夜ふかしの本棚 (中公文庫 あ 92-1)

  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122069725

作品紹介・あらすじ

作家は何を読んできたのか、それらは人生にどんな影響を与えたのか。最強の「中二病」小説、それぞれの青春時代の読書、価値観をひっくりかえされた本、国語辞典の「読み方」など……6人の小説家が自身をふり返り、おすすめの本と独得な読み方を紹介するユニークな読書案内。うち1冊は自己紹介をかねて自作をとりあげる。中日新聞/東京新聞夕刊での好評連載を書籍化。巻末には6人の執筆者へのQ&Aも収録。




●目次(執筆者と取り上げる作品)


1)中村文則 自作「教団X」/人間失格(太宰治)/砂の女(安部公房)/沖縄ノート(大江健三郎)/サラバ!(西加奈子)/俘虜記(大岡昇平)/百年の孤独(ガルシア=マルケス)/カラマーゾフの兄弟(ドストエフスキー)/審判(カフカ)/素粒子(ウエルベック)



2)佐川光晴 自作「おれのおばさん」/吾輩は猫である(夏目漱石)/どくとるマンボウ青春記(北杜夫)/同時代の作家たち(広津和郎)/オーウェル評論集(オーウェル)/歩行者の夢想(秋山駿)/俘虜記(大岡昇平)/丸山眞男集(丸山眞男)/よろこびの日(シンガー)/忘れられた日本人(宮本常一)



3)山崎ナオコーラ 自作「ボーイミーツガールの極端なもの」/岩波国語事典/本格小説(水村美苗)/オレがマリオ(俵万智)/長野陽一の美味しいポートレイト(長野陽一)/すゞしろ日記(山口晃)/吉野葛(谷崎潤一郎)/宇宙(ポプラディア大図鑑)/フラニーとズーイ(サリンジャー)/忘れられた巨人(カズオ・イシグロ)



4)窪美澄 自作「さよなら、ニルヴァーナ」/ねむり(村上春樹)/ゆずこの形見(伊藤たかみ)/津軽(太宰治)/ミッキーは谷中で六時三十分(片岡義男)/歩道橋の魔術師(呉明益)/火宅の人(檀一雄)/花芯(瀬戸内寂聴)/楡家の人びと(北杜夫)/ナイルパーチの女子会(柚木麻子)



5)朝井リョウ 自作「武道館」/一瞬の風になれ(佐藤多佳子)/殺人出産(村田沙耶香)/神田川デイズ(豊島ミホ)/路(吉田修一)/降り積もる光の粒(角田光代)/アンダー、サンダー、テンダー(チョン・セラン)/反乱のボヤージュ(野沢尚)/ひとりずもう(さくらももこ)/雪沼とその周辺(堀江敏幸)



6)円城塔 自作「道化師の蝶」/源氏物語(紫式部)/舞姫(森鴎外)/高野聖(泉鏡花)/吾輩は猫である(夏目漱石)/羅生門(芥川龍之介)/陰翳礼讃(谷崎潤一郎)/人間失格(太宰治)/雪国(川端康成)

感想・レビュー・書評

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  • 改めて朝井リョウは面白い。
    紹介文が楽しいから読みたくなる。
    6人の作家さん達がいろんな本を紹介してくれる。自分の本も。
    山崎さんの「待ち望むこと(本)」がいっぱいあって生きるのが楽しくなります、に共感です。

  • 共感しない思いに心が揺さぶられる瞬間がある。
    価値観を覆させるような瞬間の快感やざわめき、衝動はすごい。
    わからないからつまらないとは言いたくないし、だからといって影響されて常に変わりたいとも思わない。
    分かり合えなくても想像できることもあれば、わからないからと距離を置くこともできる。
    本を読んで琴線に触れた言葉が次に繋がることもあるし、本を読んで想像力を高めることもある。
    本を読むのがより好きになる一冊だった。

  • 中日新聞/東京新聞2015年5月11日〜7月31日の夕刊掲載分をきみに贈る本として2016年5月中央公論新社から刊行。2020年10月改題、加筆修正、章立てを変更して中公文庫化。朝井リョウ、円城塔、窪美澄、佐川光晴、中村文則、山崎ナオコーラ、の6人の作家が10冊づつ(円城さんのみ9冊)の本を紹介するエッセイ。当代一流の作家たちの多彩な本についての一言は、貴重。中村さんの共感を超えたところにある作品の話は、耳が痛い。山崎さんの俵万智解説時に編集さんにダメ出しされた話とか、円城さんの自作の話が楽しい。

  • 作家さんたちオススメの本たち

  • 朝井さんの紹介文、ほんとに読んでて面白くて、その本の魅力も伝わってくるから凄い
    どの本も読んでみたくなってしまった…

  • 気になる本ももちろんたくさんあったし、人にこれが面白い!と進めるときの文章の構成などが勉強になった

    「また、本を読んでいると、眼球が丸洗いされるというか、見ている景色が様変わりする瞬間が何度かあります。私とってそのうちのひとつが、『おそらく、人生のあらゆる局面で何度も何度も思い出すことになるであろう一行』に出会った瞬間なのですが、この小説の最後の一行を読んだときに私は、高校生ながら、その一行を一生覚えているだろう、その一行に自分の人生は何度も照らされるだろうと確信しました。」

    こんな幸福な読書体験を経験したい

  • 大好きな作家さんたちの読書遍歴を探れる素敵な本です

  • http://carin.shotoku.ac.jp/scripts/mgwms32.dll?MGWLPN=CARIN&wlapp=CARIN&WEBOPAC=LINK&ID=BB00606999

    六人の作家が心を震わせた五十九冊をご紹介。腹が立つほど面白い名作、なぜか苦手なあの文豪……夜ふかしを誘う魔法の読書案内。
    (出版社HPより)

  • 「きみに贈る本」(中央公論新社、2016.05.07)の文庫化。

  • アンソロジーかと思ったら、6人の作家さんによるブックガイド本だった。自著や、同じ本が紹介されてるのも面白い。源氏物語の英訳本の日本語訳があるのを初めて知った。読みたい。

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著者プロフィール

1989年岐阜県生まれ。2009年『桐島、部活やめるってよ』で、「小説すばる新人賞」を受賞し、デビュー。11年『チア男子!!』で、高校生が選ぶ「天竜文学賞」を受賞。13年『何者』で「直木賞」、14年『世界地図の下書き』で「坪田譲治文学賞」を受賞する。その他著書に、『どうしても生きてる』『死にがいを求めて生きているの』『スター』『正欲』等がある。

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