日本辺境論 (新潮新書)

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  • 新潮社
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本棚登録 : 4905
レビュー : 611
  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106103360

感想・レビュー・書評

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  • 全体的には分かり易く書かれているが、「僕」が「私」に変わるだけの内容だけあって、3章「機」のテーマの部分は難解であった。
    日本語の特殊性から辺境性を論じる最終章は納得させられる部分が多々あった。引用も多く他への「学び」(知識欲)を増幅させられる。

  • 内田樹に興味があって読んだが、たしかにと納得する部分もある。
    辺境人のメンタリティや、島国辺境人としてのなかなか特種な歴史が、いまの日本人の根底にあるのかもしれない。

  •  たまには、難しい本を、と読んでみましたがやっぱり難しかったです。前半は、なるほど、と思うところもありました。しかし、武士道らへんからさっぱり分からなくなりました。
     ただ、いろいろ新しい知識も得ることができて、相対的にはよかったです。

  • ちと難しかった。「先駆性」については何ともうまい解釈だとは思う。いわゆる構えることでできるタイムラグではなく流れの中で間髪なく切り換える妙を説いているのだと自分なりに理解した。さらに著者の言い分を読みたいが、でもこの人の語り口には抵抗感がある。

  • 右翼の批判の的になってましたが、
    右左で片付けるには、もったいないほどの知見がつめこまれてます。

    個人的には、学生の指導に役立ちました。
    師弟関係の下りが。

  • 「はじめに」で十分に前置きされているとおりである。タイトルについて詳しく「論」じられていることを期待はすべからず。個人的な意見だが、今まで読んだ内田氏の著書は必ず共感するところと「?」になるところとがある。しかも、それらの差が大きい。本書も然り。歴史のところは正直まったく意味不明。しかし、「機」の思想と日本語の性質の章では目から鱗の発想ばかりで勉強になった。こうやって、少しずつでも知識を増やしていけたら私にとっては読書の本望を叶えられているのである。

  • 切れ味がよいです。
    んな無茶な、って色々思うけど、大風呂敷であること最初から公言してるしいいのだろう。
    「日本人は日本人論が好きである」

    そういえば、最近も政権交代で
    経済力の重要国である日本とアメリカが協力することは云々と言っててこの本を思い出した。それしか言えない日本にほっこり。
    と言って他の国と比べてる自分も典型的な日本人。無限ループ

  • すごく興味深い内容なのだけれど、この手の本を読みこなせる教養に欠けていることを実感した。自分の知識の幅が偏り過ぎているのだろう。数年後に再読したい。

  • 日本文化とは何か、日本人とはどういう集団なのかについて書かれた本。

    日本人は自国について他国との比較でしか語れない。他の国がそうしてるから、といったものの見方しかできない。それは、そもそも日本列島の民族意識、政治意識が中華(中国)と対をなす辺境民としての自意識から出発したからである。アメリカのように、国の成り立ちとしてのアイデンティティがないのである。この地理的必然から生まれたある種の劣等感はいつでもいつまでも日本を支配している。日本は、国内外に数多の被害をもたらした戦争ですら、自発的な意志や理念なく行った。他の列強がそうしてたからといって。日本人は後発者の立場から効率よく先行の成功例を模倣するときには卓越した能力を発揮してきた。またその一方で、先行者の立場から他国を領導することが問題になると思考停止に陥ってしまう。これはまさしく今の国際社会での日本の微妙な立ち位置を表している。
    しかし、日本人の辺境的民族性は悪いところばかりではない。「学ぶこと」に関して、その高い開放性が効率のよさをもたらした。目的を持ち、見返りを求めて学ぶのではなく、見るものすべてから学ぶという姿勢が資源の限られた日本では発達した。この「学ぶ力」こそが日本最大の国力であった。

    日本人論云々のところよりも、学ぶことについて論じていた章が強く印象に残った。日本人がもともと持っていた「学ぶことに関する有用性を先駆的に確信する力」がこの先の時代においてとても大切だと思う。
    学ぶことに関していちいち意味を考えてしまう冷めた大学生にこそ読んでもらいたい一冊。

    • hayashi401さん
      だいさん

      例えば大学の講義などで、「これを学ぶことに意味はあるのだろうか」と、学ぶことによるはっきりとした見返りを考えてしまうことです。
      ...
      だいさん

      例えば大学の講義などで、「これを学ぶことに意味はあるのだろうか」と、学ぶことによるはっきりとした見返りを考えてしまうことです。
      こう考えてしまうと、自ずと学びから得られるものはその見返り(目的)に限られてしまいます。
      大事なのはどんなことからも学ぶ姿勢であり、その態度です。

      古来から日本人はどんなことからも学ぶ姿勢を自然と有していました。その代表例が武道などにみられる師弟制度です。弟子は師匠から事前説明を受けることなく、その動きを見て学んできました。このとき、師匠の行い全てが教科書となり、師匠の意図しない動きからも何かしらを得ることができます。
      しかし、今では大学にはシラバスがあり、講義の目的を事前にはっきりとさせてしまう。これでは、学ぶことが限られ、知的ブレークスルーが起きない。このような姿勢が昨今の日本人の学力低下につながっています。

      昔の大学生と比較はできませんが、大学の講義を、自分の進路と関係のあること以外は無用だと考えてしまう学生が多いと思います。
      そういう学生にとって、学ぶことについてもう一度考えるいいきっかけを与えてくれる本だと思いました。
      2012/12/10
    • だいさん
      hayashi401さん
      どうもありがとう。参考になりました。
      (このレビュー)
      学生に限らず、多くの人のキッカケになるといいですね!...
      hayashi401さん
      どうもありがとう。参考になりました。
      (このレビュー)
      学生に限らず、多くの人のキッカケになるといいですね!良かったですよ!

      私は、「学ぶこと」についても“好い加減”が必要だと思ってます。
      2012/12/10
    • hayashi401さん
      だいさん

      はい。ありがとうございます。
      お互いどんどん学んでいきましょう。
      だいさん

      はい。ありがとうございます。
      お互いどんどん学んでいきましょう。
      2012/12/10
  • 日本人はキョロ充

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著者プロフィール

うちだ・たつる 1950年東京生まれ。武道家(合気道7段)。道場兼能舞台兼私塾「凱風館」館長。神戸女学院大学名誉教授。翻訳家。専門はフランス現代思想史。東京大学文学部卒業。東京都立大学大学院人文科学研究科修士課程修了。ブログ『内田樹の研究室』。



「2019年 『そのうちなんとかなるだろう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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