サピエンス全史(下)文明の構造と人類の幸福

  • 河出書房新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309226729

感想・レビュー・書評

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  • p.254
    心が集合的なものになったら、自己や性別のアイデンティティなどの概念はどうなるのか?

    人類補完計画みたいですね。

  • 後半になってようやくおもしろくなった。
    なるほど世界はそう動いていくのね。

  •  訳者あとがきにもある「目から鱗が落ちる」体験が随所でできる名著であった。特に私が常識が覆されたような感覚を持ったのは以下の点においてである。

    ・人間の文明は全て虚構の上に成り立っている。
     ホモ=サピエンスが他の人類種を退けて生存した理由は「認知革命(=虚構を作り出す能力)」にあると論じる筆者は、今の諸文明も全てこの認知能力に基づいていると論を進める。一見すると確固たる不変的なものとして捉えられがちな政治体系や経済も全て人間の編み出した虚構であるそうだ。

  • 筆者は虚構を受け入れる能力、無知を認める能力が今日の科学革命、資本主義の発展を促したとする論考を展開していきます。そして生物工学、サイボーグ工学、非有機的生命工学のいずれかによりサピエンスはサピエンスでなくなるという予言でしめくくっています。題名で想像するような各論めいた民族ごとの歴史は最小限で、人類全体の発展に至る前提条件などに多くの紙面を割いています。現代の資本主義、科学技術の背景を理解するにも多いに参考になると思います。

  • 人類の歴史の流れを網羅的にカバーした本
    とは言え、基本は欧米視点。

    現在金融や経済の思考がベースになっているが、それがどの様に発生し発展したのかが背景から理解できた。

    中世の人々は、未来が良くなると言う思考ベースが無かったと言う話は今の世界の感覚からは正反対だと感じた。
    しかし当時の社会状況や医療技術からは当然なのかもしれない。

  • 2014年刊行だが、書かれている事が既に置き始めている。脳をコンピューターに繋ぐのも先日発表されたばかり。遠くない未来、今の若い世代が高齢になる頃には、高齢、と言う定義も曖昧になってる気がする。

  • 「無知」を認めたことによる「科学」の追求と、「欲望」と「他人(種)の苦しみへの無知無感」をシステム化した「資本主義」という新たな宗教から「化け物」になったホモサピエンス。でも、ホモサピエンスは「幸せ」なのか?ホモサピエンスはこれから「どうしたいのか?」。この投げかけにはっとさせられました。

  • サピエンスの歴史の中で様々な革命を経て、全く想像もつかない程の文化や生活の変化は起こってきたが、サピエンスの生物としての構造そのものはほとんど変わってはいない。幸せ一つとっても、神経伝達物質の作用など機能以外の何者でもないのは確かであるとのこと。非常に安心させられた。

  • 2020/1

  • 自らの無知を前提とする科学主義が、それまでと全く異なる大航海時代をもたらし、やがてそれは資本主義と結びついていく。かつての中国にいくら大きな船があったとしても、自らがすべてを知っていることを前提にするから、大航海時代にはならない。

    幸福とは期待との相関で初めて意味を持つ。脳内の問題に閉じ込めれば、セロトニン増やせと言う話になる。期待そのものを修行によって極小化するのが仏教。

  • 科学は自らの無知を前提に発展。
    それが大航海時代の原動力に。

    科学がどの道を進むかは、イデオロギーと政治と経済の力に影響される。

    科学によって、富の総量は変わらないという思い込みが覆され、科学と資本主義は深く結びつきながら発展した。
    偉大な探検も、背景には投資家の援助があった。

    利用できる資源は増え続けている。

    幸福は、客観的条件と主観的な期待との相関関係によって決まる。

  • この本のキーワードである「虚構」というものがどのようにサピエンスの歴史に関与してきたかということが具体的に知ることができました。
     サピエンスは共同主観的現実を生み出し多くの人々と協力してきたことを知り、このような虚構による秩序が現在の社会を構築し発展してきたのだと思いました。
     中でも衝撃を受けたのは宗教は帝国の正当性を担保するものに過ぎないということです。宗教によって想像上の秩序が強固になり多くの人を結びつけることが可能になったということが印象に残りました。

    人類がどのように科学を進歩させていったのかそのプロセスや思想を知ることができた。
     印象的だったところは資本主義について述べている箇所だ。現在私たちが生きる世界の多くの国が今日も資本主義を維持するのは、私たちが将来の成長を信じさらなる発展を期待しているからではないかと思った。
     また幸福についても考えさせられた。幸福を掴むヒントは仏教の考え、すなわちブッタの教えの中にあるのかもしれないと思った。

