忍者に結婚は難しい

著者 :
  • 講談社
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感想 : 89
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065276020

感想・レビュー・書評

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  • 横関作品らしいユーモアとミステリーが上手く共存した作品。現代に生きる伊賀と甲賀の忍者どうしの結婚というベースがユニーク。ほのぼのとしたミステリーもなかなか良い。

  • 徳川の時代からの因縁を持つ宿敵、伊賀と甲賀。組織力の伊賀と実力派甲賀が今の世の中で密かに暗躍していた。そして宿敵同士の男女の忍者が運命的な出会いからの結婚。
    もう、この設定からして面白い。
    電車で隣に座ってる人が実は忍者かも!って考えるだけでも楽しい。ありえない物語ではなく、あってほしいような気がする物語。

    離婚の危機にあった悟郎と蛍はある事件をきっかけに互いが宿敵の忍者であることを知る。
    濡れ衣をかけられ追われる甲賀忍者・蛍。妻を捕らえなければならない悟郎は、組織の一員として任務を果たすことよりも妻と逃げることを選ぶ。そして蛍も身につけた術を武器に命を賭けて夫を守り続ける。

    組織力を使って追い詰める伊賀に対し、秀でた頭脳と卓越した技で追手をかわしていく蛍。追われ、捕まり、また逃げる、ハラハラの展開に目が離せない。次第に二人が互いを大事に思う気持ちを取り戻していく過程がいい。

    ラストはやっぱりね!な展開だけど、なんだかホッとして、嬉しくなりました。


  • 伊賀と甲賀の立場の違いや、考えの違いが明確であって、
    どちらも「忍び」なんだろうな。

  • 単純におもしろかった!休みの日に一気読み

  • 伊賀と甲賀、因縁深い忍者の末裔が、互いが忍者だと知らずに結婚したらどうなるか。
    現代になっても忍者の掟に縛られて生きる夫婦がひょんな事件に巻き込まれて、忍者社会のしがらみや上下関係に翻弄されながら右往左往するアクションコメディだ。

    現代に生きる忍者、というとものすごい異質な印象があるが、「夫には座って用を足してもらいたい妻」とか「妻に立ててもらいたい夫」とか、なんとも普遍的な夫婦のあり方が描かれているギャップがおかしい。

    いろいろと都合が良すぎるような展開もあるのだけれど、フィクションとしてさらさらと読んだ。

  • 横関さんてこういうシチュエーション好きな感じ。キャッツアイ的な…盛り上がりがあんまり感じられなかったかな。

  • <趣>
    【読前期待的感想】表紙カバーなどをちらりと見ると時代設定は間違いなく現代/現在。現代に生きる忍者の子孫?の結婚苦労話かっ!? もちろんその忍者子孫は古から続く忍者の仕事を影で陰にずっと続けている。雇い主は当然時の権力者なのであろう・・・(読む前にこの様にどんな内容の本なのだろう と予測した事を書いてみるのも面白いかも、と このスタイルにて今回は書き出してみることにした。すまぬ)

    先々月号の『本の雑誌』の新刊めったくたガイドページで紹介されてい。どんな紹介内容だったのかはすっかり忘れたので前段のような読前期待的感想が書けるのである。ああ、老いて忘れ易くなると云う事は どれほどありがたい事なのであろうか。近い将来には文庫本を10冊ほども所持し順番に読んでゆけばづっと新刊的新鮮ストーリーで楽しめるムゲンループ生活を堪能できるかも、って奴だぞw。ふーむ残念なことだが出版業界は高齢化社会の進行と共につぶれるだろう。誠に残念だ。すまぬ。

    って、またもやキチンとした感想文を書く前に紙面がつきてしまった。なんだその「紙面」ってのは、というご指摘が聞こえるが 僕には自身の枠としてそれはあるんだ。ただいつも同じ分量で決まっている訳ではなく変動するのだが・・・。すまぬ。(紙面 の都合wを無視した読後後記:この作家の作品僕は結構好きかもしれない。なんて云うか物語を進めてゆくテンポ感みたいなのが僕と合っていて読んでいて気持ち良いのだ。次も読むかも。)

  • おもしろかった。でも.強引だなぁ。でも、おもしろかった。伊賀と甲賀、そりゃ現代版は面白いだろうと鼻白んで読み始めて、結局展開にまんまと乗せられた。

  • 甲賀と伊賀の違いとか、忍者あるあるとか、斬新でおもしろかったです。

  • 結婚した2人は、それぞれ伊賀と甲賀の忍者だった。
    しかし、お互いに一般人を装い、与えられた任務をこなしていく日々。
    けれど日々のすれ違いやストレスで離婚の危機に。

    そんな中、伊賀忍者の殺人が起こる。
    甲賀忍者が犯人だと疑わず、伊賀忍者たちは一心不乱に捜査。
    離婚寸前の夫婦に予期せぬ事件として降り掛かり、真犯人を見つけ出すことで一致する。


    伊賀と甲賀の犬猿の仲。
    本当は結ばれてはいけない間柄。
    と、状況からすると切ないが、これは横関氏の物語であるからシリアスにはならないのである。笑
    人間離れした身体能力を持つ忍者同士の、しかも夫婦感の力比べ。想像しただけでも面白い。

    夫婦仲の冷え切る原因が、よくある地雷や価値観の違いなのも、
    そして、相手を見直すのが忍者としての力量なのも、
    この物語でないと成り立たない構図が興味深い。

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著者プロフィール

1975年静岡県生まれ。武蔵大学人文学部卒。2010年『再会』で第56回江戸川乱歩賞を受賞。著書に『ルパンの娘』『ピエロがいる街』『沈黙のエール』『チェインギャングは忘れない』『スマイルメイカー』『グッバイ・ヒーロー』『炎上チャンピオン』『仮面の君に告ぐ』『いのちの人形』などがある。

「2023年 『ゴースト・ポリス・ストーリー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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