カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫)
- 光文社 (2007年7月12日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334751333
感想・レビュー・書評
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この巻は、物語の『エピローグ』が60ページ程、残り300ページ程は訳者による『ドストエフスキーの生涯』と『解題』『あとがき』です。
ドストエフスキーについてや、登場人物たちの性格、物語のダイヤグラムなど結構細かくいろんなことを説明してくれているので、なるほど!となるとこがたくさんありました。
読んだだけでは私にはなかなか理解できないとこが多かったので…。
このことをふまえていずれ再読したいです。
それと、確かにいろんなことが投げっぱなしというか伏線みたいなの張ったきりみたいな印象があるのでやっぱり第二の小説ありきで考えていたんだろうな、と。
読んでみたかったなぁ…。
(2022/05/10再読。やっぱり面白かったし、第二部を読んでみたかったなぁ…って気持ちになる)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
終わったー!これで私もカラマーゾフ!(?)
エピローグと、ドストエフスキーの生涯、訳者である亀山郁夫氏の解題、後書き、という構成。
解題を読み、再読が必要だと強く感じました。
研究対象になるくらい深いのだ。
もしやこの物語の主人公は、プロローグで謳われたアリョーシャでもなく、派手にわかりやすくドラマティックなミーシャでもなく、一見地味だが苦悩と葛藤に苛まれるイワンなのでは、と思えて来た。
後書きは亀山氏の溢れんばかりのドスト愛。
本当に続きが読みたかった・・・
最後は大唱和で
「カラマーゾフ万歳!!」 -
第2の小説を予感させるエピローグで全巻読了。結局、3ヶ月かかりましたが、最高の読書体験でした。鑑賞には絶対必要な「ドストエフスキーの生涯」、180ページに渡る訳者の「解題」はミステリー並みの面白さ。小説に隠されている作者の生涯が浮かぶあがります。
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何が起きたのかは何とか理解できたが、そこから宗教や心理学、哲学に繋げることは非常に難しかった。もう一度読んだらもう少し深く理解できるのかもしれないが、そんな元気はもうない…(゚∀゚)
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第二の小説、読みたかった。。。
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新潮文庫(原卓也・訳)に続いて読み易いという評判の高い光文社古典新薬文庫(亀山郁夫・訳)を読了。
2回目でもあり、確かに読み易くはあったが解釈度合いの実感は、前回の50%に対し65%程度かな。父親殺しの主題については十分理解でき楽しめたが、そもそもヨーロッパ社会に対するロシアの抱く深い問題やキリスト世界の葛藤など理解不能の部分が多くハードルは高かった。
最後まで読み切れ、折しも北京五輪とウクライナ侵攻に揺れるロシアを少しでも感じられたことに満足。 -
3兄弟と父殺しのいきさつ、下男のスメルジャコフ、2人の女性グルーシェニカ、カテリーナとゾシマ長老が登場するこの話は登場人物のキャラクターが興味深い。キリスト教的な死への恐怖、ロシア人の女好きな男ども、ドミートリーの大審問官等描いている人間の本性はとても奥深い。名著と言われるゆえんだろうか?
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何度も挫折し、何年か越しに完読
これ程までに壮大な物語だったのか…
今までに味わったことのない充実感と処理しきれないざわざわとした気持ち
ドストエフスキーの頭の中に描かれていたその後の物語とはどのようなものだったのだろうか
この本を超える本には、今後出会えないかもしれない 圧巻の一冊
最後に
カラマーゾフの兄弟を完読できたのは亀山郁夫先生の翻訳お陰です