(読んだふりしたけど)ぶっちゃけよく分からん、あの名作小説を面白く読む方法

著者 :
  • 笠間書院
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  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784305709288

感想・レビュー・書評

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  • 2021/02/10

    テレビでカズレーザーがおすすめしてて、まあタイトル的にも、よくある本の読み方アドバイスー的な本かなと思って読んでみたら。めっちゃいいじゃん! わたしは小説読むのが好きだけど、純文学とか、正直どこをポイントで読むの…?って思って読んでること多々。大学の時みたくその本を研究するってなったらいろんな文献読んだりするかもだけど、そんなの普通しない。でも、この本は研究するまででなく作品をちゃんと理解して読むに必要な技術のポイントが実際作品と照らし合わせながら描いてくれててめっちゃわかりやすい。そして書き言葉も硬くなくて、わかりやすいように難しい解説は噛み砕いてくれてるし。読むのに技術がいるって確かにそうよな。そして読む技術が書いてあるけど、物書きをするにあたっても使えるとおもう。物書きさんはここに書いてある技術つかったらおもろい作品かけるんじゃない…? そして個人的に、外国文学の登場人物の多さに名前が覚えられない(それは私がアホだから) 的なことが書かれてあったんだけど、それ私だ…なのにこの人はこんなに作品を読んでて読む技術も知ってる…私も読んだふり卒業できるようになるんじゃね!? と親近感わき、好感度上がってた。笑

  • 小説、特に芥川賞的な作品を読んでいるときに、はたして自分の読み方は正しいのだろうかと思うことがある。きっと人それぞれで良いのだと思うが、文芸に詳しい方が「読み方」にフィーチャーしているところが新鮮であるし、大変参考になった。

  • 「小説の読み方入門」たる本書。なるほどなー、確かにそういうの必要かも。しょっぱなで「小説スキで自己啓発本キライな人(そんなのいるのか?)」とか書いてあってぎくっ。
    いやだって、自己啓発本の「タイトルから中身が想定できる」「結末を読者に直接渡すもの」であるってところ…そこが苦手なんですよ!そんな直渡されても、いらん!ってなっちゃう。
    ま、そのわりにわかりやすいタイトルのラノベも読みますけどね。
    だいたいの小説が「わかりにくいタイトル」である理由、積読だって悪くない、などなどの入り口を経て、『カラマーゾフの兄弟』から『三体』、『ドグラ・マグラ』から『若草物語』などなど紹介していってます。
    個人的には『金閣寺』についての紹介が印象的だった。ぜひどん引きしながら読んでみたい。

  • 読み方の、コツを教えてもらえる。タイトルはわかりにくくて良い。小説のテーマを探す、メタファーを理解する、とばされている描写を理解したり、察したりする。又、語り手が嘘をついているんでわ、と疑って見る違和感を感じとる、そこから自由に妄想を広げる等、小説は、自分以上に悩んでいる、苦しんでいることを教えてくれる。

  • 文章が面白く読みやすい。作者さんの人柄が出ている。自分をバカと書いているがとても文学についての見識が深い人だと思っていたら、なんと大学院で教わった内容とのこと。私もその授業受けてみたいと思った(笑)
    紹介されている中で、カラマーゾフと三体が特に気になった。
    内容としては、難解な本は先にあらすじを入れる。翻訳は好みの訳で。作者の経歴を知る。作者の思想やメタファーを考える。古典は解説書を色々読み比べる。などなど
    一番はっとしたのは、文学的とは細かさ、分かりやすくないこと。という言葉になるほど!と思った。

  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50213374

  • 著者の年齢が近いこともあり、友達からおすすめの本を薦められているかのように読めました。大学院には行かなかったし、教わったことを面白く捉えられるには受け手の技術もいると思いますが、文系でも大学院行く道もあったんだなーと今更ながら。
    ただ読むだけでも楽しめるけど、どの小説も深く読めるようになりたいです。

  • 以前夏目漱石の『三四郎』を読もうとして挫折したので、名作小説をどうやったら面白く読むことができるのか興味があって読んだ。

    小説の読み方について「なるほど〜こう読めばいいのか」と思ったのと、作者の三宅さんがとても楽しそうに小説を紹介されているのが読んでいて伝わってきたので「私もこの本読みたい!」と思った。

  • かなりの衝撃
    古典文学がご専門だったらしいが現代小説も関係ないのねセンスある人は
    今後要注目の作者様

  • 依岡隆児先生(総合科学部国際教養コース)ご推薦

     徳島ゆかりの三宅香帆さんの新刊本です。前作、『人生を狂わす名著50』に続き、日本・世界の名作小説のススメとなっています。
     いま風の書き方ですが、しっかり名著を読み込まれていて、今回も好感をもって読ませてもらいました。私自身、いろいろと気づかされることもありました。
     漱石から村上春樹、ドストエフスキーからサリンジャーと、「読んだふりはしたけど、ぶっちゃけ、よく分かんなかった!」という名作小説に挫折した人にお勧め。かくいう作者自身がそうだったというわけで、名作の読みどころや読み方を、大学院時代に培った専門の文学研究の成果もまじえて、示してくれます。「昔よりちょっと、『小説を面白く読むコツ』を理解しただけ」という現在の筆者の視点からの、等身大の読書指南になっています。
     学生時代に名作小説に挑戦したいと思っている学生の皆さんにオススメします。

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著者プロフィール

1994年生まれ。高知県出身。
京都大学大学院人間・環境学研究科博士前期課程修了。大学院時代の専門は萬葉集。大学院在学中に書籍執筆を開始。現在は東京で会社員の傍ら、作家・書評家として活動中。
著書に『人生を狂わす名著50』(ライツ社)、『文芸オタクの私が教える バズる文章教室』(サンクチュアリ出版)、『副作用あります!? 人生おたすけ処方本』(幻冬舎)、『妄想とツッコミでよむ万葉集』(大和書房)、『(読んだふりしたけど)ぶっちゃけよく分からん、あの名作小説を面白く読む方法』(笠間書院)。ウェブメディアなどへの出演・連載多数。

「2021年 『女の子の謎を解く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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