  • 自分が何を望んでいるかもわからない、不満で無責任な神々ほど危険なものがあるだろうか?(P265)

    人類への警鐘、含蓄そして今後の示唆に富む素晴らしい良書でした。

    出家したくなりました笑

  • (上巻より)

    とにかく面白かったが、感想をいくつか。

    文化が矛盾を内包している、とする説明で、
    中世ヨーロッパの貴族がキリスト教と騎士道の両方を信じていたというのは、
    失笑できるが、
    現代ではそれが、「自由と平等」だと指摘されると笑えない。

    グローバルな社会への道は必然的な結果と書かれているが、
    このコロナ禍の世界を著者はどうみているのだろうか。
    分断された状況は一時的なものだと考えているのだろうか。

    日本の西欧化の成功(ある意味での)については、中国や他のアジア諸国と異なり、
    西洋と機械や装置だけでなく、社会や政治機構やその思想を受け入れたからだと
    書かれていた。
    それはその通りなのだが、それだけではない気がする。

    「資本主義」が新しい宗教であり、経済成長を信じているとすれば、
    バブル崩壊後、デフレ・スパイラルが実在した日本は、
    その信者ではないのだろうか。

    ネアンデルタール人を絶滅に追いやったのか、
    それともただ生存競争に勝っただけなのかは不明だが、
    カインがネアンデルタール人でアベルが私たちなのだろうか。

    気になったのは図26.
    古代中国の文字が貝が貨幣を現しているという見本だったが、
    それがどの漢字に当てはまるのかわからない文字があって、気になった。

    一番笑えたのは、図6。
    サピエンスが遺伝子や生物学的限界を超えた「認知革命」の例として、
    繁殖や子育てをしないアルファオス(ボス猿)の例えとして、
    ローマ教皇の写真を載せるのは反則だ。

  • 「貨幣・国家・宗教」という人類の進歩を加速させた3大要素。これらは全て“虚構=フィクション”である。
    認知革命によって、うそ(虚構)を信じる力を手に入れたホモ・サピエンス。虚構を信じる力でここまで進化したと言える。
    現在生きている社会の全ては虚構でしかない。
    相互信用が成り立っているからこそ、現在の社会は成立している。
    ある日突然、世界中の人が事実しか信じれなくなったとしたら。貨幣という相互信用の象徴も、国家というコミュニティも、宗教も。全てが価値を失う。その後の世界はどうなるのだろうか。
    想像してみると、、、少しだけワクワクする。

    何を信じて生きているのか?
    あなたが価値があると信じているものは、本当に価値があるのか?
    そのもの本来の価値とは?

    私たちホモ・サピエンスは、認知革命・農業革命・科学革命という三大革命を経て、大幅な進歩を遂げた。しかし、それが他の種(人類種含む)や個々のサピエンスの幸せや苦しみにどのような影響を与えただろうか。
    そして、「私たちが直面している真の疑問は、『私たちは何になりたいのか?』ではなく、『私たちは何を望みたいのか』かもしれない。」

    歴史を知るのは、現在の私たちの状況は必然的なものではなく、想像しているよりもずっと多くの可能性があったことを理解するため。
    読書をするのは、自分の先入観や固定概念、常識を覆され、視野が広がり、新しい目で物事を眺められるようになるため。

    自分の頭で考えることをやめるな!

  • 上下巻とも共感・納得できるバランス感覚(認識、並べ方)で大変面白かったです。あくまで今の自分という立ち位置ありきで、過去から学ぶという事は、状況も範囲も視点も異なるのだから安易には重ねられないという事実こそ含め、だし、前提の思い込みや知らず定義を一方に偏らせてしまう事がいかに多いか…という、日々感じていた不安に寄り添ってくれる内容だったので。漠然と感じていたもの達を整然と整理して頂けて、有り難い。想像と(必要性に応じた)虚構のめまぐるしさは不可逆性でもあると思われ、それらを、ヒト・己の傲慢さを噛み締めながら、ただ今を生きる事への着地、に思い馳せ読了。ボリュームには苦戦しましたが、がっぷり向き合うのも良い体験でした。

  • 2021年1月
    もやもやしていたものが、当たり前ではない、正しくないかもしれない、ということに気づかされると、なんだか癒される。変な話だが癒しを求めてこの本を読んだ。

