時代小説 ザ・ベスト2022 (集英社文庫)

  • 集英社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (472ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087444063

作品紹介・あらすじ

千葉ともこ、東山彰良、澤田瞳子、篠田真由美、岩井三四二、大塚已愛、佐藤究、砂原浩太朗、三國青葉、皆川博子ほか傑作13篇を収録。

感想・レビュー・書評

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  •  日本国内の物語が圧倒的に多いですが、その中に含まれた二編のイギリスを舞台にした作品がとても面白かったです。

     その他では千葉ともこさんの『一角の涙』と永井紗耶子さんの『光の在処』が好きです。

     アンソロジーは自分に向いた作家を見つける方法の一つでもあるので、こうした作品集はついつい手がでてしまいます

  • オール讀物2021年3・4月合併号千葉ともこ:一角の涙、宝石3月号東山彰良:絶滅の誕生、野生時代4月号澤田瞳子:紅牡丹、ナイトランド・クォータリーvol.24(3月)篠田真由美:脆き者,汝の名は、小説新潮6月号蝉谷めぐ実:役者女房の紅、小説宝石8・9月合併号岩井三四二:蓮華寺にて、小説新潮8月号大塚已愛:ひとでなし、小説すばる8月号佐藤究:邪説巌流島、小説新潮10月号砂原浩太朗:帰ってきた、小説現代10月号三國青葉:おっかさんの秘密、小説すばる11月号西山ガラシャ:おから猫、ミステリマガジン11月号皆川博子:Let's sing a song of……、オール讀物12月号永井紗耶子:光の在処、の13編を2022年6月集英社文庫刊。多彩。損料屋見鬼控え番外編の三國さんが良かった。本編読まないと。

  • 知ってる作家さんは安定の面白さだったんだけど、他はあんまりのれなかった。
    ちょっと気味の悪い話が多かった印象。
    洋の東西、時代がバラエティに富んでいる趣向は面白いと思うのだけど。
    やっぱり、ほっこりできる作品が好みだな。

  • 日本の江戸時代の小説以外の小説もあり。
    時代小説というくくりなので良いのだが収録された小説の幅が今までより広がっている感じがする。

  • 選りすぐりの時代小説が13作品。読んでみて、気に入った作家の作品をもっと読んでいく楽しみがある。アンソロジー。fes、的な。
    特に良かったのは、 #千葉ともこ さんの「一角の夢」。読み終わってすぐに #震雷の人 を買ってしまった。 #西山ガラシャ さんの「おから猫」も良かった。名古屋に行ったら、おから猫神社行ってみたい。

  • 時代小説ザ・ベスト2022。

    時代小説というと日本史を舞台にしたものという感覚だったのですが「一角の涙」「絶滅の誕生」「脆き者、汝の名は」「Let’s sing a song of」が日本以外を舞台にした4編。これは新鮮でした。現代でなく過去(明治以前?)を舞台にした小説であれば時代小説というらしいので、自分が固定概念にしてしまっていたのでしょう。

    「役者女房の紅」
    開けてはいけない扉を開いてしまった時に、人はどう己の精神を保つことができるのか。拒絶するのか、陥落してゆくのか。
    狂信的に歌舞伎役者の扇五郎を推していたお春。扇五郎の妻であるお栄よりも、自分の方が妻にふさわしいと思い、あれこれと企む様は異様な執念というばかりなのですが、扇五郎とお栄はさらなる執念を燃やしていたという結末。
    扇五郎の執念についていけないというお春と見て、安心するお栄が寂しく悲しい。
    彼女には、扇五郎の有様が異常だと分かっていても逃げ出すことがもはやできずにいるし、そのことを自分だけの特権と嬉しく思う一方で、踏み出せなかったお春に安堵を覚えるという優越感と優しさがある。狂いきれないけども、扇五郎と共にいるために狂い切ろうとしている彼女は、哀れだと感じます。

    心に残ったのはこの1編ぐらいかな。
    個人の思考なのでそういうザ・ベストもある。

  • 2022/7/13読了。

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