ステーキを下町で (文春文庫 ひ 20-4)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 38
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  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167904296

感想・レビュー・書評

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  • 平松さんが紹介してくれる食べ物やお店はわりと都内やその近郊が多い感じがして、それはそれで役に立つし親近感もあってよいのだけど、この本では北海道から沖縄まで旅して回っている。もともとは「オール讀物」に連載されていたものなので、文藝春秋のふんだんな取材費を背景にいろんなところに行けたのかな。
    各編におまけのように1~2ページの漫画(谷口さん画)が入っているんだけど、これだけなら別にある意味ないんじゃない?

  • まさしくおいしい一冊。

  • 今回は北海道から沖縄と全国いろいろ。まるます家はここでも取り上げられているので、もう行かねばなるまい。

  • 孤独のグルメのマンガの画を描いている谷口ジロー氏のイラストに惹かれて購入した本。帯広のぱんちょうの豚丼や東向島のかたやまのステーキ、餃子の王将など普段遣いの出来るもしくは旅先で食べるB級グルメのショートエッセイ。何も考えずにさらっと読める。また短編なので細切れで読んで行くこともでき、またグルメ本としても使える本です。

  • テレビには食レポと称しておいしさを伝えんと工夫を凝らした映像が毎日のように溢れている。紋切り型の美辞麗句や繰り返される感嘆の声に食傷気味になるそれらと異なり、本著では店の佇まい、店員や客の様子、そしてメインたる料理の描写によって食事の魅力が鮮やかに再現される。味についてはほとんど詳細されてないのに描かれる食べ物の数々はあまりにも誘惑的。空腹時に読んではならないのはもちろんの事、満腹時に読んでいてもまた食欲が出てくる危険な書である。

  • 帯広の豚丼、鹿児島の黒豚、赤羽の飲み屋、下町のステーキ、餃子の王将、根室のさんま、青森の鮟鱇、三陸のウニ丼、東京駅の駅ナカ等その土地ならではの食を探求したエッセイ。料理そのものの描写はもちろん料理人や料理の背景まで魅力的に綴られている。

  • 平松 洋子さん文章と谷口ジローさん画の第2弾。今回は旅が多い。場所と食事は結び付くなあ。帯広の豚丼おいしそう…あとうどん…。「餃子の王将」は店舗でだいぶ違うんですね。どれもおいしそうだったけど、ある所は読み飛ばした…

  • 全国各地の食べものについて書かれてるが、餃子の王将が店長に裁量が任されていて味が違ってたりすることは驚きだった。
    京都の冬は、あんかけうどんというのも知らなかった。
    平松さんの文章は、日本語の勉強になるぐらい表現豊かと感じた。

  • ひたすらお肉が食べたくなる。500gはすごい。ぱんちょうの豚丼、沖縄のすば、京都のうどん、東京のきらびやかな駅弁たち。どれも読みながら悶絶するくらい美味しそう。

  • 先にレビューした『サンドウィッチは銀座で』と同時購入した一冊。
    前著と同じ、『オール読物』の連載で、谷口ジローさんの漫画が入るのも同じ。

    この巻では、まず豚丼から始まる。
    鹿児島の黒豚尽くしの会席、弘前の「藩士のコーヒー」にイカメンチ。
    東向島の「駄敏丁カットステーキ」はグラス・フェッド(草で肥育した)で、「ごくごく」のどに入ってくる肉だという。
    沖縄の大衆食堂。
    餃子の王将の支店による個性の違い。
    根室のさんま祭りに津軽のアンコウ、岩手久慈駅の「ウニ弁」、東京駅のエキナカグルメ…。

    この人の本を読むと、食の世界って広いなあ、と感じる。
    私自身は食には関心はあるけれど、それほどの執着はない。
    私はきっと、一生スーパーで買った特売品を食べる人生だろうと思っている。

    では、この本は不快かというと、そんなことはない。
    こんな世界があるということを知るだけで楽しい。
    まあ、正直、読んでいるこちらの胃がもたれてしまう気がしなくもないけれど。
    土地の雰囲気、メニューが開発されるまでの歴史、店の人の思いなどによりそいながら、一つのメニューが丁寧に紹介されていく。
    平松さんの目配りの細やかさのおかげで、退屈しない。
    食のエッセイとして、私の中では第一の作品のような気がする。

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著者プロフィール

平松洋子=1958年、倉敷生まれ。東京女子大学卒業。エッセイスト。食文化、暮らし、本のことをテーマに執筆をしている。『買えない味』でBunkamura ドゥマゴ文学賞受賞。著書に『夜中にジャムを煮る』『平松洋子の台所』『食べる私』『忘れない味』『下着の捨どき』など。

「2021年 『東海林さだおアンソロジー 人間は哀れである』 で使われていた紹介文から引用しています。」

平松洋子の作品

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