出版大崩壊 (文春新書)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 86
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166607983

感想・レビュー・書評

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  • 新しいことは基本的にやっちゃえ!と思うのだが、電子書籍は甘くないということが痛烈に伝わる。旧式の構造で時代に合わせようとしても無理が生じる。だとしたらどうすべきか。今まで気づかなかった点がたくさん。

  • IT業界だけが騒いでいて、ビジネスモデルが確立されていないので、既存メディアはどこも採算割れを起こしている、そのためコンテンツが新しく生み出されてこないという悪循環。このままでは著者が言うように、いずれ知の崩壊が起こりかねないという危惧は大袈裟なものとは思えないです。でも、人間、そんなにバカでもないだろう、とも思います。結局、今のところは電子化しないのがもっとも賢明というのは哀しい現実だなあと思います。

  • 実に興味深い内容でした。
    嗚呼、憧れのマスコミ業界、今何処・・・
    揃いも揃って負け組とはなあ。

  • 「セルフパブリッシングが当然のように行われることで、ゴミがあふれ、プロとその作品=良貨が駆逐されていく」

    これはデジタルだけに限られたことではないように思う。本やCDの商業作品にひどい作品も見られるし。ただ、セルフパブリッシングではゴミがあふれるというのは同意する。他人の目に晒されることを意識していない作品は、本人は良くても見ている・聞いている人には耐えられないだろう。もちろん全部が全部ではないけれど。

  • 【新刊情報】出版大崩壊/ 山田順 http://booklog.jp/asin/4166607987 023/ヤ 大手出版社に34年間勤め、電子出版にも手を染めた元辣腕編集長が実体験を基に、電子書籍に関する希望的観測を打ち砕き、その誤解を解くとともに、メディアの未来を見据える

  • 全般的に、個人的な実感と重なる部分が多かった。
    もっとも同感したのは、「あとがき」だったりする。

  • 元光文社の辣腕編集長が「電子出版」の絶望的な未来を語る。とはいえ、電子出版自体が立ち上がらないということではなく、それが(収益をもたらすという意味での)ビジネスモデルになりえないということを論じている。特に既存の出版社にとっては「紙→電子データ」というメディアの転換は経営的にほとんど不可能と断じる。GoogleやAmazonのようなプラットホーム提供者に収益機会がシフトしていくというのが見通し。
    佐々木俊尚氏の「キューレーションの時代」と併読すると、今日の「本の未来」がかなり見えてくる。

  • これから自分が飛び込もうとしている世界への警鐘として。
    絶望してしまうような状況はどこも同じ。レビューとはかけ離れてしまうが、早く国外に逃げろって誰かも言ってるのはその通りだと思う。ただ自分にはその度胸も能力もないから、せめて自分で望むところにいたいと思う。

  • 電子書籍は、要らないでしょう。

  • 2011/4/28読了。
    光文社に長く勤めた後に電子書籍ビジネスにトライ(しようと)した著者による、「電子書籍は出版業界を崩壊させる」と説く本。
    とはいえ、感情的なネガキャン本ではない。電子書籍の歴史から、2010年の電子書籍元年ブームの動向をまとめた上で、自炊や著作権などの問題を適切に取り上げ、データと実体験に裏打ちされた冷静な筆致で、どう考えてもそうなる、と結論を導き出している。非常にリアルな出版論、電子書籍ビジネス論である。
    現状の出版ビジネスの形は、おそらく著者の予測に近い形でいったん崩れていくだろう。その後どうしたらいいのかは本書には書かれていない。それは各自が自分で考えなければならないことなのだろう。

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著者プロフィール

1952年、神奈川県横浜市に生まれる。立教大学文学部を卒業後、光文社に入社。「光文社ペーパーバックス」を創刊し、編集長を務めた後、2010年からフリーランスになり、国際政治・経済・ビジネスの分野で取材・執筆活動を展開中。
著書には『出版大崩壊』『資産フライト』(以上、文春新書)、『本当は怖いソーシャルメディア』(小学館新書)、『「中国の夢」は100年たっても実現しない』(PHP研究所)、『円安亡国』(文春新書)、『地方創生の罠』(イースト新書)、『永久属国論』(さくら舎)、翻訳書に『ロシアン・ゴッドファーザー』(リム出版)などがある。

「2018年 『東京「近未来」年表』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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