    「消費して社会貢献!」みたいなことを言われるが、金持ちはお金を投資に、庶民はお金を消費に(お金の行き先は結局、金持ちのふところ)、という社会的分業に巻き込まれてしまっている恐ろしさ。

  • 幸福の指標は人それぞれ備えつけられた空調システムみたいなもの。
    10段階あれば7出せる人もいるし、5までしか出ない人もいる。
    5までしか出せない人は宝くじの当選で一時的に7まで上がったとしても、ほどなくして5に戻る

    →幸福度はコントロールできない

    未来はもっと豊かになる(これこそ一貫して主張されているサピエンスの虚構)ことを前提に投資がなされ、パイが広がり、利益を再投資に回すというフィードバックループが資本主義の根幹をなし、社会を豊かにした。
    ただし、このループは富裕者が利益を再投資に回すとことを前提としている。
    (アダムスミスの国富論)

  • 下巻は中盤の科学、国家、資本主義あたりのところが面白かった。上巻の感想に書いた通り、序盤はヨーロッパの歴史についての前提知識が無いと理解が結構難しい気がする。
    科学、帝国、資本のポジティブフィードバックループにより人類の歴史が加速した。科学が発展したのは人類が無知を自覚し、知識の空白を埋めようと冒険や実験に挑戦したからだという。今では当たり前に思えるが、それ以前は宗教の始祖などがこの世の全てを既に知っており、教典に書かれていることが全てだと思われていた。
    また、科学が発展することで世界は進展しているという考えが一般的になり、信用が生まれ、資金の調達が容易になった。それ以前は世界は進展しているという見方はなく、むしろ世界は衰退していると思われていた。
    家畜の動物たちの話を読むと複雑な気持ちになった。牛、豚、ひよこ、鶏たち。ベジタリアンにはなれないけれど、せめて今後感謝をして食べたい。
    終盤のサピエンスの未来についての話はゾッとした。医学の進歩は希望でもあるけど、パンドラの箱を開ける可能性もあるということだ。

  • 上巻から引き続き、没頭して読んだ。
    繰り返し、読みたい名著。

  • <結論>
    戦争もほとんどなくなり、個人が尊重される時代になったが我々は幸せなのか?
    ホモサピエンスを凌駕する生命体が現れる可能性に直面し、我々はこれからどう生きていけばいいのか?

    <概要>
    宗教とは?
    →本来神の役割は人間と動物の仲立ち
    500年前 【科学革命】
    →我々は何も知らないという無知の自覚
    500年以上前は、聖書が全て。神々のいた時代が最高潮であり、進歩することはないと考えていた
    科学が進歩し、どんな問題も克服できると考え出した
    空白の地図で、探究心が刺激された
    近代に入り、将来に対する信用が出来たことから経済は大幅に成長した
    第二次世界大戦以降、征服・併合を目的とした戦争はなくなった
    核兵器の誕生により、戦争より平和の利益が増大。交易が盛んになり、独立国家ではなく他国に依存する国家が増えることにより戦争が衰退
    ホモサピエンスに手を加えすぎて、私たちがもはやホモサピエンスではなくなるかもしれない
    我々は今幸せなのか?
    生物工学・サイボーグ工学・非有機的生命体のいずれかがホモサピエンスに大きな影響を及ぼす

    <感想>
    科学が発達するにつれて、ホモサピエンスをまとめ上げた宗教の立ち位置が揺らいでいくと感じた。民主主義や資本主義のイデオロギーが正しいのかは今は分からない。ただ戦争が殆どなくなり、個人が尊重される時代になったことは人間が過去の過ちを認め、学んだ結果だと思う。少なくとも不憫な思いをして死にゆく人は明らかに減ったのだから。

  • 仏陀の悟り
    心はたとえ何を経験しようとも、渇愛をもってそれに応じ、渇愛はつねに不満を伴う

    渇愛しない人は苦しみようがない

    一神教の第一原理は「神は存在する。神は私に何を欲するのか?」

    仏教の第一原理は「苦しみは存在する。それからどう逃れるか?」

    資本と政治の固い結束が債権市場に影響を及ぼす例、1821年 ギリシャ人がオスマン帝国に反乱を起こす、ロンドンの資本家たちはこの戦いが勝機になると読み、ギリシャ独立債を発行させる。ギリシャは独立を勝ち取った暁には利息をつけて償還すると約束する。

