- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120050701
感想・レビュー・書評
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原田ひ香さんの作品は、『ランチ酒』や『まずはこれ食べて』のような「美味しい小説」のイメージがあったのですが、今作は少し違ってお金と家族のお話でした。
それぞれの登場人物の生活を、「お金」を軸にして見てみるとその人の生き方や価値観、人生観のようなものが克明に浮かび上がってきて、お金の使い方や稼ぎ方にその人が出る、というのがとてもよく描かれている作品でした。
ちょうど自分自身も今後の働き方やお金のことについてよく考えているタイミングだったので、節約や投資、ライフプラン等の内容も興味を持って楽しく読むことができました。
最後に出てきた、「お金や節約は、人が幸せになるためのもの。それが目的になったらいけない」というお祖母ちゃんの言葉は、私も忘れないようにしないといけないなと思いました。
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お金や節約のお話なのかな?と思ったら、家族のお話。私に知識がないから、投資信託や格安携帯のSIMカードのことなんかは少しよくわからなかったけど、地に足をつけて家族を想って暮らしているおばあちゃんが素敵。
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一万円生活のような内容を想像していたが、全く違った。お役立ち情報もあり、お金の使い方を見直したくなる本。
一千万円の貯金なんて今の自分にとっては夢のまた夢だけれど、将来的にそんな目標を掲げて生活してみるのも良いかもしれない。 -
女性のお金計画、なんとなく考えているようで、ここまで突き詰めて考えていなかった部分を実感させられる一冊。
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家族の絆にほっこり
お金事情がリアルすぎて貯金しようって思った -
2021年21冊目。
『お金や節約は、人が幸せになるためのもの。それが目的になったらいけない。』この言葉に気持ちが引き締まった。ちゃんとお金に向き合って暮らして行こうと思えた1冊。 -
お金のこと、人生のこと
少し考えるきっかけになる本。
ちょっと勉強にもなる。 -
お金って大事だよなぁ。少ない給料から引かれてる大きい年金。これを払ってるから将来安泰ってわけでもない。しかも、「今」の生活にもお金はかかるし大きい買い物や旅行にだって行きたい。節約って大事だけど大変だ。
美帆は20代でなんとか入れた会社で頑張って働いている。しかし、良くしてくれた先輩が会社の人為削減の対象になり退職したことや保護犬を飼うに当たって様々な条件があることを知り、節約することに決める。
70代の琴子は夫が亡くなってから減らされてしまった年金を心配しつつ、夫が残してくれたお金で生活していた。ホームセンターの投げ売りの花の苗をキッカケに出会った男友達を孫たちは警戒している。ある時、息子の嫁の智子にお願いされ、お節作り教室をし、嫁から謝礼をもらった。私、まだ働きたいんだと思うようになり…
30代の真帆は23才のときに結婚をしてそのまま専業主婦になった。今は1000万を貯めることを目標にし、色々節約やポイ活などしている。ある日、大学時代の友人がセレブ婚をすることになり、皆で羨むがその際に真帆の結婚と比べられるようなことをいわれショックを受ける。
40代の安生は全国各地をブラブラし、そこで時期バイトをして戻りたくなったら家に帰るという暮らしをしている。今回は、ホームセンターで出会って友達になった琴子とその孫の真帆のせいで、彼女と気まずくなり逃げ出したのだ。ちゃんと話し合えと琴子に言われ戻ってきた安生のもとに更なる不幸がやってきて…
50代の智子は数日の入院が終わり、家に帰ってきた。しかし、夫は迎えに来てくれるわけでもその日の夕飯を考えてくれるわけでもなく今までと変わらない。そんなある日、親友が離婚をすると報告を受ける。専業主婦が長かった友人は貰える年金や慰謝料がとても少ないことを教えてくれたが智子は不安になる。節約しようとするがなかなかうまくいかず…
最後の話は、1話の美帆の結婚相手についての話だった。みんなで美帆の心配をし、そして彼氏の実家が少しヤバいかんじ。私ならやめたほうがいいと言ってしまいそうだけど、美帆やその家族はいい方へ導く。正直、本当にいいのか?と思うところもあったが、それは娘の幸せを思う親の気持ちなのだろうと思った。しかし、「マジな話はやめようよ」という母親と二番目の兄が家族と絶縁状態なことを考えるとヤバい家族だ…
やはり節約には固定費削る。うーん。私もFPさんに相談したほうがいいかしら。
2020.12.30