- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488011024
感想・レビュー・書評
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読むのが楽しみだったはずなのに、読了まで3日もかかってしまった……。梗概だけを読むと、本書は血沸き肉踊るエスピオナージのように思えるが、実態は恋愛小説である。大勢の登場人物たちの日常が延々と綴られ、様々な形の愛が登場する。自分の思い込みとの落差についていけなかったのが大きい。さらに章ごとに語り手が変わり、集中力が途切れる。しかも長い。この人物にこの説明は必要? と思うこともしばしばで、半分は無理としても2/3くらいにはできたのではないか。まあ、事実を基にしたフィクションらしいので、仕方ないのかなとは思うが……いや、むしろノンフィクションとして読みたかった気がする。
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結局は愛の物語ってことで。
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史実に基づくフィクション。
史実に基づく、ということをあとがきで知った。
元々『ドクトル・ジバゴ』や1950年代当時の時代背景を知っていれば、
2倍、いや、5倍は面白さが違うのではないかと思う。
無知の私は、
無意識にフィクション的な爽快感を求めてしまっていたのか、
読んでいて色々な意味で苦しかった。
まず、私には難しかったのか、物語になかなか入り込めない。
場面や語り手が章ごと(28章ある!)に切り替わって物語が進むのだが、
新しい登場人物か、他の章で出てきた同一人物かの判断がすぐにできない。
前半は「ん?これ誰だっけ?」と躓くことが多かった。
ようやく後半はリズムよく読めるようになったが・・・
虚しさとういのか、哀しさというのか、
社会のいびつさと個人の無力さばかりを感じしまう。
読みごたえがあるとも言えるかもしれないが、
読後の率直な感想は「やっと読み終えた」という感覚。
私の娯楽にはならなかったな・・・ -
2022.3 1/4読んで離脱。
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2022/02/22
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CIA『ドクトル・ジバゴ』作戦に参加したタイプライターの女性たちを中心とした西側と、ボリスの愛人・オリガの半生を描いた東側の物語が交互に展開。濃密で重厚な二重奏でした。
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日本語のタイトルがしっくりこないかな
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壮大。完全に映画化されるやつ。あとがきまで読んで、「あの本」のヒロインと同じラーラという名前が作者の本名であると知り、ラーラのモデルのオリガが実在していたと知った。読了後ももう少し気分に浸りたくて、映画「ドクトル・ジバコ」の挿入曲「ラーラのテーマ」をyoutubeで聞いている。
章によって語り手がかわる。東側の章では重い気持ちになり、西側の章では先が知りたくてハラハラする。タイピストたちが語り手の章がはさまれることで、物語の重さが少しやわらぎ、キャラクター造詣が深まる(あけすけな会話で上司たちがこきおろされる)。
したたかでしなやかな女性たちの物語。作家ってすごいとあらためて思った本。 -
翻訳語の本屋大賞で選んだけど、期待はずれだった。冷戦時のスパイ活動の書物をめぐる史実をフィクション化したものということだったが、私の理解が足りないのか、主人公が章ごとに入れ替わって、問題の本が与えた影響とかよくわからなかった。