    反乱軍の敗戦が濃厚になると、独立債保有者は財産を失う危機に瀕する。彼らの利益は国家の利益でもあり、イギリスは多国籍艦隊を組織し、1827年にナヴァリノの海戦でオスマン帝国の主力の小艦隊を撃滅。

    数世紀にわたる支配から、ギリシャはついに自由になったが、新生国家にはとても償還できないほどの巨額の債務がついてきた。

    ギリシャ経済はその後何十年も、イギリスの債権者に担保にとられていた。

    ナヴァリノの海戦後、イギリスの資本家はリスクの高い海外の取引に以前より進んで投資した。もし海外の債務者が借金の返済を拒んだら、女王陛下の軍隊が彼らの資金を取り戻してくれることがわかったからだ。

    今もエリート層と大衆の間には分業がある。中世のヨーロッパでは、貴族階級の人々は派手に散財して贅沢したのに対して、農民たちはわずかなお金も無駄にせず、質素に暮らした。今日、状況は逆転した。豊かな人々は最新の注意を払って資産や投資を管理しているのに対し、裕福ではない人々は本当は必要ない自動車やテレビを買って借金に陥る。

    資本主義と消費主義の価値体系は表裏一体であり、二つの戒律が合わさったものだ。富める者の至高の戒律は「投資せよ!」であり、それ以外の人々の至高の戒律は「買え!」だ。

    ニーチェの言葉
    あなたに生きる理由があるのならば、どのような生き方にもたいてい耐えられる。有意義な人生は、困難のただ中にあってさえもきわめて満足いくものであるのに対して、無意味な人生とは、どれだけ快適な環境に囲まれていても厳しい試練に他ならない。

    純粋に科学的な視点から言えば、人生にはまったく何の意味もない。人類は、目的も持たずにやみくもに展開する進化の過程の所産(しょさん)だ。

    人々が自分の人生に認める意義は、いかなるものもたんなる妄想だ。妄想に取り憑かれているのだ。

  • 人類史の決定版。めちゃくちゃ面白い。長いけど、1章30分くらいで読めるので、1日1章という感じで、章ごとに少しずつ読み進めていくとよいと思います。

  • アーサー・C・クラーク『幼年期の終わり』や伊藤計劃『ハーモニー』は、人類が個々の意識を捨てて、それまでとは別物に成り果てる世界を描くSFだ。ハラリさんの予感はそれを思わせる。「科学が進もうとしている方向」に対して「私たちは何を望みたいのか?」を問うべきだとハラリさんは言う。幸福?どうもそうではないらしい。だってそんなもん、セロトニンが多めに分泌できるような薬でどうにでもなるし、人によって生得的に上限決まってるんだし、そもそも永続性がないし。「科学は人類の幸福に寄与する」あるいは「科学が人間を滅ぼす」と単純化して議論できたのは20世紀のお話。事態はもっと先に進んでる。例えば「非死」が庶民にも手の届くものになって、曽孫や玄孫と遊べる日が来たとしても、彼らと私に何ら心理的な共通点がなくて途方にくれることになるんだったら、私は「非死」も人間の進化もいらないなぁ。楽しくなさそうだもの。やっぱり、例えばクリスマスプレゼントにリカちゃんもらったらキャッキャしてほしいし、田植えの時には頼んでもないのに肩まで泥につかって顰蹙買ってみたりしてほしいし。そういうつまんない事柄の集積で私の楽しい人生は出来上がっているので、「それはもう過去のものになりました。来年からは別物として生きてください」って宣言されるのは、「死ね」って言われるのと大差なかろうな、と。結局のところ、相当悲惨な人生を送っているのでない限り、今日と大差ない明日が来ると思い込んでいられることを「幸福」と感じている人が大部分なんではないのかな、とこのコロナの状況を見ていても思うので、科学に何を望みたいか、と問われると心底、答えに詰まってしまう。だって、探求と改変こそが科学の正体なのだから。「無知の自覚」に駆動されて「地図の余白」を消すことこそが、科学における進歩なのだから。

  • ・純粋に科学的な視点から言えば、人生にはまったく何の意味もない。人類は、目的も持たずにやみくもに展開する進化の過程の所産だ
    ・人々が自分の人生に認める意義は、いかなるものもたんなる妄想にすぎない
    ・私たちは新たな特異点に急速に近づいているのかもしれない。その時点では、私、あなた、男性、女性、愛、憎しみといった、私たちの世界に意義を与えているものいっさいが、意味を持たなくなる。何であれその時点以降に起こることは、私たちにとって無意味なのだ

