傷だらけのカミーユ (文春文庫) (文春文庫 ル 6-4)

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167907075

感想・レビュー・書評

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  • 2019年75冊目。「刑事カミーユ」シリーズの完結編。妻イレーヌを酷い形で失った刑事カミーユに新たな恋人ができ、危うい関係ながらも立ち直りつつあったカミーユだがその恋人が事件に巻き込まれ、刑事の職も失う危機に陥りながらも、事件の真相を解明するという話の筋。犯人は主人公に恨みを持つという観点から考えれば、予想はできたけどよもやあの人物だとは。「その女アレックス」から真相がわかるまでの手口が読んでいていつも驚かされる。もう1冊別の小説が残っているので、それも読んでいきたいと思う。

  • 警部の声がハリソンフォード(磯部勉)さんので脳内再生されてます!笑
    笑ってますが物語は悲しすぎます。

  • 3日目から、一気に面白くなる。事件の真相は、想像を超える。

  • 三部作終了。

    まぁあまり謎解きとかどんでん返しの要素はなく。

    でもわりと面白かったです。

  • 「その女アレックス」のような謎が解けてゆく面白さがなくサスペンス感だけで物足りなかった。

  • いつも以上にひとりで暴走するカミーユと、それをあざ笑うかのような展開。犯人の男の語りを読んでて、それが誰なのかが全くわからないことに途中まで気が付かず、あれ? 犯人誰だ? と思って登場人物を見返してみたら、思い当たる人物が1人しかいなくて、暗い気持ちで読んでたんだけど、3日目に入ったらそれどころじゃない事が起きてました。前作、前々作みたいなインパクトはなくて、ただただ絶望的な話でした。続きはないかもしれないけれど、読みたいな。せめて途中にあるらしい中編の邦訳を望みます。
    それから、カミーユの身長は145cmほどだそうなので、日本車に乗れば、普通に足で運転できるんじゃないかな…とシリーズを読むたびに思う。

  • さすがに続けて3作目ともなると作者のクセも読めてきて、真相は「たぶんこうなんだろうなあ…」と思ったとおりのもの。前作での「あの」描写にひっかかった人もいるだろうが、そのへんとか、本作前半の既視感とかを回収する技術は素直にうまいと思った。
    「イレーヌ」から読んだので、どうもあれの描写にひきずられているというか、「カミーユってこんな猪突猛進バカだっけ?」感は多少。法律婚した妻のためなら同僚を総動員できるが、愛人だとその存在すら明かせないって、フランスでしょ日本じゃあるまいし、とも。トラウマゆえかなと己を納得させるも、そのかたくなさには釈然としないものが残った。

    ところで文春さんには、邦題と登場人物表の致命的なセンスのなさを、ぜひともなんとかしてほしい。本作など、売れ行きはもう保証されたシリーズなのだし、「犠牲」でいいじゃん(1作目は確かに、原題じゃわかりにくいけど…「傑作(マスターピース)」とか?)。
    「アレックス」でも…誰か追加されるたびに登場人物表を確認する人、翻訳小説読みには少なくないと思うんだけどなあ。私は、あれで激しくずっこけました。

    2019/1/4〜1/5読了

  • 結末や犯人の正体が分かってしまった。全体を通してみればひたすらカミーユが穴の中に落ちていく印象。しかし読み手を飽きさせない展開、文章は健在です。

  • 哀愁漂うラストが印象的。日本語タイトルはややネタバレ的。

  • ヴェルーベン・シリーズの完結編。
    前作がじりじりと追うヴェルーベンなら、今作はじりじりと追い詰められてはまり込んでいくヴェルーベン。

    タイトル通り傷だらけでボロボロの主人公が、さらにもっとボロボロになっていく様子は、救いがないようにも感じましたが、ラストでヴェルーベンはやっと立ち直れたのだとも感じられて、暴力的で容赦のないシリーズだから思える独特の哀しい爽やかさがありました。…しかし、ヴェルーベンのその後を思うとやりきれない…。

    前二作を読んでいるので叙述や構成トリックに期待しつつ身構えて読んだので、なんとなく途中でわかってしまったのですが、わかっていても遜色なく楽しめるからすごい。

    読後にやっぱり戻って最初から読み返しました。序盤は「あのヴェルーベンの彼女」という思い込みで読んでいたので、好意的に解釈した行動が実は違った意味に見える。こうした視点変化の驚きがあるので本当に深く楽しめます。

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