- Amazon.co.jp ・本 (434ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093861625
感想・レビュー・書評
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なんとも素敵!
淡々とした日常に数滴のスパイス。
ふわふわとしてるけどたまにどきっとさせられる。そんな文章。もちろん登場人物も魅力的。そして九歳のおとこのこも惹かれるようなツマさんが素敵。こんなおとなのおんなのひとになりたい。
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そうそう、こういうことが言いたいんだよ!と思った。確かに現実離れした部分もあるけれど、ゆっくりとワクワクした気持ちで読めた。すごくナイス
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小柄で、かわいい「ツマ」と、
強面だけど、心優しい「ムコ」。
そんな夫婦が片田舎で暮らしている。
虫の鳴き声、蛙の大合唱を聴きながら、
畑にトマトを育てたら夫婦で摘みに行き、
隣近所の「アレチさん」老夫婦たちが
毎日縁側にいつもやってきて、ビールを飲み、
ゆっくりと季節の移り変わりを感じている。
周りの動物や木々と会話ができるツマ、
そんなツマは心臓が弱く、ムコはツマが
消えてしまう不安を抱きつつ、
日常は暖かい二人の愛のあふれていた。
物語は中盤から大きく動き出す。
ツマの元へ、女性らしき謎の人が忍び寄り、
ムコの元へ、昔の恋人の夫から、助けを求める手紙が届く。
ツマとムコ、ふたりの心が、寄り添っていた心が、
急回転で迷い、何かを探しに行く・・・
大切なものをなくしそうな不安を抱えて・・・
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ムコとツマの日常がほほえましく、
それだけでも読んでいて幸せな気分になった。
でも、二人は別々の人生を歩んできて、それぞれの別の過去を持っている。
そんな二人が一緒に暮らしていくのは不思議だけれど、
二人が強く愛し合っていることは確か。
だって二人は「きいろいゾウ」に惹かれているんだもん。
大切なものは、そばにあるんだよ。
大事な人も、すぐそばに居るんだよ。
あたたかい。童話のような、愛の物語。
ありがとうとさようならを繰り返しながら、
虫や鳥や木が暮らしている。
人も、ありがとうとさようならを繰り返しながら、
生まれ、出会い、別れ、また出会い、愛し、
生きていく。
なんて優しい世界なんだろう。
さみしくないよ。
にぎやかで、あったかいよ。
そう、語りかけてきた。 -
台風が温帯低気圧に変わって一安心。
ってな事で、西加奈子の「きいろいゾウ」
本書きのムコと、お茶目なツマの夫婦の日常生活をほのぼのと描いた前半じゃったが、段々とお互いの秘密が心の揺れ動きが何とも言えない表現力w
温かい気持ちに成れる本かなw
わし好きじゃなぁ♪
周りの村人達もキャラクターが際立ってそれぞれ皆、愛すべき人達w
メガデスが出て来るとは(笑)
2015年22冊目 -
ムコとツマの心が温まる夫婦の物語だった。目を瞑っている時が本来の姿だという表現が心に刺さり、忘れられない。安心して眠れるということには大切なパートナーが欠かせないと感じさせる作品だった。
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登場人物のあだ名が好き
この夫婦の距離感もなんか分かる -
きいろいゾウの絵本だけではなく
色彩や音が見えるような
描写 表現が 絵本見たいやったな
登場人物も
それぞれの人物のストーリーがあって
魅力的で好きです -
田舎の夫婦、生き物、近所の人々、全ての登場人物が魅力的。
田舎特有の閉塞感もなく、理想的なスローライフ
。
ツマのネーミングセンスが秀逸。タイトルの付け方もなるほどなと思った。