まひるの月を追いかけて (文春文庫 お 42-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167729011

感想・レビュー・書評

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  • 行方不明になった腹違いの兄を、兄の彼女と名乗る女と共に奈良へと探しに行く。

    古都奈良の、数千年前から現在までの時の流れがごちゃ混ぜになったような雰囲気と、旅を続けるたびにそれぞれの関係性や思惑がくるくると変わる状況がリンクする。

    個人的には、会話や思考の流れに集中してしまい、奈良の情景が全然頭に入らなかったのが残念。また、最後の展開が少し唐突で、もう少し静と母の関係性が描かれると良かった。描かれない、ということがつまり静の母への感情を表しているのかもしれないけど…。

    そういえば、腹違いの兄弟姉妹や、死者を軸にした生者たちの苦悶っていうテーマは恩田陸さんの作品によく出てくるなぁ。

  • 兄が失踪した。兄の彼女と彼を探す旅に出るが━。

    母親を「あの人」と初めて呼んだのっていつだったろうなんて考えながら読んでいた。
    設定はやはり複雑なところがあるけれど、『ユージニア』ほどの不気味さはなくて、そこは読みやすかった。
    源氏物語みたいなお話。

  • 結構探り探り読んだ。
    研吾の真意は今ひとつわからないけど、、
    何が起きても不思議でなさそうなところは奈良という土地ならではかな?
    橘寺行きたいなー

  • 図書館が閉館中なので、家にあった本を読んでみた。買ったムスメに訊いたら、読んだかどうか覚えてないと。実際読んでみて思った…コレはすぐ忘れるやつだわ(^_^;)
    旅の途中何かが起こるのか?確かに何かは起こったけど…思ってたのと違うと言うか…登場人物に共感できないし、ぐるぐる考えてるばっかだし…。タイトルが好みなだけに非常に残念…私には理解できないタイプのお話でした。

  • 友達同士、恋人同士、親子関係、夫婦関係、兄弟関係、人間関係はいつも複雑で単純に割り切れるものではない
    奈良を旅しながら、主人公をとりまくさまざまな人間関係か一つ一つ紐解かれてゆく
    彼女をとりまく人間関係が実は破綻していたことが判明する中、唯一深められた異母兄弟との関係
    それも、ラストシーンで一番衝撃的な事実を知ることになる
    はたして自分なら、この事実を受け入れることができるだろうか?
    心に重くのしかかる一冊

  • 漠然と感じていた気持ちに、かたちをつけてくれた
    「旅先で、朝の町に出ると、いつも取り残されたような違和感を覚える。」旅先で、一人で町に出たときの「孤独感と解放感」
    そうそう、納得。

  • 序盤はストーリーがゆったりと進む印象がありました。

  • 恩田陸さんは大好きでもう何冊も読んでいるのですが、今回は今ひとつだったかな…。
    何故か私の頭の中の登場人物の顔が定まらない。特に妙子。妙子の顔がコロコロ変わる。私の読み込みが甘かったのかもしれないのですが…。そんな印象でした。

  • 読んでいくにつれて、ストーリーの中に引き込まれていく。で?どうなるの?とドキドキしたり、ちょっと気持ちが複雑になったり。
    登場人物の環境も複雑で、一見、寂しそうに見えるも、何か今までや今の自分の状況を思い返したり、不思議な気持ちになっていく。

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著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。

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