赫眼 (光文社文庫 み 25-3)

著者 :
  • 光文社
3.58
  • (37)
  • (84)
  • (89)
  • (16)
  • (4)
本棚登録 : 654
感想 : 94
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334746452

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 8編からなるホラー短編集。

    ホラーというより怪談に近い感じがした。
    実在する物や者が登場するのでなかなかリアリティーがある。

    最後の「死を以て貴しと為す」は少しだけミステリー的要素が
    加わり一番良かった!

  • 赫眼
    表題作&カバーイラスト
    転校生の謎めいた女の子の家にいた禍々しいなにか…

    怪奇写真作家
    雑誌編集者が怪奇写真作家の自宅を訪ねる…

    怪談奇談・四題
    (一)旧家の祟り
    数百年も続く旧家の七代末までの祟り

    見下ろす家
    新築されたというのに、いつまで経っても人が住む気配の無い崖の上の立派な洋風住宅
    僕は、あの家が僕を見下ろしていると感じていた。
    怪しい家を調べようと少年達が中へ入る…

    怪談奇談・四題
    (二)原因
    ある日を境に悪い出来事の続くK
    そのはじまりの日の出来事とは…

    よなかのでんわ
    5年前、仲間5人で酒の勢い行った廃墟と化した墓場から掛けているという電話
    ほんまはな、お前をこっちへ呼びたかってんけど…

    灰蛾男の恐怖
    温泉旅館の露天風呂で出会った老人から聞いた蝙蝠男と灰蛾男の二つの事件
    二通りの謎解きをしてみせた僕を襲う恐怖…

    怪談奇談・四題
    (三)愛犬の死
    最愛の愛犬と引き換えに授かった子供

    後ろ小路の町家
    引っ越したばかりの京都の小路が昔の俗称では後ろ小路と呼ばれていた
    『あそこを夕方に通るときは、ぼうっとせんように気ぃ付けんといかんよ。頭も心も空っぽにしとったら、後ろから何かが憑いて来てしまうから……』

    怪談奇談・四題
    (四)喫茶店の客
    とある喫茶店で近くに座っていた女性が突然おかしなことを口走り出した。
    好奇心に駆られ、聞き耳を立てた…

    合わせ鏡の地獄
    合わせ鏡に魅せられ、覗いてはいけないのに、覗いてしまった男の話…

    死を以て貴しと為す 死相学探偵
    事務所の扉を開けるなり、「俺にも死相が視えるでしょ?」と詰め寄ってきた男
    彼には「死の影」など纏い付いていないのに禍々しい何かを感じる…

  • 久しぶりにホラー小説を読んだ気がする。
    最近のホラーはバイオやらグロテスクやら、
    それはホラーとまた違うやろって本が多かった。
    この小説は日本伝統のどろどろ~としたホラー。
    いつのまにか後ろを見ると……、といった唯美漂うもの。
    この著者のミステリも読んでみようかな。

  • ホラー短編集です。サクッと読めてしっかり怖い。後引く嫌な怖さでとても好みでした。

  • 雰囲気は好きだけど、なんだかのめり込めない。
    多分私がホラー好きじゃないだけだ。

  • 三津田さん初期の短編集。『そこに無い家に呼ばれる』で言及されていた「よなかのでんわ」が気になって購入。まだきちんと読み比べられていないのですが、両者の類似点がいまいち分からず。そのうち比べてみよう。
    お気に入りは「見下ろす家」です。

  • 2020.09.23スタート
    2020.10.08読了
    2020年の㉓
    ★★★★☆
    このところはほっこり系の作品を読むことが続いたので、今の自分にはこの本の表紙すらも怖すぎて、ずぅーーっとカバーを掛けて読んだ

  •  三津田先生は私の好きな作家のひとりなのだけど、好きなだけにこの初期の短編集を読むと、違う!先生はこんなもんじゃあないんだ!これを読んで先生の作品を知った気にならないで頂きたい!とか鼻息荒く思ってしまいます。
    いえ、この赫眼も十分面白いですが。
     もし自分が小説家だったら、作品を出すごとにネタが枯渇していきそうな気がするのですが、三津田先生は作品が出るごとに恐怖が洗練されていっているような気がします。メタフィクション要素の差し込み方もこの作品の頃よりもずっと今に近づくほうが「もしかして実話かも」と思ってしまいそうなリアリティのある恐怖を感じます。
    時が経つにつれ表現力が増しているというからというのもありますが、何よりも先生ご自身が本当に怪談がお好きなんだろうなぁと思わせられます

  • 怖い短編集
    一番はじめの赫眼がいちばん怖かった
    読んだ後自分にも何か起こるんじゃないかと少し
    不安になる

  • ホラー短編集。
    表題作よりも、唐突に始まり唐突に終わる超短編の4作の方が怖かった。
    著者の長編にありがちな、ホラーの知識をひけらかす展開がなかったためさくさく読んでどっぷり浸れた。
    「後ろ小路の町家」が中でも怖くてお気に入り。
    他の作品でも感じたが、何かに追いかけられる恐怖と逃げるスリルを書かせたら1番だと思う。

全94件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

三津田信三
奈良県出身。編集者をへて、二〇〇一年『ホラー作家の棲む家』でデビュー。ホラーとミステリを融合させた独特の作風で人気を得る。『水魑の如き沈むもの』で第十回本格ミステリ大賞を受賞。主な作品に『厭魅の如き憑くもの』にはじまる「刀城言耶」シリーズ、『十三の呪』にはじまる「死相学探偵」シリーズ、映画化された『のぞきめ』、戦後まもない北九州の炭鉱を舞台にした『黒面の狐』、これまでにない幽霊屋敷怪談を描く『どこの家にも怖いものはいる』『わざと忌み家を建てて棲む』がある。

「2023年 『そこに無い家に呼ばれる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

三津田信三の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
伊坂 幸太郎
宮部みゆき
綾辻 行人
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×