蛇にピアス

著者 :
  • 集英社
3.08
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感想 : 814
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  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087746839

感想・レビュー・書評

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  • 激しさと痛みがキリキリと伝わってくる小説です。泥玉のような、形をとどめ得ない愛を自分にも他者にも投げつけて、必死に、切実に、身体を引きずるように生きて。私は好きな小説です。

  • 表現の仕方が分かりやすく、活字だけで容易に想像でき、話が入ってきやすかった。また、自分の知らない世界を覗いたようで面白かった。フィクションとは思えないような作品を作れる作者を尊敬する。作者の世界感に浸れました。

  • 比較的短時間で読めるけど、表現がストレートで印象に残る1冊。現実感と作り物ゆえの面白さのバランスが良く読みやすい。

  • 短いのに、ずいぶん重みのある話だなと思った。それが気になって二回読んだ。

    ピアスとタトゥー、それからスプリットタン。自分とはほど遠いものがテーマであるだけにある種のファンタジーのようだった。
    剥き出しの痛々しさとシンプルな感情は見ていて分かりやすく、若さとはこういうことなのかと思う。

  • 今の自分がいる世界とは正反対の世界。悪い遊びとか、間違った恋とか、非道徳的なことにかっこいいと感じてしまうのはどうして?そんな風に生きたいって思ってるのかな。アンダーグラウンドな話が読みたくて図書館で金原さんを探した。ヤングアダルトのコーナーに置いてあってびっくりしたけど納得。

  • 文藝春秋掲載版で読んだ。モチーフと詳細描写ありきでストーリー自体はそこまで重要ではないのかな、という印象。終盤あたりで男性器に線香が刺さっている描写のあたりから無理矢理感が少し感じられたが、おそらく非常にシンボリックなシーンだったので結果オーライなのだろう。単行本ではラストが若干違うらしい。

  • 必死に死に場所を求めるように生きて、痛みだけが生きてるって実感を教えてくれる。アナーキーで倫理とかけ離れた場所で生きてる人が、どの位いるんだろう。

    見かけや言動は強烈だけれど、考えてる事は大して変わらない。生きてる限りどこかへ行きたいけれど、死ぬまで本当の意味では何処へも行けない。

    痛くて苦々しい表現で満ち溢れてるのに一気に読んだ。最後まで救われないところがいいなぁ。現実的で。

  • 肉体的にも精神的にも痛い小説だと思った。
    シバさんは本当にルイを自分のものにするためだけにアマを手にかけたのか。そうだったらいつかルイも自分の手でやっちゃう日がくるだろうな。
    救いようがないお話。

    私には想像もつかない世界だわ。

  • なんていうか、中二病全開?

    太陽の季節 → 限りなく透明に近いブルー → 蛇にピアス
    同じ。

  • 才能ある人だなぁという印象でした。押しがつよい作家さんだと思いました。ちゃんと彼女の世界に連れていってくれるので、あっという間に読めてしまします。これはこれで、世に出るだけのインパクトがあったと思いますが、さて・・彼女が歳を重ねてどういう作品を世に送るのか、それが楽しみです。

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著者プロフィール

1983年東京都生まれ。2004年にデビュー作『蛇にピアス』で芥川賞を受賞。著書に『AMEBIC』『マザーズ』『アンソーシャルディスタンス』『ミーツ・ザ・ワールド』『デクリネゾン』等。

「2023年 『腹を空かせた勇者ども』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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