  • 科学革命を含め人間の進化が全て人間の信仰、想像力と密接に関わっていることがわかった。上下通して人類の繁栄の歴史を見てきて、最後の章の幸福と豊かさについての章が1番興味深かった。この本を読む前から社会が発展しすぎて逆に不幸になっているのではないかと感じていたので、それが言語化された感じでスッキリした。何をもって幸せな人生だと感じるんだろう、自分にとっての幸せは何だろうということを考えた。今帰省していて、とても感じるのは家に人がいるのが幸せだなあということだ。一人暮らしも快適だが、将来的には家庭を持ちたいなあと強く感じた。僕たち子供のために働いてくれる親に感謝するとともに、自分の成長以外にもそういった仕事のモチベーションもあるんだなあと考えた。仕事が自分の中では幸福度に大きく関係すると考えたが、ほかが充実していてこその仕事という位置づけの方が、人間として自然なのかもしれない。そう考えると、趣味がハッキリといえなかったり、暇な時間の使い方が下手なのは不幸なことなのかもしれない。また教育が好きだが、それをどう仕事にするかということも最近考えている。仕事にしない方がいいのかもしれないとさえ思っている。私は子供と関わるのが好きだ。では子供にどうなって欲しいのか、幸せになる力を育んで欲しいのかもしれない。別に勉強ができることだけがいいことではないと思っているし、幸せならそれでいい。私自身は勉強を通して新しいことを知るのが楽しいから勉強をしている。それもいろんな分野について広く浅く知る方が多分好きだ。でもその知識を子供に教えることに意味はあるのか?ある程度は知識を持っていて欲しい。なぜなら無知だと騙されるからだ。自分でしっかりと判断できる人になって欲しい。主体的に学ぶ子供を育てるためには自分が学びを楽しんでいる姿を発信するのがいいのかもしれない。

  • 上巻より更に話は興味の対象外に向かう。
    面白い人には面白いのでしょうが。
    上巻、下巻を通しての一貫性が希薄なのかな。

  • 読書時間はかかりますが、読み応えある本でした。ユバルノアハラリさん自身がイスラム出身でいながら、「宗教は虚構だ!」と言うところが面白く、人間はどこから来て、どこへ向かうのか。と言う問いが、今後の世界は考えていかないといけないのではないかと、気付かされた本でした。

  • 『内容はすごいが、読み切るには根気が必要』

    ■読了時間 3時間19分
    ■この本をオススメする人
     ・人類史や文明史、宗教史に興味のある方
     ・遠い過去にロマンを感じる方
    ■感想
     上下巻とも読みました。科学改革が人類にもたらしたものなど目から鱗の記述もあり、いまだかつてない人類史の考察に、とてもロマンを感じました。内容については多くの方が記載しているとおり間違いなく良書ですので、私はこの本の読みやすさについてレビューしたいと思います。
    まず一言で表現すると、とてもヘビーです。ホリエモンの著書の中で本書を薦めていたので、何かしらの学びがあると確信して私は最後まで読み進めましたが、文字がぎっしりで、難解な部分もあり、読みづらく、何気なく手に取って読み進めるにはハードルが高い本です。読書初心者には間違いなく向きません。一言一句読むのは大変なので、途中でくじけそうな方は斜め読みで、全体の内容をざっと把握するほうが良いと思います。気になる記述の箇所はぜひ読み込んでください。本書をかみ砕いて解説した本があれば読んでみたいです。

  • いやー、上下ともに読み終えて、長かったし、難しかったけど、我らホモ·サピエンスについて生物学や心理学、社会学、歴史など、さまざまな観点から述べられていて、面白かった。
    ホモ·サピエンスの歴史が今後も続くとは限らないし、どうなるかもわからないけれど、分かっていることは、惑星の資源や我々自身の倫理観などの制約を抱えながらも、我々が新たな特異点に向けて動き出しているということ。
    その流れを止めることはできず、唯一私たちが試みられるのは、科学が進もうとしている方向に影響を与えること。そして、私たちが直面している真の疑問は、「私たちは何になりたいのか」ではなく、「私たちは何を望みたいのか」かもしれない。と著者は述べる。

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著者プロフィール

歴史学者、哲学者。1976年イスラエル生まれ。オックスフォード大学で中世史、軍事史を専攻し博士号を取得。現在、ヘブライ大学で歴史学を教授。『サピエンス全史』『ホモ・デウス』『21 Lessons』。

「2020年 『「サピエンス全史」「ホモ・デウス」期間限定特装セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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