- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167907075
感想・レビュー・書評
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これで完結、カミーユが傷だらけになる、アンヌは殺される?、という思いから、読み終えるのが嫌で、ゆっくり読んでしまった(早く読みたい気持ちとの葛藤がつらかった)。
カミーユには幸せになってほしいのに、なんたる仕打ち!ひどすぎる…心が痛い。
でも、ルイがいい子すぎて、癒やされた。
いつか幸せなカミーユがみたい。
幸せな結末の、おしゃれなミステリーだって世の中たくさんあるし。
お願いします~! -
タイトル通りカミーユが精神的にズタボロになっている。前二作ほどのインパクトはないけど、面白かった。自己犠牲について、カミーユが語っている言葉が心に残る。ああいう状況の中でルイとグエンがいることの安心感は凄い。にしても、今後のカミーユはどうなるのかを思うと心が痛い。
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本作を読む前に[悲しみのイレーヌ]を読んでほしい。最後の見事な展開と結末にしてやられた。まさかの前作との繋がりに脱帽。[その女アレックス]の強烈な個性には度肝を抜いたが、今回はストーリー展開に感動した。主人公のカミーユは本当に傷だらけ。
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時系列が見事。カミーユにはあまりに酷な展開。なんてひどい話、としかいいようがありません。カミーユ三部作はこれで完結らしいけれど、また会いたい、そう強く思っています。
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三部作完結編。容赦のない暴力シーンで幕を開ける。これがとにかく惨たらしい。
で、その後のストーリーはカミーユがひたすら犯人を追うというもの。彼女を守る使命感に突き動かされる彼は、ルールを無視して警告をスルーしてどんどん窮地に追い込まれていくけど、それでも犯人を諦めない。この展開がどこまで続くのか不安になるが、そこはさすがのルメートル、今見えてる景色が正しいとは限らない。
でも三作目ともなると慣れてくるのか、徐々に見えてきてしまう。なので衝撃度は低め。全シリーズ通しても、衝撃度・完成度共に一番凡庸に感じてしまった。前二作でいろいろやって、結局はカミーユ個人の物語に帰結する。彼の苦悩を思うと居たたまれないけど、個人的にはそこまでこのキャラに思い入れはないので、単にモヤモヤしたまま終了。あー残念。 -
被害者に対して加えられた凄惨さ残虐性、
描写のグロさは、前2作に比べて軽い。
しかし、読み進めながら心が重くなっていく。
それはきっと、アルマンがいなくて、
ルイやル・グエンとも距離をおいて孤独、
傷だらけになりながら職の義務とともに、
自身の生の感情から事件を追うカミーユに
読者という枠を超え共感、自身を投影しているから
なのかもしれない。エンターテインメントとして
どんでん返しを期待する(実際に一定の驚きはある)
が、これまで周りとの環境・関係で、
皮肉や軽口をたたくカミーユが
過去を(前二作を)ひとり背負って
結末に向けて、突き進むのは痛々しく
読者でさえ傷をえぐられる。
だから最後の余韻が救いだったら、と思うと
カミーユのためにも、読者のためにも続編が欲しい。 -
シンプルな構成?分かりやすい犯人像?
振り回され敵を増やしてゆくカミーユ…
といった内容でしたが、さすがルメートル、一筋縄ではいかない展開でした。 -
シリーズ完結編 訳者が前二作と同じ方だったので安心して読めた。半分ほどで骨になる筋書きはなんとなくわかったけれど犯人までは分からなかった。シリーズを通して犯人の動機が私には いまひとつしっくりこない所があるけれど それを差し引いてもあまりあるほど 主役のカミーユのキャラが際だち 文章が素晴らしく 今回も一気に読み切った。シリーズを通し 本当に傷だらけのカミーユ..人はそれでも生きていけるのか と考えてしまう..
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面白かったあ!!最後のページまで読んだ時の気持ちはなんとも言えない。終盤は怒涛の展開と切なさでガンガン胸に響いた。フランスミステリーってこんなに面白いんだと改めて思う。狂気とユーモアのバランスが絶妙で、このカミーユシリーズが完結してしまったことが悲しい。