- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087453706
感想・レビュー・書評
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テンポよく描かれる男子トイレの描写。
ここまで詳細にトイレ内の出来事を描写した小説はないであろう。
しかし、トイレ内の人間観察がテーマではなく、あくまでブラック企業で働く主人公の下剋上がメインで描かれています。
読んだ後、なんだか自分もお気に入りのトイレを見つけたくなるような、そんなトイレ小説です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あらすじ(背表紙より)
僕が入社したのは、悪徳ブラック企業!?過酷な労働と精神的負担で営業部員は半年で辞めていく中、事務職の僕は無難に仕事をこなし二年目に。唯一の楽しみは、会社や駅のトイレでくつろぐこと。素性不明なトイレ常連メンバーたちと静かな個室争奪戦を毎日繰り広げる。しかし、ある電話がきっかけで、日常が一気に崩れ出す。限界に達した僕は、退職を決意するが…。芥川賞作家の話題作。 -
帯文:”「僕の会社はブラック企業……。」闘いの舞台はオフィスと「個室」!?”
目次:御不浄バトル、荒野のサクセス、解説 古市憲寿 -
まごう事なきトイレ小説。古市憲寿氏の解説によれば本編のうち32ページがトイレ内の描写だそうだ。馬鹿馬鹿しいと思いきやテンポよく進む話にいつしか釘付けに。トイレの描写は笑えるけれどブラック企業の描写は笑えない。そんなバランスもなんだか狂っていて面白い。