだろうと興味が湧いた。
『ネオンテトラ』『魔王の帰還』『ピクニック』『花うた』『愛を適量』『式日』から成る6編の短編集。
話の展開を何となく予想しながら読み進めるのだが、良い意味で裏切られ、驚くような場所に着地する6編だった。
その着地点がイヤミス的な要素を含む話であったり、切なさを感じる話であったり、未来の見える話であったりと大きく印象が異なるので、感想を整理するのが難しい・・・。
『花うた』と『愛を適量』が良かったが、ラストの1編が『式日』で終わる切ない感じが一番印象に残った。-
reyoさん、こんにちは
いつも、いいねをありがとうございます⸂⸂⸜(*^^*)⸝⸃⸃
私もこの方のこの作品を先月初めて読みました
ほんわ...reyoさん、こんにちは
いつも、いいねをありがとうございます⸂⸂⸜(*^^*)⸝⸃⸃
私もこの方のこの作品を先月初めて読みました
ほんわかしているのかと思っていたら、予想外の展開、着地が多くレビューを書くのが難しかった記憶があります
他にどんな作品があるのか楽しみですね〜♡2024/03/23 -
ハッピーアワーをキメたK村さん、こんにちは♪
装丁の可愛らしいイメージに騙されましたよね(笑)
またオススメがあったら教えて下さいね(*^...ハッピーアワーをキメたK村さん、こんにちは♪
装丁の可愛らしいイメージに騙されましたよね(笑)
またオススメがあったら教えて下さいね(*^^*)2024/03/23 -
お返事ありがとうございます♪
同じくオススメありましたらぜひお願いします
(*ᴗˬᴗ)お返事ありがとうございます♪
同じくオススメありましたらぜひお願いします
(*ᴗˬᴗ)2024/03/23
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濃厚な短編集でした。
特に好きな短編は、「愛を適量」でした。
料理においてよく聞く適量ってこの言葉、本当に曖昧で難しい!
しかも、適量が味を左右しがち。
そんな風に、自分が好きな味付けだからと、自分が良かれと思って塩を多めに振ったら、相手の求めている味(こと)と違うってことを痛感するこの話。
相手の求めていることは、相手への愛がないと気づけないというけど、それが出来る人ってどれだけいるんだろう。(私は自信ありません)
私を含め、誰しも経験をしたことがあるであろうそうした気持ちのかけ違えに共感して、本作の中で一番心揺さぶられました。
スモールワールズってゆうタイトルは、短編の主人公達のそれぞれの家族に、それぞれの物語があることを感じさせました。
街ですれ違う人たちみんなにスモールワールズがあることに、人間が複雑な世界に生きている怖さとグロさのようなものを感じました。 -
ネオンテトラ
水槽の中
家族という小さな世界
母になる
適量
初めての作家さんでした。
短編集ですが、ほんのりと流れている同じものがあります。
小さな世界で何かしらの大きなものを抱えて生きている。
図書館本 -
家族言う6つのスモールワールズ短編集。
根底はずっしりとした内容の章です。
小さな窓の家族と言うブラックボックスで、大きな世界で生きていく感動や共感を覚えました。
どの章も深く重いが、読後、爽快感があります。(ピクニックの章は除く。笑)
けど、一番好きな章は『ピクニック』でした。
イヤミス好きの自分には、この喉に来る後味が刺さりました。笑 -
思い通りにはならない人生が6通り、淡々と語られる。
部外者には測り知ることのできない当事者の想いや覚悟が、
じわっと滲み出てくるような作品たち。
素敵だなと思ったのは、4作目の「花うた」。
3作目の「ピクニック」は怖い物語。
特別ショートストーリーとして刊行された「回転晩餐会」はとてもよかった。
でも、この本編に関しては期待が大きすぎたかな、というのが正直な感想。
Amazonのレビューでは、とても評価が高かったのだけれど・・・。
読書というのは、極めて個人的な行為なのだなあと思った一冊でした。