SRO (2) (中公文庫 と 26-10)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122054271

感想・レビュー・書評

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  • SROシリーズ2作目。
    今作では事務職員の富田課長も活躍!

    前作で史上最凶のシリアルキラーを追い詰めたSROチームだが、その行動が問題視され活動自粛を命ぜられる。
    周囲からの風当たりも厳しい状況のなか、以前よりもチームが団結して事件の解明や犯人逮捕に挑むのが良い。

    ハリーファンとして針谷の出番が少なかったのは悲しいが、終盤のハリーならではの行動には笑ってしまった。
    また、チームの役には立てないと後ろ向きだった富田課長も自分の過去と向き合いながら次第にSROメンバーへ信頼も寄せ、チームの一員として任務をやり遂げようと変化していく過程もまた面白い。

    今作の犯人もシリアルキラーなんだけれど、前作とはまた違う怖さ。追い詰められた犯人が暴走しだしてSROメンバーや周囲にも危険が及びそうな、一般常識が通用しない犯人相手に立ち向かう終盤はハラハラドキドキ!

    SROメンバーそれぞれが自分の持ち味を発揮して活躍していて、今後の活躍も楽しみ。

  • 警察の広域特別調査室という特別組織の第二弾の作品。
    ひとくせもふたくせもあるメンバーが揃っているのに、今回の作品は事件が解決されるまでの話でした。
    それはそれで面白かったのですが、所属メンバーに関するエピソードなども期待していたので、そのへんがちょっと残念でした。
    でも、面白かったです。

  • 強く死を願う患者の前に現れて、その願いを叶えてくれる―栃木県・下野東方病院関係者の間でささやかれる「死の天使」の噂。担当患者が亡くなった責任を取らされ、退職を強要された看護師からの投書を調べるうちに、新九郎たちSROは奇妙なことに気付く。

  • さすがに「やりすぎだろ」とは思いますが、
    死が近づいていてどうにも逃れられないと
    自分が感じ、苦しくて辛いだけなら私も
    「死の天使」に縋るだろうなと。

    どう考えても人生は短いなぁ、、なんてことを
    感じました。

  • 富樫さんは歴史ものも書かれているのですが、非常に博識だなと思う。
    このSROシリーズも各メンバーが個性的で非常に面白い。
    Ⅲを読むのが今から楽しみ。

  • 面白かったー。
    今回もハラハラドキドキがハンパない。
    前作もそうだったけど、ラスト手前のスピード感が好き。
    SROメンバーもいい味でてきたし当分はこのシリーズで楽しめそう。

  • 続編がでて、わ、うれしいと思って、読みました。今度は、病院もの。連続殺人を犯す副委員長。ある決められた儀式、方式にのっとり、自らの考え方で人を殺していく。宗教を持っていると強くなれるけど、とんでもない方向に行く例かも。

  • 1巻よりこっちのほうが面白かったー!!1巻はちょっと身体的な痛みの描写のところぞっとしちゃったからなあ。精神的なもののほうが読める。面白いな〜歪み具合を書くのが上手いというか……シリアルキラーとかサイコパス?定義がよく分かってないけど、そういうキャラクターを出すとき、歪み具合をどうやって現実の日常で隠してるかの描写がいちばん肝だと思う。現実離れしたらその怖さも半減しちゃうし。前回といい今回といい犯人の描写が上手いので、他で気になるところは割と慣れて……いくけど文庫書き下ろしだからなのか誤字っぽいところが1巻にも2巻にもあってちょっと残念。
    あとはSROが一向にイメージアップしないのが皮肉でリアルでいいなーと思います。

  • 「SRO 死の天使」

    今度は病院が舞台!
    シリアルキラーはなんと敬虔なクリスチャン!

    重病患者に対して死とは何かを説いて決して死は怖くない!神様のところに帰るだけと説き、危篤状態になっても患者が治療を拒むように持っていく。

    なんとも手間のかかる殺人だけど、これで10年以上年間24人も殺していた。

    怖いなぁ。

  • 富樫倫太郎による広域捜査専任特別調査室SROの活躍を描く第2弾。
    前作からそれほど時間が経っていないのに新たな連続殺人の疑惑に迫っていくSRO。今度は医師が相手となる。
    本作では殺人を神の御心に従ったまでという認識のもとに、なんの罪悪感も持たずに実行していく相手が出てくる。しかも、普段は非常に優秀かつ冷静に的確に物事を判断できる聖人のような人物というところが空恐ろしい。つまるところ、外見や普段の行動からは相手が連続殺人犯とは見分けにくいということだ。
    海外作品ではよくそういった事例を扱うものを見かけるが、日本にはそぐわないのかなあと漠然と思っていた。前作の近藤房子もそうだが、普段とはまるで別の顔を見せる殺人犯に、現実にあり得るのではと思う瞬間が盛り込まれ、しかも、房子は薬剤師、本作では医師という本来人の命を救う役目を果たしている人たちというのがリアルに恐ろしい。
    SROの活躍もさることながら、こうしたリアルな設定で現実に起こりうると思わせる展開を用意しているところが、本作の大きな魅力である。

