たんぽぽの日々: 俵万智の子育て歌集

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  • 小学館
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感想 : 57
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  • Amazon.co.jp ・本 (120ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093881142

感想・レビュー・書評

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  • 子どもを持った者にはわかる短歌満載。短歌を通して子育ての何たるかを改めて感じさせてくれる良書。

  • 以前、俵万智さんの「生まれてバンザイ」を読みましたが、その後に読んだ「たんぽぽの日々」もとても良かったので、どちらも買って、手元に置いて、時々読み返しています。

    こちらは、雑誌「エデュー」に連載している、子育て中のシーンを詠んだ短歌と、それにまつわるエッセイをまとめたもの。
    「生まれてバンザイ」に比べると、紹介されている短歌の数は少ないのですが、子育てに関するエッセイとしても読めるし、短歌にあわせた市橋織江さんの写真もとても素敵で、短歌に馴染みのない方にも読みやすい1冊だと思います。

    ちなみに、この本のタイトルは、この短歌から引用したものです。

    たんぽぽの綿毛を吹いて見せてやる
    いつかおまえも飛んでゆくから
    (「たんぽぽの日々」10ページより)

    自分が生んで、今は育てている子どもも、いつかはこの綿毛のように飛んでいく。
    そう思いながら、綿毛を吹いて一緒に遊んでいると、子どもと自分の時間が限られたものであることを切実に感じる。
    だから、子どもと一緒に過ごす時間は、「たんぽぽの日々」。
    綿毛になって飛んでいったら、後はもう、親としては、ただ風に祈るしかない。

    ・・・そんな気持ちで、私も子どもたちとの限られた豊かな時間を過ごしたいと思い、子育てや日々の暮らしに少し疲れてしまった時に、この本を手にとります。

  • 「母は言葉の国の人だから」。
    子どもを授かってから、産み、育て、育てられているかけがえのない時間をと母である人すべてが共有できる想いを、短歌と言う凝縮した文字数とエッセイで記録し記憶に留めた秀作。いつか母になるかもしれない女性にも贈りたい1冊です。

  • 朗らかでのびやか。一番のお気に入りは、「親は子を育ててきたというけれど 勝手に赤い畑のトマト」。子どもがいたら、こんな愛おしい経験ができるかもしれないのね、という感じの本。素敵です。

  • 感動した考え方は
    ①自分の時間という宝物があってそれを子供に奪われていると考えたなら、つらくなるばかりだ。むしろなんてことない自分の時間を宝物に変えてくれるのが子供ではないか?

    ②信頼関係があれば、叱ることすら必要ない

    ③教育っていう言葉をつかっているが 教えることの方に比重がかかりすぎてはいませんか?育てることにも、力を注がなくては

  • 久しぶりに俵万智さんの本・短歌を読んだ。
    昔は好きでサラダ記念日やチョコレート革命など、いくつか読んだものだが、初めて子育ての話を読んだが、自分の環境と共通するものがあるため、共感もしやすく面白かった。
    お父さんとのやり取りやおじさんの話には胸を打たれた。
    星は4.5というところ。

  • 歌は解説つきで読みたくないという発見。
    ただ三好達治の郷愁を知れたのは大収穫。

  • いつかは親元を離れていってしまう子どものことをたんぽぽの綿毛にたとえて詠った俳句「たんぽぽの日々」(本のタイトルにもなっている)は、子どものいるお父さんお母さんにぜひ読んでほしいです。

  • 機嫌のよいママでいたい。

  • さすが俵万智さん。
    子育ての経験を、こう残す&生かすとは!

    リアルに綴った歌の数々、
    育児奮闘中の私達に、癒しと共感と、一歩踏み出す勇気と…
    エールとして、すべてのママに贈りたいです(*^o^*)

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著者プロフィール

1987年の第1歌集《サラダ記念日》はベストセラー。歌集に《かぜのてのひら》《チョコレート革命》《プーさんの鼻》《オレがマリオ》《未来のサイズ》《アボカドの種》、評伝《牧水の恋》、エッセイ《青の国、うたの国》など。2022年、短歌の裾野を広げた功績から朝日賞を受賞。読売歌壇選者のほか、宮崎で毎年開催される高校生の「牧水・短歌甲子園」審査員もつとめる。

「2023年 『旅の人、島の人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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