片想い

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (379ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163198804

感想・レビュー・書評

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  • 性同一性障害の人々を中心とした、深い話です。そしていつも通り、ラストは切ない。男とか女とかの明確な線引きって、なんなんやろなぁ。それは本当に必要なのかなぁ。

  • タイトルから『秘密』と同様の期待をもって読んだ記憶が。あれ程の評価が出来ないのは、出来る感情移入に限度があるから?

  • 前回読んだのが数年前なので詳細は忘れていたけど、大筋は覚えていました。

    私はこれまで性同一性障害の人と関わりを持ったことが無い。
    私は今現在大学の寮に住んでいて、去年、性同一性障害の女の子(心は男の子)と同じ部屋に住むことになるかもしれないけど良いか、と大学側から聞かれたことがあった。
    私は即座に嫌だと答えた。
    それはやっぱり差別感情なのかな。
    その子がどんな子なのか全く知らなかったけど、一緒に住むことがとても怖くて、何で怖いのか分からないけど、でもそれはきっと自分や他の“普通”の女の子と違うからだと思う。
    彼女とどう接して良いかとか、そういう基本的なことも全く分からなかった。
    大学は来年から彼女のようなセクシャル・マイノリティ専用の寮を作ると言っていたから、そういうことについてはやっぱりアメリカは進んでいるなと思った。

    改めて、自分のそういう人たちへの知識の無さを思い知らされた。
    普通の人として接するべきか、それとも精神的な性別で接するべきなのか。それとも、“性同一性障害者”として接するべきなのか。

    この本を読んで、皆を性別なんて関係なく、ただ一人の人間として接することが出来ればそれが良いとは思ったけど、でもそれってきっと正解じゃない。
    難しい問題だよね。
    そもそも何が原因で起こるんだろう。

    様々な人にとって、もっと住みやすい社会になってくれれば良いな、と思います。


    作中に出てくる「サンタのおばさん」、絵本で出版されてるけど、内容少し違うよね?
    サンタのおばさんは、クリスマス当日に生理になんてならなかったように覚えてるけど…。

  • ミステリー要素だけでなく、性同一性障害を取り上げてるのでヒューマンドラマっぽい印象も受ける。
    というか、本当にこのような悩みを持つ人は多く居るのだと思う。深く考えさせられて、面白かった!

  • 個人的に東野作品の中で一番好きです。

  • なんか、難しかった…。
    人間って…ほんま難しい。
    自分のことって一番わかりにくいんかもなー。

  • やばい…止まらなかった。
    すごいものを読んでしまいました。

    恋愛小説じゃないです。
    そんなものではないです。
    とてもとても哀しい物語でした。

    謎が解けていくほどハマりました。
    途中,思いもしない展開に何度もやられました。

    ジェンダーについては本当に考えさせられました。
    血液型で区別されることはほとんどないのに,
    男女で区別されることはあまりにも多すぎる。
    それは身体的なことが関わっているからだけれど,
    精神的なことに関してどうなんだろう。

    そして,自分が善意を持ってしてあげたことが相手を不幸にしてしまうことがあるってことがやるせなかった。
    それほど人間は複雑な生き物で,どれが正しくて何を信じればいいのかわからなくなる。

    タイトルの「片想い」に込められる意味はとても深かった。
    そして,男女を越える絆の強さをみた。

  • ジェンダー問題について。

  • 性同一性障害がテーマで重いだけに、ミステリー要素が少し邪魔な気がした。勝手ながら、もっとテーマを掘り下げた人間ドラマとして読みたかった。最終的に真相はどうなのか?で読み進めたってより、あまり登場人物に魅力的な人物が居ないからか、男と女、インターセックス、ジェンダーについて、色々考えさせられ印象に残った。

  • 性同一障害をテーマにした話でした。

    タイトルだけを見ると恋愛小説なのかなと思いましたが、読んでみると、全然違ってました。

    ミステリーも入っていて、おもしろかったです。

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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