  • 編曲したキリシタン医師の琥珀が、聖教者としては、先の無い患者を歴代法皇の命日に旅立たせる(ある意味尊厳死)殺人を探り当てるSROの活躍を描く。中々おもろかった。

  • 神から与えられた使命だと言って、10年間患者を殺し続けるなんて…しかもそれが医者だというのだから、読んでいて腹立たしかった。
    宗教にのめり込むのって怖い。

  • 読みやすくスピード感もあり、意外性もあって良かった。

  • わりと早い段階で読み手側には犯人が分かる…
    前作もわりと抵抗なく読めたけれど、今作も抵抗なく読めると思う。
    本格ミステリとか、警察もの、とか思いながら読むと物足りないかも…
    警察内部のギリギリのやりとりとかにちょっと食傷気味なのでこのくらいがちょうどいい…

  • マンガを読むような感覚で楽しめた。読み終わった瞬間に3巻を開きたくなる。
    リスクと責任のとり方、制約がある中で出来ることで前進する方法、それぞれの強みを生かしたチームワーク、人の命に対してすべきこと、できること、すべきでないこと、運命の有無、などなど、考えさせられることが多い。

  • 評価は4.

    内容(BOOKデーターベース)
    強く死を願う患者の前に現れて、その願いを叶えてくれる―栃木県・下野東方病院関係者の間でささやかれる「死の天使」の噂。担当患者が亡くなった責任を取らされ、退職を強要された看護師からの投書を調べるうちに、新九郎たちSROは奇妙なことに気付く。新時代警察小説、待望のシリーズ第二弾。文庫書き下ろし。

  • 7

  • シリーズ第二弾であります
    第一弾で見事に連続殺人鬼を逮捕
    無茶で違法な捜査を行った警視庁広域捜査専任特別捜査室の面々は・・・・・・

    結果・・以下の処分に

    有給扱いの謹慎・・・二名
    心の病で入院中・・・一名
    外出禁止の管内勤務・・・四名

    でもでも
    事件は彼らを放っておいてはくれません
    ってか
    彼らは事件を放っておかない!!!!!

    ある病院で末期の患者たちが本病とは違う原因で死亡している
    その病院には死を望む患者たちを神のもとへ送り届ける【死の天使】がいるという・・・・・・・・
    事実関係を調査するためにSROは警視庁内で捜査とは無縁の職・・経理畑のベテランである富田を潜入させる
    そして、彼に・・・・・・・魔の手が・・・・・・・

    次々に現れますね~
    『シリアル・キラー』
    今回も厄介な相手です
    外科医ですから
    ある意味、生死のスペシャリストですから

    作中でも本人たちが言っていますが
    ほんと二時間ドラマような展開であります

    今回はSROの描写は抑え気味
    舞台となる病院関係諸々のお話が中心で

    えーーーーー死んじゃったよ・・・・・・・・あっけない・・・・・
    てなシーンもありましたが

    ラストシーンは謹慎中の二人も復活して
    またもや

    ハリー・・・・それ携帯しちゃダメだって言われてるでしょ・・・・・・

    今回も楽しかったでーす!!!

    パート3は全員揃うかなぁ

  • ハラハラドキドキの展開。最後、一気にたたみかけるように事件が動く。悔しい展開になってしまった部分もあるけど、次作も楽しみ^^

  • 二作目となり、非現実的な設定にも慣れてきたのか、前作よりスッと読めた。ただ、警察内部のドロドロした部分の描写は全く足りないし、SROメンバーの行動が「あぶない刑事」的なので、本格警察小説だと期待するとがっかりする。
    しかし、個人的には続編も読むつもりである。

著者プロフィール

1961年北海道生まれ。98年に『修羅の跫』で第4回歴史群像大賞を受賞しデビュー。以降、時代小説や警察小説を中心に活躍。本書はドラマ化もされた「生活安全課0係」シリーズの主人公・小早川冬彦が、警視庁本庁から日本各地へ活躍の場を広げていくシリーズ第2弾。著書に「SRO 警視庁広域捜査専任特別調査室」「スカーフェイス」「警視庁SM班」などのシリーズ他多数。

「2023年 『スカイフライヤーズ 警視庁ゼロ係 小早川冬彦Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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