- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087453706
感想・レビュー・書評
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「ブラック企業」という言葉が話題になる5年前に刊行されていたことに驚き。
当時あまり売れなかったというのは、時代の先を行きすぎてたのかもしれませんね。
今ならば、すっと入ってくるというか、良くも悪くもブラック企業が想像しやすい。
ブラック企業の中にも日常があって、生活があって、なんかしんどくなりました。
トイレが憩いの場所というのは、多かれ少なかれあるのではないかなと。
会社員だと、一人きりになれる場所って、なかなか作れなかったりしますよね。
ただ、ここまでしっかりトイレ時間を描いてる作品はないんじゃないかなと。
かなりリアルなので、お食事に影響しない時間に読むことをおすすめします。
解説は、古市憲寿さんです。
羽田さんの他の作品にも触れられていて読んでみたくなりました。
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【御不浄バトル】
不安から逃れるように、壁に守られる僅かな空間をいかに死守するか。
隣に誰かいるという、スリル。
待ってる人がいるという焦燥感。
そんな狭い空間と、会社のストレスが交じり合う。
最早、性癖。
周りの異常性を訴える人間は、既に異常なのだ。
【荒野のサクセス】
近くにいたトイレのあいつが、こんなやつだったなんて。
なんか、読んでると悲しい。
果たしてサクセスなんだろうか。
空回りの虚しさが、寒くさせる。 -
けっこう感想が二分してるけど、私は好きだった。
特に御不浄バトルの話が、主人公にやや共感できる。初めての社会生活と、今までの自分の人格とで、どこか矛盾や鬱屈とした精神抱えるよなあって理解できる。
私が主人公と同い年くらいなのもあるんだろうけど、2010年よりも今の方が主人公の性質を理解できる人が増えてる気がするな。
解説でも言われていたけど、ブラック企業の社会問題も大きく声が上がる3年前にこの小説が刊行されたとのこと。たぶん早すぎたんじゃないかな。今の若者の方が絶対に共感できると思う。
あと、いかんせんトイレの描写が多くて、しかもやたら詳細に書いてくれている。小説にこういったものが描かれることに品がないとは考えてなかったな。逆に品のある小説ってのもあるんかよく分からないけど、要はみんな生理的に嫌なんだな。人のトイレが。
なんかトレインスポッティングを思い出しました。
あとトイレでダッチワイフとかのイカれた雰囲気が、頽廃的で良かった。主人公は悪徳な会社を、自分の社会保障のためにも狡猾に辞めたい。そのメンタリティとイカれた行動があっているような気がした。 -
ごめん、それがポイントなんだろうけど便意の話はやはり時と場合を選ぶ。ブラック企業の部分は結構好き
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やっぱり羽田圭介は文章表現が面白い。
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僕が入社したのは、悪徳ブラック企業!?過酷な労働と精神的負担で営業部員は半年で辞めていく中、事務職の僕は無難に仕事をこなし二年目に。唯一の楽しみは、会社や駅のトイレでくつろぐこと。素性不明なトイレ常連メンバーたちと静かな個室争奪戦を毎日繰り広げる。しかし、ある電話がきっかけで、日常が一気に崩れ出す。限界に達した僕は、退職を決意するが…。
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ブックオフで買っちゃったから読んだけど、イマイチ
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普通に共感した笑
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御不浄内での飲食はちょっとなぁ…(^o^;)
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羽田さん2作目だけど、「あっここで終わるんだ...」ってなるのが結構好きだなぁ。あと、第3者視点が除かれていて、徹底的に主人公からの目線で世界観が成り立っているから、自分の中にも主人公の黒い部分が伝染してきそうでぞわぞわする.....。
私にとってもトイレの空間は特別なものなので、トイレでいろいろ考えちゃうの分かるな〜。
解説古市さんだったんだ!2人の関係性が気になる..。